ただいま先生御指摘の日華平和条約の規定につきましては、これはわが方と台湾との間の財産請求権問題についてはサンフランシスコ平和条約第四条(a)項により、他の分離地域の場合と同様に、わが国と台湾の施政当局との間の特別取り決めによって処理されるべき旨規定されているわけでございます。しかしながら、わが国と台湾の施政当局間の特別取り決めによる処理が実現に至らない状況で日中国交正常化が実現いたしました結果、台湾の施政当局との間でこのような処理を行うことができなくなったというのが実情でございます。
ただいま先生御指摘の日華平和条約の規定につきましては、これはわが方と台湾との間の財産請求権問題についてはサンフランシスコ平和条約第四条(a)項により、他の分離地域の場合と同様に、わが国と台湾の施政当局との間の特別取り決めによって処理されるべき旨規定されているわけでございます。しかしながら、わが国と台湾の施政当局間の特別取り決めによる処理が実現に至らない状況で日中国交正常化が実現いたしました結果、台湾の施政当局との間でこのような処理を行うことができなくなったというのが実情でございます。
大臣がお答えになります前に、事務的な面だけに限りまして私からお答えさせていただきます。 先ほど大臣が、高沢先生御指摘の中華人民共和国政府が中国の正統政府であるということを日本は認めている、この点につきましては、日中共同声明第二項に「日本国政府は、中華人民共和国政府が中国の唯一の合法政府であることを承認する。」ということがございまして、その点はきわめて明確にされているところでございます。 なお、一九五二年当時にわが国が中華民国を中国を代表する正統政府として認めていたことにつきましては、これはいろいろな当時の情勢ということもありましたけれども、いずれにいたしましても、それは厳たる事実でございまして、その点についてのどう評価すると
ただいま先生は不可侵という言葉をお使いになりましたが、不可侵という意味は、昨日アジア局長の答弁にもございましたように、いわゆる戦争といったような伝統的な国際法のもとにおける概念をもとにしての相互不可侵条約的なものということであれば、若干意味合いを異にするかと思いますけれども、この日中が日中間で相互不可侵ということを誓約し合ったという点につきましては、第一条二項ということからもそれは読めるところかと存じますけれども、第一条第一項において明確に相互不可侵ということをうたっているわけでございます。したがいまして、この日中平和友好条約は、その意味におきまして相互不可侵の面も持った条約であるということは申せると存じます。
ただいま先生御指摘の、条約第一条の「武力又は武力による威嚇に訴えない」という点でございますが、この点につきましては、その前にあります「紛争を平和的手段により解決し」、また国際関係で「武力又は武力による威嚇に訴えない」ということは表裏一体の関係で密接に関連しているものでありまして、国連憲章第二条の第三項及び第四項にそれぞれ規定されているところでございます。 ただいま先生は、先般発生いたしました尖閣列島の領海侵犯事件ということとの関連の御質問でございますけれども、この点につきましては、必ずしもあれが武力または武力による威嚇に訴えた行動というふうには言えないことであろうと存じます。 しかしながら、条約の別の第一条の個所におきまして
この条約第二条に述べられております「国又は国の集団」という点でございますけれども、これは特定の条約等の関係によりまして、集団として組織化されたものだけを言うとは必ずしも限らないところでございまして、この条約の規定に言うところは、要するに、複数の国が集まって共通の意思によって覇権を確立しようとする試みを行えば、ここに言う「国の集団」ということに該当する、このように考えております。
ここで、第二条の末尾に「表明する。」という言葉を置きましたのは、この第二条に述べられているような日中両国の立場を内外に宣明するという意味で「表明する。」と書かれているわけでございますけれども、そこに書かれていること自体について、この言葉があることによって特に法的な意味合いが異なるというものではございません。
そういうことは考えられていないところでございます。
ただいま御質問になりました日中平和友好条約の前文にありますところの「前記の共同声明に示された諸原則」という点につきましては、この日中間の共同声明の特定の項を指して言ったものではなくて、あの共同声明に示されている日中間の今後の友好関係のあり方についての指針とも言うべきもの、そのようなものの総体をここで「諸原則」という言葉で表現している、かように考えております。
