ありがとうございます。堺屋太一でございます。 まず、私は、地方制度の時代的な変遷について申し上げたいと思っております。 日本の地方制度は、明治維新以来、中央集権型につくられてまいりました。徳川時代には徳川幕府という緩やかな中央集権体制があり、そこに三百諸侯が自治をするというような形になっておりました。この社会というのは、何よりも社会の安定、徳川幕藩体制というのは社会の安定を大事にするという制度でございました。社会の安定のためには生活の利便であるとか生産性の向上であるとかそういったものは一切犠牲にすると、そういう仕掛けになっていました。 そのために、わざわざ東海道には橋を造らない、大井川には橋を造らない。それぐらい不便にし
