東郷和彦でございます。 私は、一九九八年七月から九九年八月まで外務省条約局長として勤務いたしました。本日は、まず、六〇年安保条約改定時の核持ち込みに関するいわゆる密約問題に関連して、条約局長在任中及びその後いかなるかかわりを持ったかを御報告し、次に、今回発表されました調査報告について意見を申し述べたいと存じます。 まず、条約局長在任時、日本の安全保障に関する最大の問題は、日米ガイドラインに関する周辺事態法の国会審議でありました。密約問題は、この国会審議で何回か取り上げられましたが、政治的に大きな問題になったことはありませんでした。 しかし、この問題は、政府が行っている答弁内容と実態との間に大きな乖離が生じており、全く説明
