七月頃でしたかしら……。
七月頃でしたかしら……。
でも大変暑いときですから八月頃でしたかしらね。
そうです。
八月頃でしたかしら……。
八月の始めでしたかしら……。
いいえ、陶々亭というところです。
日比谷公園のです。委員長(伊藤修君) 午前ですか、午後ですか。
午後でしたかしら……。午後ですね。
ええ。
食事はしません。そこで何でも冷たいものを御馳走になつただけです。
とに角、あなたも大変ですから……。或る方面、これは、はつきり言いませんでした。はつきり言いませんけれども、とに角お金が要るのでけれども、あれだつたら知つておる人がいるから弁護士に頼んで釈放して貰おうと言われました、けれども薄氣味が悪いし、会つたこともない人なので氣持悪く思つてそのままにして、私もよく考えておきますからといつて別れたのです。
私は初めてです。
知らなかつたです。
そうです。
とにかく私もそんな金なんかあるのでないのですから、もう少し考えさして貰おうということを言つたのです。それで別れました。
併しその口振りが、自分がお願いしてやるわけでなし、他の人をまたにして頼むのは不安です。大金ですから、仮にやるにしても、どういうようにされるか分りませんから……。ある金ならいいのですが、ない金から作るのですから、ちよつと不安に思いました。
誰がですか。
その後ですか。
私の知つている人で偉い人がいるから、その人を頼めば、御主人の恩返しにお礼として出すように奔走しますというわけです。とにかく私もどの位の金ですかと言いますと、大したことはないけれども、ちよつと要ると言われました。大したことでない、ちよつとと言つたつて、五円だつて、十円だつてちよつとです。百万円だつてちよつとですから、こつちもいろいろ考えるから、とにかく、ちよまと考えさして呉れと言つてそれきりになつておるのです。
それは、はつきり言いませんでした。