それは主人が看板としてですね、お葬式だとか、婚礼だとかに着せるだけしか使わせないわけです。ほかに着せるということはないのですけれど……。
それは主人が看板としてですね、お葬式だとか、婚礼だとかに着せるだけしか使わせないわけです。ほかに着せるということはないのですけれど……。
それは店員にやらせておるんです。相当うちの名前も使つておる者もあるらしいですけれどね。
私が來てから、そういうのはないです。盃をしているのは、それは先の露店商の親分子分だつたんじやないでしようか。私よくその方は知らないですけれど……。全然出入りはしていないのですから……。現在……。先も……。
うちにはそういうのは……私と一緒になつてから……。
店員関係には全然ありません。
うちじやないですね。私の知つておる範囲では……。
それは私に分り兼ねますけれど、どういうわけで、うちをそういうふうに思うのかということが、私にどう考えても分らないですね。
それは全然なつて……。全然ありません。出入りして呉れないのです。若しそうだつたら、出入りするのが当り前ですけれども、一遍も……。家庭でも、子分になれば、うちが困つておればやつて呉れるんですけれども、全然そういうことをして呉れません。主人が何年の刑を着て帰つて來たか私は知りませんけれど、その時分から全然出入りして呉れないのですから……。主人としても露店のそういう方の連中には出入りさせたくないと言うのです。ですから、子分としては、どういうように思つておるか知りませんが、全然來ませんです。
そういうのは私余り聞かないですけれど……。
……。
それはどういうわけなんですか、私にちよつと分らないのですけれど。
そうです。
でも私、私そうだとしか見られないのですけれど……。主人に関して……。
そんなことはないと思いますけれど……。
余り頼りにならない人ばかりですからね。私が知つてからというものは全然……。
終戰後もなかなか、そういう人があれば、私たちの事でも何でも心配して呉れるだろうと思うのですけれど、全然そういうことはないですね。わりに薄情です。はつきり申上げますれば……。若しそれが子分としたら、それがもう私達の主人がいなくても守つてくれるのが当然じやないかと思いますけれども、そういうことが全然ない連中ですから、私はないと思つております。
私が知つているのではそうです。
私は姐御と言われても、氣の小さい方ですから、そういうことにかけては嫌ですから……。有名なんです。氣の小さいのでは……。
それは昔はあれだつたんじやないんですか。私はよく昔のことは分らないのですけれども、きつかつたんじやないんですか、相当。
ええ、若い時分に相当きつかつたんじやないんですか。