私は安倍外務大臣にまず質問したいのですけれども、私はずいぶん長い間自民党にいたわけですね。いまでも派閥というものはありますか。
私は安倍外務大臣にまず質問したいのですけれども、私はずいぶん長い間自民党にいたわけですね。いまでも派閥というものはありますか。
あなたは福田派ですね。
私は、福田さんの最近言われたことで非常に感心しておることがあるのです。それは、彼が私と同じようなことを言い出したわけなのです。それはどういうことかというと、いまの世界の軍拡傾向というものは何としても歯どめをかけなきゃいかぬと。この軍拡に歯どめをかけないと非常に危険である、いつ戦争が起こるかわからぬし、戦争は核戦争になるおそれがある。しかも、いまのように軍事費が無際限に増大していったら財政的に破綻するだけじゃなくて世界が経済的に破滅すると。何としてもこの軍拡に歯どめをかけて軍縮をしなきゃいかぬということを言われていますね。これに対してどう考えておられますか。
世界にもいろんな軍縮の動きもあるし、軍縮を目指す役所、国際組織もありますしいろいろあるわけですね。アメリカにも軍縮局なんというものもありますね。日本にも軍縮課というのがある。国連でもしょっちゅう軍縮の問題をやっているわけですが、何といっても軍縮をやろうと思うと国連のそういう機能を相当充実しなきゃならぬでしょうね。 私はいつでも思うのだけれども、国連の機能というのは非常に大事で充実しなきゃならないものが多い。今度のきょう出ている法律でも国連の組織に属するものが、果たされなきゃならぬ条約もたくさんありますね。ですから国連組織というものをどうしても充実し、それこそ近ごろのはやり言葉で言えば活性化していかなきゃいかぬわけですね。ところが
国連は二年予算ですかね、二年 予算で十数億ドルですね、正確にわかりませんが、国連の全予算というものは十数億ドルで、この十数億ドルというのはトライデント型潜水艦の一隻分にも当たらぬということを言われていますが、そういう状況は世界のサミットなんかで論議して、そしてもっとふやす方向にいかなきゃしようがないでしょう。幾ら議論しても、原子力潜水艦の一隻分にも満たぬというようなお金を二年分で使っておるという話も聞いたし、予算はよくわからぬけれども大変少ないですね。これは何とかしなきゃしようがないと思いますが、外務大臣はどう考えられますか。
だから日本の外交も相当いろんな積極的な主張をしてもいいのだし、日本は国連に相当お金を出したって破産するわけではないし、まだいま日本の出しているお金というものはF15の大体三機分か四機分しか出してないでしょう。二億ドルちょっとでしょう。だからそんなものはもっとふやすつもりで、国連予算をふやせということも、軍縮に関連して積極的にサミットでもどの会議でもこれは主張したらどうですか。どう考えられますか。
あなたは軍縮をしなきゃいかぬと言っておられる。何といってもその主たる機関は国連ですから国連を強化しなきゃならぬ。国連を強化するという一般的なことに対しては、日本の外務大臣も日本の外交としてただ日本の国連予算のことだけ言わないで、とにかく何とかして強化したいという意思は持っておられますか。
日本はいろいろアメリカに言われて軍拡もやっていますね。軍備増強もやって、それで国民総生産の一%を超えるとか超えぬとか、こういうことを言っているわけです。そういうことは政府がやると、こう言っている。非常に具体的に言っているわけだけれども、それらよりもっとずっと安い平和を維持する機能の国連を充実するということのために外国を見渡す必要はないのじゃないか。日本がもっとしっかり先頭に立ってやるくらいの意思を持ったらどうなのですか、日本の外交というものは。
世界平和がきちっとあれば何も自衛力をふやさなくたっていいわけだし、だんだん減らしていっていいわけだ。つまり、この自衛力などを漸減していくということは自民党のやっぱり一つの方針ですよ。福田さんなんかも賛成の方針だし、前鈴木総理もそういう方針で、大体ふやすのが目的じゃなくて減らすのが目的で、減らすためには国際的な平和の環境をつくらなきゃいかぬ、こういうことです。何も軍備をふやすということは決していいことじゃないのだから。仕方がない、これは仕方がない事情の中の悪ですよ、現在においては。だからそういうことをよく認識して、そしてそういうことがなくて済むような外交的努力というのをやっぱりやらなきゃ、これは日本の外務大臣としてはおかしいのじゃない
