平和条約発効前の占領軍の不法行為による損害は、戦争中軍事行為により国民が受けた被害と同視すべきものであって、その損害について国が賠償の責任を負うべき法律上の根拠のないのはもちろんであるが、請願の趣旨のように、この際新たに法律を制定して、占領軍の不法行為による人的損害について国に補償をさせることとすることは、占領軍の不法行為による物的損害との権衡からいって、さらに戦争中国民がこうむった人的、物的損害との権衡からいって、慎重に検討を要するのみならず、平和条約発効後すでに相当の期間を経過した今日においては、立証上の困難があり、その実施に支障を伴うことが考えられるので、請願にかかる特殊の被害者だけについて特別の立法措置を講ずることは、必ずし