全体として申し上げれば、そのように御理解いただいて結構でございます。強いて日中間の友好関係を今後とも律していく規定という観点から申し上げれば、今度の日中平和友好条約においても採用されておりますところの日中共同声明第六項の規定などはきわめて典型的な規定だろう、このように考えます。
これまでもたびたび申し上げておるところでございますけれども、いわゆる覇権という点につきましては、これは国際的に広く受け入れられている概念でございまして、この条約におきましては、特に覇権とは何かという点は定義しなかったわけでございますけれども、覇権に関するわが方の考え方につきましては、先般の日中条約交渉の過程におきまして、わが方から、一国が他国の意思に反して力により自己の意思を押しつけようとするがごとき行為は覇権を求める行為であり、国連憲章の原則にも反するものであるというふうに考えるという旨を中国側に明確に述べてございまして、この点について中国側との間に見解の相違はないものと、かように考えておる次第でございます。
先般の日中平和友好条約交渉におきましては、先生も御案内のように、当初いわゆる佐藤・韓念龍会談というものが前後十六回にわたって開かれたわけでございます。その過程におきまして、ただいま私が述べたような日本側の覇権に関する姿勢その他、日本の外交的な基本方針について数々の見解の表明を行いました。それに対しまして中国側からも中国側の見解の表明がございました。きわめていろいろの意味で濃密な会談が行われたわけでございますが、ただいまの日本側の発言につきまして中国側から異論を差しはさむということは一切なかったわけでございます。 そのようなことにかんがみまして、日中間にただいま私が申し上げましたような覇権についての考え方に差異はない、かように考え
そのように考えております。
力と申しますのは文字どおり力でございますけれども、これは必ずしもいわゆる武力というものには限られない、いろいろの面における力というもの、それが一国の意思が他国に対して、その他国の意思に反するような行為を強制させるという形をとるに至るがごとき力というものであれば、それは必ずしも武力というものに限られないものである、かように考えております。
ただいま先生は、言論による力という表現をお使いになりましたけれども、やはり覇権というものを考えていきます場合には、個個の具体的事例に即して判断していかざるを得ないわけでございまして、一概に言論による力ということがここに言う力に入るかどうかということについては的確に申し上げることはいたしかねる、かように考えます。
先生ただいま国連憲章の第一条ということを御指摘になりましたけれども……。
条約の第一条にもあるという関連で申し上げれば、第一条に言っております国連憲章の原則と申しますのは、国連憲章第二条を具体的には指しているわけでございます。
この国連憲章の第二条第四項に設けられております「すべての加盟国は、その国際関係において、武力による威嚇又は武力の行使を、」「慎まなければならない。」この規定に言う力という点と対比いたしますれば、先ほど申し上げました力というものは広い概念であろうとは思いますけれども、この国連憲章の趣旨、精神というものにおいては同じことを言っている、国連憲章のこの原則、精神には即しているものというふうに考えております。
この第四条の趣旨につきましては、これまでも申し上げているところでございますけれども、まず、この条約のいかなる規定によっても、わが国について申せば、第三国との関係に関するわが国の立場にいささかの影響も及ぼされることはないということを確認的に述べていることが第一でございます。 この点につきましては、この条約の前文の末尾にございますように、「両国間の平和友好関係を強固にし、発展させるため、」とこの条約の目的が明確にうたわれているところからもおわかりになりますように、いかなる国をも敵視するためにこの条約を結んだものではない、また、わが国が、先ほど大臣が申されましたようなわが国外交の基本的立場というものが、この条約のいかなる条文の規定によ
第四条は第二条を拘束する、そういう性格のものではございません。しかしながら、この第四条の規定は、先ほど申し上げましたように、この条約のいかなる規定、これは第二条を含むわけですけれども、この第二条を含むいかなる条文の規定によっても、先ほど申し上げましたようなわが国の立場というものはいささかも影響を受けないということを確認している規定でございます。 先生がおっしゃった、第四条が第二条を拘束するというその意味合いが私にはよくわかりかねるわけでございますけれども、私の見解はいま申し上げたとおりでございます。
第二条に表明されている立場というものは、これは日本国と中国とが厳粛に誓約しているところでございまして、その立場を第四条が消しているという性質のものでは全くございません。第二条の趣旨をもあわせて明確に確認しているということでございます。