そういう認識に立って、実は、今度の問題は、新たなる問題提起かなと思うものがあるわけです。 というのは、湾岸戦争というのは、私は曲がりなりにも国連による集団安全保障体制という枠組みができたんだと思うんです。アメリカ、イギリスは、一九九〇年八月二日のイラクの侵攻に対して、集団的自衛権の行使ということでもって、クウェート、サウジ周辺に兵力を展開した。そのとき、アメリカやイギリスの考え方というのは、クウェートからの要請があれば、憲章五十一条の集団的自衛権に基づき、安保理の許可がなくても武力を行使してクウェートからイラクを追い出せるという見方を当時とっておりました。 しかし、安保理では、ソ連や中国やフランスが反対をし、あるいは他の安保
