今までの政府の説明もそうなんです。唯一の合法政府といいながら、しかしそれでは全朝鮮を代表するかというと、いやそうではない、それは三十八度線以南の民意を代表する政府だ……。そこのところははっきりしておきたいと思う。間違いないですね。
今までの政府の説明もそうなんです。唯一の合法政府といいながら、しかしそれでは全朝鮮を代表するかというと、いやそうではない、それは三十八度線以南の民意を代表する政府だ……。そこのところははっきりしておきたいと思う。間違いないですね。
そうすると、南ベトナムの場合、あのときの御説明で、南ベトナム政府が全ベトナムを代表する、こう言われましたね。その南ベトナムは現実に全ベトナムを代表してない。北と南に分かれておる、支配権は北には及んでおらない。しかし南ベトナムの場合は、南ベトナム政府は全ベトナムを代表する。朝鮮の場合には、全朝鮮を代表する政府ではなくて、三十八度線以南に限られる、こういうことになるのはどういうわけでしょう。
そうすると、ベトナムの場合は全ベトナムを代表するが、朝鮮の場合は比較的限定されたものだ、こういうことになるわけですね。そうすると、日華条約も、ある意味では、つまり条約適用地域では限定されているけれども、賠償問題などでは全中国を代表している、こういうふうに解釈されておりましたね、これは間違いないですね。
そうすると、この日華条約の場合よりも朝鮮の場合はより限定されている、こういうことになりますか。
そうすると、今の御説明によると、いよいよ南朝鮮政府というものは地方政権というふうな性格を持ったものになります。そういう地方政権的な、非常に限定された政権と国交正常化することが一体どういう意味を持つか。さっきは統一ということを目途にするとは言われながら、これは口だけで、現実のそういう事態から考えて理論的に推していくと、これは結局今の分裂を固定化する役しか果たさないということになると思います。こういう限定された南の政権と国交正常化するということは、どうでしょう。
今の北の事情なりあるいは南の事情からいっても、先ほど大臣の言われたような国連監視下の選挙なんということはほとんど実現の見込みがない状態にだんだんなってきている。北の方からの呼びかけである完全な自由な選挙、あるいはそれができなければ国家連合でいこう、さらにそれが一挙に実現がむずかしければ、経済委員会なりあるいは民族委員会で経済的な交流、文化の交流をやろうというようなこの呼びかけが非常に大きな反響を今南でも呼んでいるわけです。ですから今のような御趣旨で、今日、地方政権にひとしい南の政府と国交正常化をやろうといっても、私は南の韓国民自身がそれを認めるかどうかさえ問題だろうと思います。そういう中で、正常化される場合の形式はどういうふうになる
その可能性を聞いているのです。その内容にまでわたった御説明は無理かと思いますが、条約を新たに結んでやる場合、あるいは条約なしで大公使の交換というようなこともあるわけでしょう、そういうこともあり得るわけでしょう。
それは、単なる大使の交換だけになるかどうかは今後の交渉によってきまるでしょうけれども、かりに大公使の交換だけになった場合、その場合は新たな法律、在外公館設置法の改正というような形で新たに出てきますか。
それはいつの法律でそういうふうになっておりますか。
そうすると、それは最初の設置法のときですか、昭和二十七年……。
そうなると、これは交渉の過程で、条約になるかあるいは単なる大使の交換になるか別として、大使の交換ということになった場合は、もう新たに国会にはからずに大使の交換ができるわけですね、政令だけで。
これは非常に重大な問題ですよ。大臣、これは一つよく考えていただきたいのですが、先ほどのアジア局長の御説明によっても、懸案の解決をして、そして国交正常化になるか、あるいはその交渉の過程では、つまり大公使の交換だけで一応の国交正常化をするということも考えられる、それは今後の交渉によってだ、こういうわけですね。もしも交渉の結果、すべての懸案解決はなかなかむずかしい、しかしとにかく大公使の交換だけはやろう、こういう方針を今後政府がとった場合、在外公館設置法が昭和二十七年制定されたときに、すでに韓国には在外公館の設置ができることになっている、そういう今の御説明によりますと、国会の審議をせずに大公使の交換というのはもうできる状態になっているわけ
私が念を押したのは、設置法でもうすでにきまっておるということになれば、政府がずるくかまえれば、これは国会の審議をしないでやれる建前になるわけでしょう。だから十分相談すると言われても、それはどこに相談するのか、国会の審議を十分経てやるというはっきりした言明をいただかないと、相談するといっても自民党だけに相談するという手もある。ちゃんと国会の審議を経ると言って下さい。
言葉を濁す必要はないでしょう。これほど重要な問題ですから十分国会の審議を経て実行する、こう言っていただけばいいのです。それは二十七年のときはおそらく外務委員会で審議したものだそうですね。内閣に移ったのはその後だから。
それではさっき懸案のことを少し御説明あったのですが、日本としては大臣、李承晩ラインを認める用意はあるのですか。
そうすると、いわゆる韓国の対日請求権というものは認められるのですか。
そうすると、請求権は認めるが、どのくらいのものになるかが問題だと言われることは、いわゆる日本の請求権との相殺を主張する、こう理解していいですか。日本の請求権との相殺も認めないでまるまる韓国の請求権を認めるか、あるいはいわゆる相殺を主張して、その関連で認める程度の問題だ、こういうわけですか。
相殺思相を主張される方針ですか。
そうすると、正式の国交ということはなかなかむずかしくなると思うのですが、その場合に正式国交がなくても南朝鮮との経済協力はやられるおつもりですか。
そうすると今後はどうですか。やはり正式国交がなされなければ、経済協力もしないのか。