総理はそうお答えになるのですが、債務であると書いてある。その債務の金額がわかろうとわかるまいとこれは問題ではない。債務であります、こう言うた以上は、その金目がはっきりしておるまいとどうであろうとも、これは債務ということを内閣総理大臣が承諾した、これは日本の政府が債務であるということを認めたことになるのですから、心得たのとは違うと思うのです。この点はどうでしょうか。
総理はそうお答えになるのですが、債務であると書いてある。その債務の金額がわかろうとわかるまいとこれは問題ではない。債務であります、こう言うた以上は、その金目がはっきりしておるまいとどうであろうとも、これは債務ということを内閣総理大臣が承諾した、これは日本の政府が債務であるということを認めたことになるのですから、心得たのとは違うと思うのです。この点はどうでしょうか。
これはだいぶしんどいと思うのです。しんどいです。これははっきりこう書いてある。日本にとって有効な債務でありますと書いてある。有効な債務であります。わざわざこれを参議院の本会議で説明しておられるのです。心得ておるのじゃないのです。しかし、これは何べん聞きましても総理は今のような御答弁しかできぬ。これは憲法違反です。 もう一つ聞きます。そうしますと、一九五一年の一月、この講和の直前にアメリカ側の講和に対するいろいろな事項を書いて日本に出しております。その一つ一つの事項について日本は返事をしております。その返事の中に、ガリオア・エロアについては日本は支払いますと書いてある。文書で書いてある。それは心得てというて参議院で解説したというよ
違うのです。一九五一年の一月のことです。サンフランシスコ平和条約をやった直前です。このときにアメリカから議題表というものが出ておる。この議題表の中に、ガリオア・エロアはどうするかという意味の文の一項目がある。その一項目に対して、日本は支払いますと、こう書いて吉田首相がアメリカへ渡した。これは口で言うたんじゃない。了解事項じゃないです。国際文書です。これに渡してあるのです。これを聞いておるのです。これを総理は御存じでありましょうと聞いておるのです。
総理はそう言わなければ仕方がないことになっておると思うのです。ここに文書でアメリカが出してきたんです。それに対して吉田さんは払うんだと書いたんです。その文書は外務省にあるというんです、これと同じ文書が。これは了解したとか口で言うたとかいうのとは違うのです。国際文書です。それだから講和会議にかかっておらぬのです。これはあとで聞きますが、この問題は一体平和会議で決定する問題なんであります。それが出ておるぬ。これはあとで聞きます。なぜ出ておらぬか。ここで払いますということがきまったからです。これは公文書です。国際文書ですよ。これを、総理は、心得たんだと、債務ときまるのはこの国会できまるんだ、こうおっしゃる。そう言わなければもうしょうがない
少しも明快でないです。私は念のためにこれを読みます。こうなっておるのです。第一回の会談の際ダレス代表は各項目にしたためた日本の見解に対してコメントしていったが、よろしいと言った、戦後債務のところになると、にっこり笑うて、日本の精神を大いによろしいと言った、しかしどうして支払うのか、こう言うた、総理は、将来の話し合いで支払う、そう言うた、——話し合いで支払うというのは金額の問題です。債務であるというのはここで認めた。認めたから、どうして支払うか聞いた。これはあとで話し合うて細目についてはやりましょうと言った。第一に、あとでやるというのは金額です。どうして支払うかと相手が言うのは、債務でありますと言うたからどうして支払うかと言うた。しか
三百代言です。債務というのは、不確定債務がある、金額をきめなければ債務にならぬということはないのだ。はっきり債務になっておるのです。しかし、私はこれ以上聞きません。おそらく、これが議事録に残れば、債務であったかないかということは国民にわかると思う。総理大臣のお答えはこれ以上はできぬと思うから、これは聞きませんが、事態は明らかになったと思う。 そこで、続いて総理にお聞きしますが、どういうわけで、この問題がそれならば平和会議の問題にならなかったのか。総理はかつてこう言うておられる。この問題についてはまだよく結論はわからぬのだ、これは平和会議できまる問題である、こう答弁されておる。平和会議できまっておらぬ。これはどういう理由によるので
それは読むところが違いますよ。それは吉田さんがあなたに言うたところをお読みになった。もう少し前の方をお読みなさい。お読みになるならはっきりとそういうものを読む方がいい。都合のいいところだけ読んで、そして涼しい顔をしておるというのはよくない。内閣総理大臣が国会で答弁するというのに、都合のいいところだけ読んで涼しい顔をしておる。私はもう少し池田さんは偉い人じゃと思っておった。言葉の先でごまかすような人ではないと思うておった。講和会議でなぜきまらなかったか。その答弁は納得できません。一体に、総理大臣は、二十四年の四月十三日に衆議院の予算委員会でこう言っておる。今までガリオア・エロアが贈与なりや貸与なりや依然としてきまっておりません、これは
