二月十日の夕刻でしたか、日本銀行総裁人事がメディアで報道されたときは、大変驚きました。 その後、十四日に政府による同意人事案の提示を受け、身の引き締まる思いで過ごしてきております。
二月十日の夕刻でしたか、日本銀行総裁人事がメディアで報道されたときは、大変驚きました。 その後、十四日に政府による同意人事案の提示を受け、身の引き締まる思いで過ごしてきております。
お答えいたします。 二月十日夜にメディアに対して応答いたしましたのは、報道が流れた後、メディアが自宅周辺に多数集まったため、やむを得ず応じたものでございます。その際、人事について何も申し上げられないというふうに明確にお答えし、また、金融政策について見解を問われたところでありましたので、学者としての一般的な見解を手短に披露したところでございます。 なお、政府から就任要請を受けたのは、二月十三日の夜でございました。
お答えいたします。 私は、これまで、学者として、あるいは日本銀行審議委員として、歴代の日本銀行総裁、さらには海外の様々な中央銀行の総裁方とじかに接する機会を持ってまいりました。その際に、中央銀行総裁という職は重責であり、その言動や行動が世の中に大きな影響を及ぼすということを間近で感じる機会が多々ありました。 今後、総裁への就任を御承諾いただいた場合には、私の発言や行動が市場、国民生活などに大きなインパクトを及ぼし得ることを十分認識し、職責を果たしていきたいと思っております。 また、総裁という職は、日本銀行の役職員約五千人の長という立場でございます。所信でも申し上げましたとおり、日本銀行は、物価の安定だけでなく、金融システ
お答えします。 先ほど申し上げたところでございますけれども、日本銀行の約五千人の役職員をトップとして率いていくという覚悟で職に当たりたいと思いますが、組織のトップの心構えといたしましては、やはり、目標をはっきりさせること、目標に向かって自らが率先して努力するという姿を見せること、それから、組織の構成員それぞれが力を発揮できるよう仕組み、工夫をいろいろ講じていき、組織の目標の達成に資するということ、そこに全身全霊を傾けていくつもりでございます。
委員御指摘のとおり、中央銀行の独立性が必要であるという考え方は金融政策の歴史的な経験を踏まえて世界的に確立されており、この点は、日本銀行法にも明快に規定されております。これは、物価の安定を実現するためには、中立的かつ専門的な立場から経済、物価情勢の分析を行い、それに基づいて自主的な判断と責任で政策を運営していくことが適切であるためだと理解しております。 同時に、マクロ経済政策の運営に当たっては、政府と中央銀行が十分な意思疎通を図ることも必要であります。この点も日本銀行法に規定されております。日本銀行総裁は、これまでも、定期的に総理と直接お会いする機会をいただいてきたほか、財務大臣とも様々な機会で意見交換をさせていただいてきたと理
お答えいたします。 日本銀行は、本店に加えまして、数多くの支店、事務所を全国に有しております。そこで個人企業から大企業に至るまで様々な企業へのミクロヒアリングを実施しております。そうして得られた情報は、随時報告されておりますし、支店長会議でも年四回詳しく報告されております。私自身も、審議委員を務めた七年間、自分の考えを整理する機会として、支店長会議における支店長方の話を聞くことを大変重視しておりました。 また、いわゆる短観でございますが、一万社を対象としたアンケート調査でございます。これも大量の中小企業を含んで調査が行われ、各地の経済情勢、企業の状況についてきめ細かく把握するよう努めているものと理解しております。 経済の
お答えいたします。 所信でも申し上げましたとおり、金融政策は経済、物価の現状と先行きの見通しに基づいて運営する必要がございます。 我が国経済はコロナ禍から持ち直してきておりますが、委員御指摘のとおり、海外の経済、物価情勢、ウクライナ情勢、感染症の今後等、我が国経済をめぐる不確実性は極めて大きい状況にございます。 物価面では、消費者物価の前年比は、輸入物価の上昇を起点とする価格転嫁が進行していることから、四%程度となっております。もっとも、こうした輸入物価の前年比プラス幅は縮小しつつあるほか、政府の経済対策によるエネルギー価格の押し下げ効果もあって、最初に申し上げましたとおり、来年度半ばにかけて、二%を下回る水準までプラス
