それは確かにありました。
それは確かにありました。
兎も角これはその場の一種の勘と申しますかですね、何かでしようが、これはいかんという感じがしたことは確かです。それだから、例えばその壇上におられた議員の方が、それの力が議長を止められておつたかどうかということについてのことは私にはつきりした記憶がございませんし、又目に止まらなかつたと思いますけれども、あの情勢では議長が議長席に着けないという一種の勘を持つたことだけは確かです。それで議事部長の職責からいたしまして、議長を議長席に着かせるということについて氣持の上で焦つたことは確かです。
それは初めの私の勘ですが、それから爾後の状態は私の勘の通りで、議長が進めないから、そこで進めろ進めろということを衞視の方に連呼したのです。
衞視の問題につきましては、衞視が議長の登壇を阻止するという結果的にもそういうことになつたということはこれは絶対に言えないと思うのであります。併しながらあの場で若し衞視の方がもう少し、どう言いますか、議員というものを恐れず、議長の職務執行という点についてもつと勇敢であつたならば、議長席に着けるだけの行動をもう少し取り得たのではないかということは、これは少しは言い得ることであるかも知れないけれども、併しながら衞視が囲んだから行けなかつたというようなことはないと思います。
それはまあその事実から離れてお答えすると申訳けないけれども、とにかく誰もいなかつたら、議長を前に持つて行くことは、止めることはできないことになると思います。
目にいたしておりません。
衞視の眞ん中に議長がおられたのであります。ですから議長が進めなかつたと言つても、衞視が進めなかつたと言つても、実際は同じことになります。
天田さんは壇上では覚えがございません。
そうです。
事実は私は見なかつた。
そうです。
さようでございます。
非常に不明確なことをお答えすれば答えられますが、明確にということであれば、全然覚えございません。
余計だつたようです。
恐らく私が議事部長室から飛び出したのが十分前であります。それですから二三分、せいぜい四分……、三分間くらいでしようか。
三分間か、四分間くらいだつたと思います。
ちようど議事部長席の前に、御承知のように長い參事のテーブルがございます。テーブルの私は壁側の方におりました。そこでその前で今の渦ができておるわけでございます。それで私としては手の施しようがないので、こちらに廻つて壇上に行くにも行かれない。行かれる道が御承知のようにございますけれども……。それで私はテーブル一つ距てて、衞視に前へ行け、前へ行けと言つておつたのでございます。
それは一生懸命に前へ進もうとしたと私は申上げることができるのです。ただ先程ちよつと申上げましたけれども、参議院の衞視諸君が不馴れと申しますか何と申しますか、議員がああいう状態の下で興奮しておられまするときに、これを体ででも突き飛ばしてでも自分の職務を執行するというだけのなには、まだ不馴れであつた。よく私達の方で後で言うのでございますが、若し衆議院の衞視であつたならば、恐らく五六人の議員などは突き飛ばして議長を壇上へ持つて行くような努力をもつとしたのではないかということは、これは言えるかも知れません。
それは一生懸命に衞視が前に進もうとしておつたということは、これはもうございます。
小委員会を開けという、私自身に要求のあつたことは記憶いたしております。と申しますのは、私は小委員会はすでに若し私が開くことを努力しても、できない状態にあるということをあのときの状態で私は知つておりましたので、小委員会を開けと言われたけれども、私はお答えしなかつたような記憶を持つております。