武藤でございます。 本日は、日本銀行の政策、業務運営につきまして、私の所信を述べる機会を賜り、大変光栄に存じます。 私は、五年前の平成十五年三月に日本銀行の副総裁を拝命いたしました。当時、日本は、デフレスパイラルに陥りかねない危機的な状況にありましたが、その後この難局を脱し、緩やかながらも息の長い成長軌道をたどっております。この背景には、世界経済の拡大という追い風もございましたが、何より民間の方々の血のにじむような努力によって、企業の過剰債務や過剰設備など、さまざまな構造問題が解消した成果であると思います。日本銀行は、量的緩和政策を含めて極めて緩和的な金融環境を整えることで、こうした動きを積極的に支援してまいりました。
