そうだとすると、審議会の中でも議論されていましたように、四十八年の最高裁判決の事案に限らず、それまでの尊属殺が問題になった事件では、被告人に同情すべき点がかなり多くあったということの積み重ねが、もう既にその四十八年当時であったんだと思うのですね。また、外国の立法例も参考にしてということで、それまで積み重ねられた議論の中でも、もうこれは全面削除でいくんだということでされてきたと思うのですが、法制審に諮問されて、そのとおりの答申がされた。 にもかかわらず、昭和四十八年五月十八日付の朝日新聞の夕刊の写しがあるのですが、これによりますと、大見出しで、「自民、閣議決定を“凍結”刑法改正案「尊属殺」削除に難色」という大きな見出しがついており
