私がそれを言いますのは、結局こういう産業では、先ほど経済白書を引用しましたけれども、他の国に比べても非常に高い国際競争力、価格国際競争力、つまり低コストで物をつくって輸出する、これが力になっているわけですね。それで、この低コストというのが、これがただ技術が進んで、もうどこへ出しても恥ずかしくない条件でその低コストが実現されているというのならば、これは日本の経済力の発展として大いに評価できるけれども、実はそうでない。いままで国際競争力を高めるということをいわば至上の命題にして、競争力が高くてコストが低いのが日本の資本主義で美徳だということになっていて、高度成長のときにもずっとそれでやってきているわけですね。私も鉄鋼産業に関係していたこ