そういうことを無視するとは言ってないのですよ。私らも適当な自衛力があった方がいいと思う。つまり護身のための短刀みたいに、人は傷つけないけれどもどうしても変なやつがやってきたらそれはやっぱりやった方がいいだろうからそれに応ずる力というものは持った方がいい。ただ、そういう護身のための短刀となるとどのくらいの長さが必要かということはこれは非常にあれなんだが、やっぱり防衛力に対するそういう具体的な検討を本当はなされていません、日本政府としては。 これも非常に問題なのだけれども、その問題はしばらくおいて、護身用の短刀を使わないでもいいような世界の状況をつくっていくというのは、これは日本の外交の任務なのだから、だから護身用の短刀のことはしば
私は、日本がそういうことを言い得る資格というのは、一つはやっぱり第二次大戦を最後まで戦って、核戦争を経験して、そして核戦争の結果、戦闘員のみならず非戦闘員における悲惨というものはどのくらいのものであるかということはよく経験していますわね。 それから、ジョン・フォスター・ダレスが広島へ行って、原爆もいいじゃないか、ころっと一遍に全部死ねるのだからという発言をしたという話があるけれども、しかしそれはダレスさんという情報の専門家が情報を十分知らなかったことであって、本当はもう大変な苦労をして死んでいる、みんな死んだのはね。見たことありますか外務大 臣、その広島の原爆の資料館を。
これはころっと死ねるものじゃなくて、それこそ薄皮がむけちゃって非常に苦しんで死ぬ人、あるいはウジがわいてもう痛くて痛くてしようがないと訴えながら死ぬ人、それから十日過ぎになるといわゆる原爆症で、これも相当やっぱり内臓の損傷で苦しんで死ぬ人、そういう人は非常に多かったわけですよね。ですから私ども本当言うと、原爆というものは案外簡単に死ねていいじゃないかとダレスじゃないけれども思ったこともあるけれども、実際は非常にこれは苦しい死に方をする。 そういう死に方をする者が戦闘員ならいいけれども、非戦闘員、女、子供、赤ん坊、老人、これがそういう苦しい死に方をするのですから、これは日本人だけじゃなくて、人間ならばどこの国の人でもそんな苦しい死
あなたはダレスさんのことをばかに弁解するけれども本当に言っているんだよ、これは。そんなよけいなことを弁解する必要ないですよ、日本の外務大臣が。
おかしくも何ともない。それはあなただって最初行ったときはそう思うかもしらぬからね。
あるいは外国人で、だれだってそれは原爆というのは、本当に簡単に死ぬのなら死にたい人間もあるかもしらぬし、ダレスがそう言ったって別に悪いことじゃないのです。しかしそれは情報が足りなかったということを言うのだ。もっと情報をちゃんと知っていればそう言うことはなかったろうということを言っている。 それで、非核三原則というものが守られていると思いますか。
あなたはダレスさんを弁解するけれども、また同時に非核三原則が守られているということをばかに熱心に弁護する。私はしかし、これは守られていないと言ったところでなかなか調べようがないのだから、守られていると私は思った方が本当はいいと思っているのですよ。それはどんな法律だって守らないやつはいるのだからね。 しかしどんなに法律を守らないやつがいても、守らないで泥棒するやつがいてもやっぱり刑法は必要なので、非核三原則は、そういう意味で日本に原爆を持ってくるという犯罪を犯しちゃいかぬといういわば一つの法律のようなものだね。そういうふうに思いますか。
非核三原則がもし守られていなかったとしたらどうします、日本の外務大臣として。責任を感じますか。
その確信は非常にりっぱだと思うけれども、また確信を持っていいと思うけれども、しかし確信だけじゃ守られない場合もあるね、それは。非核三原則がそんなに民族にとって重要ならば、それが守られるためのやっぱり十分な手段、方法、保障というものも考えなきゃいかぬわね。そういうことを考えたことありますか。
数年前のライシャワー発言をどう思いますか。
核が日本に入るといろんな意味で非常に危険であるとか日本の国民感情から言って許されないとか、いろんなことを根拠にしてあなたはさっきからもう絶対そういうことはないと、こう言っているのだと思います。それはそのとおりですね。しかし、ライシャワー発言のようなものもあるし、そう確信すればするほど外務大臣としては、外交当局としては、そういう非核三原則が事実上破られない努力というものをやっぱりする必要があるのじゃないですか、どうですか。