現在、ソ連との間に領土問題が表立った懸案となっておりますのは中国でございまして、中ソ国境紛争については御承知のとおりでございますが、状況を簡単に申し上げますと、中ソ間の国境は、たとえば一八五八年の愛琿条約、天津条約あるいは一八六〇年の北京条約等で一応定められているわけでございます。それで、この条約の性格につきまして中国側からいたしますと、これらは帝政ロシアの帝国主義的な侵略の結果結ばざるを得なかった不平等条約であるというような考え方があるようでございますが、それは別といたしましても、この条約そのものの規定が必ずしも国境を明確に定めていないという問題があるわけでございまして、中ソ間は大変長い国境線を持っているわけでございますし、特に黒
