十四条(b)の賠償請求権、つまりこれは戦争中の国家または国家機関がとりました行動から生じた連合国民の損害に対する請求権を放棄するという点は、実は連合国内部におきましてはそう問題がなかったのでございます。これはヴェルサイユ条約、イタリア平和条約等にも前例のあることでございまして、他方において賠償を課する規定を置きますと同時に、その賠償の規定に基くもの以外のいわゆる賠償請求権、いろいろな戦争があったためにこうむった損害は一括放棄するということは、むしろ平和条約の通例でございますので、この点につきましては問題がなかったように聞いております。