例えばリーマン・ショックやコロナ感染症によるショックの際のように、各国の中央銀行が必要な情報交換を行いつつ協力して対応を行ったということが非常に重要であったと考えております。そういう意味で、海外中央銀行との連携の重要性は非常に高まっていると認識しております。 また、金融政策は金融市場などを通じて経済全体に働きかけるものでありますから、市場とのコミュニケーションも大事でございます。 私自身、日本銀行の審議委員を務めたとき、あるいは、その後の内外の大学での研究、教育を行っていたときを含めまして、様々な国際的な会議の場で、学者、実務家と議論を行ってまいりました。このような中で形作ってきました人脈、知見を生かして、海外中央銀行との連
お答えいたします。 我が国は、かなり長い期間、人口減少の局面に入っております。それでも、二〇一〇年代においては、金融緩和、政府の取組もあって、雇用環境は改善し、女性、高齢者を中心に労働の参加率は高まっております。このため、人口減少の下でも労働供給が増加し、経済成長を支えたという面がございます。 しかし、先行きを展望しますと、女性や高齢者の労働参加率は既にかなりの高水準となっております。労働供給の増加ペースは鈍化していくと見ざるを得ません。このため、今後も成長を続けるためには、生産性を持続的に高めていくことがより重要になってくると思います。こうした観点からは、企業による人的資本に対する投資や生産性を高める投資に期待するところで
お答えいたします。 政策の効果を円滑に発揮していくという観点からは、経済に関する見方あるいは政策運営の考え方について、言うまでもなく、分かりやすく情報発信を行っていくことが重要でございます。 総裁への就任を御承認いただいた場合、私自身も、政策決定会合後の記者会見あるいは各種の講演などを通じて情報発信をしていくことになるかと思います。その際には、金融関係者だけでなく、広く国民の皆様にも分かりやすい説明を心がけていきたいと思っております。
お答えいたします。 委員おっしゃいますように、気候変動問題は、将来にわたって社会経済に広範な影響を及ぼし得るグローバルな課題となってございます。 日本銀行は、物価の安定と金融システムの安定を維持するという使命に沿って、気候変動に関する取組を進めているものと理解しております。具体的には、金融政策、金融システム、調査研究、国際金融等の幅広い分野から成る包括的な取組を決定し、その下での各分野の対応を進めていると理解しております。例えば、金融政策面では、気候変動対応オペを導入いたしまして、民間金融機関による気候変動対応に資する投融資をバックファイナンスしたりしております。 もとより、気候変動が経済にもたらす影響は、不確実性が極め
確かに、ロシアのウクライナ侵攻、それから、今後長期間にわたると思います気候変動問題への対応等、構造的に原燃料価格を高い水準に保つような様々な力が働いていることは事実でございます。 ただ、その中でも、取りあえずのところは、去年までのような非常に高率の原燃料価格の上昇という時期は一旦過ぎ、インフレ率という次元ではそれはかなり落ち着いてきているところでございますので、それが反映されて、日本の消費者物価にも下押し圧力が利いてくるであろうという見方を先ほど申し上げたところでございます。
まだまだ物価上昇は続くともちろん考えておりますけれども、インフレ率という意味では、今日発表されたデータあたりが取りあえずのピークになるというふうに考えてございます。次のデータ発表あたりから、かなり大幅にインフレ率のデータは下がったものが出てくるというふうに考えてございます。
これは所信でも少し申し上げましたけれども、金融政策は効果を発現するのに時間を要します。アカデミックな分析では、短くて半年、長くて二、三年かかるというふうに標準的なところとして言われてございます。したがって、物価、インフレ率の先行きの見通しに基づいて運営されなくてはならないというふうに考えております。 先行きの見通しを判断する際に極めて重要になるのが、基調として物価が今どの辺にあるかというところでございます。まあ、両者は同じようなものでございますが、これは、一言でどの指標を見れば分かるという簡単なものではございません。あらゆる手法を使って基調的な物価の動きを探り当てていくということが、金融政策運営の極めて重要なコアになる仕事である
