あなたは当時の状況を詳しく御存じないと言われましたが、滝川さんが復職されまして刑法読本の再版を出された。そのあとがきに、いかに滝川さんが自分は自由主義者として行動したかということが書いてあります。たとえば問題になつたところは姦通罪の問題です。刑法読本で問題になつたところとして、姦通罪は女だけ処罰するのはおかしい、やるのなら両方処罰すべきである、あるいは両方とも処罰すべきじやない、こういう考え方が非常に階級的であり、マルクス主義的であるという判断であなたは休職処分にされた。まあ議論になりますからあえて申しませんが、そういう点から申しまして、滝川さんは共産主義者であつた、刑法読本は共産主義の本であつた、こういうような認識であなたが自由主