それなら、吉田総理の言われたのはそこで確定したのですか。吉田総理が言われたのは個人的に言われたのだとか、これは債務と確定しておらぬとか言うでしょう。それなら、講和会議できめなければいかぬじゃないか。講和会議できまらなかったのは吉田総理がこう言うたからというのだったら、吉田総理の言われたことが確定的なんです。これはどうなんです。
その答弁は、総理の答弁としては受け取れない。講和会議というものは占領中の一切の問題を処理する会議です。金額がきまっておらぬとか、前にどういうことがあったとかいう問題ではありません。請求権の問題についても、賠償の問題についても、原則は全部講和会議できまっておるのであります。ところが、この問題についてはきまっておらぬ。これを聞いているのです。きまらなかったから都合がよいとかなんとかいう問題ではないのです。そこじゃないのです。なぜきまらなかったかということなんです。これがはっきりしなければガリオア・エロア問題というものは本質がわからぬと思う。きまらぬ方が都合がよかった、その方が日本が得であった、そんな問題じゃありません。私は原則を聞いてい
違います。何ぼ払うということをきめなければいかぬと私い言っておるのじゃない。このものはアメリカに払うべきものだという原則なんです。これは、日本が困っておるとか、金があるとかないとかいう問題じゃない。請求権の問題もきまっておる。金額はきまっておりません。賠償の問題も原則はきめたのです。このガリオア・エロアという問題は、ほんとうを言うたら、単にアメリカと日本だけの問題じゃありません。占領中占領国物資として日本に持ってきたものじゃないか。それをアメリカが代行しておったのです。私の言うておるのは、金額の問題とか日本の国情とか言うておるのじゃない。なぜこの原則が平和会議できまらなかったのか。これは総理の今までの答弁ではどうしても納得できない。
戦後処理の問題についてアメリカは一九五一年の一月に議題として債務の問題を出しておるじゃないですか。これは、講和会議の直前に、講和会議をやる準備工作として、一項目として書いて出しておる。それに対して吉田総理は支払いますと言うておるのです。出せぬ問題ではない。そうすれば、問題は二つしか残らぬ。吉田総理がもう承諾してしもうたから出さなかったのか、これが一つです。いま一つは、そうでないとすれば、なぜ講和会議に出さなかったかという点がわからぬ。
総理は時間がないそうですから、これでけっこうです。一口だけ言うておきます。聞いておいて帰って下さい。
簡単です。これは講和会議に出せなかったのです。出したらてんやわんやになるのです。極東委員会の決定を曲げておりますよ。外務大臣が残ったら、あとから聞きます。この問題は出せなかったわけがある。
外務大臣にお聞きします。外務大臣はたびたび極東委員会のあの決定を持ち出しておられる。あの極東委員会の決定に、ガリオア・エロアはこういうような格好で払えということが書いてありますか。これをお伺いします。
それは一九四七年六月十九日の決定ですか。
その決定にはこういう格好でガリオア・エロアを払えということは書いてない。その決定はこう書いてある。日本から輸出した金で国民の最低生活を守って、余った金ができたら払うてもよろしいと書いてある。極東委員会の決定は、何もこんな、今出ておるような形で払えということは書いてない。これを外務大臣は盛んに使われる。これはどういうことなんですか。輸出した金で国民の最低の生活を保障して、保護して、余りの金ができたら払えとも書いてない。払ってもよろしいと書いてある。これが極東委員会の決定である。これ以外の決定が何かありますか。これに完全に違反しておるじゃないですか、このガリオア・エロア協定というものは。
何に有利に使われたのか。
これはあとで聞きますが、日本に有利に使ったと言うが、占領中にマッカーサーはあれを何に使ったのです。この剰余物資の金を何に使いました。これはあとで聞きますよ。有利どころじゃありません。謀略に使っておる。二十四年以前はわかっておらぬじゃないですか。そういう答弁をなされば、これはあとで聞きます。そこで、聞きたいのは、極東委員会の決定には違反しておりますなということを聞くだけで、これだけ答えて下さればよい。
どうして違反してない。極東委員会の決定は、輸出したものの代金で、国民の生活を守って、余ったものがあったらガリオア・エロアのようなものに払ってもよいと、こう書いてある。今度のような形で払えと書いてないのです。これに違反しておるではないかと聞いておる。違反してはおらぬと言うたって、それではだめじゃないですか。そんな外務大臣の答弁はない。
その答弁は私の質問の答弁にはならぬのです。私の質問は、輸出した代金で、最低生活を国民に保障して、余りがあったら払ってもよろしいという以上には極東委員会の決定はないというのです。ところが、今出ておるこの協定は、そうではない。ほかの格好で払おうとしておるのです。これは極東委員会の決定には間違うておりますなということを聞いておる。これだけなんです。