お答えいたします。 まず最初の、十年かかってもというところでございます。 先ほど金融政策の効果の発現に標準で二年前後という学界の見方を申し上げたわけですが、これは標準的なケースでそうなるということでございまして、過去の日本経済では、二つの面で、金融政策、金融緩和政策の効果の発現が時間を要してきたというふうに考えております。 一つは、様々な外的ショック、厳しい外的ショックが次々に経済を襲ったということでございます。日本経済のバブルの崩壊、その後の不良債権処理をもたついたこと、これが金融仲介機能を弱め、経済に下押し圧力として長い期間働いた。その後、リーマン・ショックのような、海外からの同様のショックもあった。こういうことを含
これは分かりやすい説明が難しい点ではございますが、高いインフレ目標であればあるほど短期的には強い金融緩和政策を取りまして、それによってだんだんとインフレ率が上がっていく、そういう状態をつくり出すことによって最終的にはインフレ率も金利も上昇するというロジックでございます。
物価は、単純に考えますと、やはり財・サービスの需要と供給で決まるものでございます。 貨幣数量説的な考え方をこういう見方に当てはめますと、結局は、財・サービスの特に需要の背後の要因の一つとして、貨幣的なものがあるということになるかと思います。様々な理論的な条件が満たされれば、長期的には、貨幣的な要因が支配的になって物価が動くという結論も出せるわけですが、現実の経済では、貨幣的要因以外の、先ほどもちょっと申し上げましたような様々なショックが財・サービスの需要あるいは供給に影響を与えます。 それから、貨幣的な要因の財・サービス需要への影響も状況によって大きく異なってくるということかなと思います。これも先ほどちょっと申し上げましたが
まず、これまでの政策の効果あるいは副作用等も含めて全体像をきちんと検証するつもりはあるかどうかというお尋ねであると思いますけれども、これは、一つには、毎回の金融政策決定会合がまさにその間の情報を追加的に加えた上で様々な検証を行っているものであるというふうに考えてございます。 追加的に、より特別の検証を行うべきかどうかという点もあるかと思いますけれども、これにつきましては、総裁にお認めいただきましたら、他の政策委員会メンバーとも相談の上、必要に応じて、そうした検討あるいは検証を行っていきたいというふうには考えてございます。 それから、政府との共同声明にも含まれます、二%の物価目標をできるだけ早期に達成するという点を修正する必要
委員御指摘のとおり、日本銀行は、十二月に、長期金利の変動幅を拡大するという措置を含めまして、様々な措置をイールドカーブコントロールについて取ってございますし、その後、追加的な措置も取っているというふうに理解しております。 これは、イールドカーブコントロールの下で市場機能にやや低下が見られるという事態に配慮しまして、そこを少しでも緩和するという目的のために様々な措置を取り、現在のイールドカーブコントロール政策を、先ほど申し上げたような物価情勢の下で維持可能性を高めるために取られた措置というふうに見ております。これが本当に市場機能の向上につながっているかどうかというところは、現在見守っているという状態かなと私も考えております。
イールドカーブコントロールの将来については様々な可能性が考えられます。 ただ、現状、私が、僭越ですが、総裁候補として指名されております時点で具体的なオプションの是非について申し上げることは、非常に不測の影響を及ぼすリスクがあるというふうに考えておりますので、控えさせていただければというふうに思っております。 もしも総裁としてお認めいただきましたならば、その後、金融市場局がどういうふうに日々感じているのか、ほかの政策委員の方々がどういうふうにこの点に関して考えているのか、時間をかけて議論を重ね、望ましい姿を決めていきたいというふうに考えてございます。