まず、少年院がいわば刑事政策的な保護施設であるのに対しまして、委員がお尋ねになっておられます教護院及び養護施設は児童福祉法上の福祉施設でございます。強制力を行使することなく児童の教護または養護を行うことをその本質とするものであるというふうに考えているわけでございます。したがいまして、教護院または養護施設への収容は基本的に「身体の自由の拘束」には当たらないというふうに考えておりますために補償の対象とはしていないものでございます。
まず、少年院がいわば刑事政策的な保護施設であるのに対しまして、委員がお尋ねになっておられます教護院及び養護施設は児童福祉法上の福祉施設でございます。強制力を行使することなく児童の教護または養護を行うことをその本質とするものであるというふうに考えているわけでございます。したがいまして、教護院または養護施設への収容は基本的に「身体の自由の拘束」には当たらないというふうに考えておりますために補償の対象とはしていないものでございます。
今、養護施設の点はしばらくおくとして、主として教護院について委員お尋ねになっておられるのだろうと思いますけれども、少年補償制度をつくります場合に、その補償の対象と申しますか、その「身体の自由の拘束」というものをどこまでというか、どういうものと考えるべきなのかということは、いろいろな御意見があると思うのでございますけれども、今回の法案で考えておりますのは、刑事補償あるいは被疑者補償との並びでというと言葉がちょっと適切かどうかわかりませんけれども、抑留、拘禁に当たるような身体の自由の拘束というものを主として補償の対象としようというところから出発しているのではないかというふうに思うわけでございます。したがいまして、先ほどお答え申し上げまし
私からは罰則の運用の観点からお答えを申し上げたいと思います。 まず、一番最初のお尋ねの中で、最近五年間の携帯義務違反の件数等についてのお尋ねでございますが、検察統計の上では外国人登録法違反の罰条ごとの受理・処理状況は把握しておらないわけでございますが、特に私どもの方で今回最近三年間の受理・処理状況を調査した結果を御説明申し上げたいと思います。 平成元年は、受理人員が二百十八名で、起訴人員が二十一名。平成二年は、受理人員が八十六名、起訴人員が九名。平成三年は、受理人員が四十三名、起訴人員が五名という状況になっております。 それから、今委員の二番目のお尋ねは、携帯義務違反による受理及び起訴件数が減少していることと、第百九回国
お答えいたします。 先ほど提案理由の説明でも申し上げましたけれども、一般の刑事裁判手続において無罪の裁判が行われた場合、あるいは罪を犯さなかったものとして不起訴処分に付された場合でありますれば、少年が犯罪の嫌疑によってその身体の自由を拘束された場合におきまして、今委員仰せのように、結果として、理由のなかった身体の自由の拘束等に対しまして刑事補償または被疑者補償の対象として補償がなされるわけでございますが、家庭裁判所における少年の保護事件手続におきましては、犯罪事実が認められないということで不処分等の決定を受けましても、これに対して補償を行う制度はこれまでなかったわけでございます。そういう意味で、この刑事補償あるいは被疑者補償との
まず条約の関係につきましては、先ほど外務省御当局からお答えになられたところと同じような考え方を私どもはしているわけでございます。 今回のこの少年補償制度につきましては、先ほど委員が御指摘になられました憲法四十条との関係につきましても、この憲法四十条の言っておりますのは「何人も、抑留又は拘禁された後、無罪の裁判を受けたときは、法律の定めるところにより、国にその補償を求めることができる。」という規定でございますので、現行の刑事補償は、先ほど申し上げましたように、刑事裁判手続において無罪の裁判を受けたときの刑事補償につきましてはまさしくこの憲法の四十条から発するものということで理解しているわけでございますが、今回御提案申し上げておりま
今委員お尋ねの前段の関係でございますけれども、憲法四十条さらには刑事補償法で定めておりますところの刑事補償と申しますのは、これは委員御案内のとおり、国家機関の故意過失を問わずに、先ほど委員御自身も申されましたように、遺法に身柄の拘束が行われた者について結果的に無罪の裁判があった、結果的に理由のなかった不利益について補償をしよう、しかもその補償につきましては、今申しましたように、国家機関の故意過失を問わないで簡易迅速にと申しますか、標準的な金額の補償を速やかに行うという趣旨の制度として認められているわけでございます。 むしろ、国家機関の故意過失に基づく違法な行為によって損害を国民に与えた場合の賠償につきましては、これは憲法の十七条
後段は……。ちょっと恐れ入ります。
どうも失礼いたしました。 先ほどの後段の質問に対するお答えを落としておりましたけれども、今委員御指摘の刑事補償法二十五条が規定しておりますところの補償は、公訴棄却または免訴の裁判がなければ無罪の裁判まで行きついたであろうと考えられるような事案についての補償を定めているわけでございますけれども、これは理解としては、憲法四十条が定めているのはあくまで無罪の裁判があった場合の補償を定めているのであって、今の刑事補償法二十五条はそういう趣旨を公平という観点からさらに拡大したものであろうと理解すべきものではないかと思うわけでございます。したがいまして、端的に申しますと、憲法四十条で定められておるのはあくまで無罪の裁判があった場合の補償につ
先ほどお答え申し上げましたように、少年補償についてどのような構成をとるかということは専ら立法政策の問題であるというふうに考えているわけでございます。少年補償の目的さらにはそのよって立つ少年審判手続の目的あるいは性格を考慮して決定すべき事柄であると基本的には思うわけでございます。現行の少年法の枠組みを前提にして考えております少年補償制度につきましては、家庭裁判所の職権による制度とするのが相当であるという考え方でできているわけでございます。 その理由を少し説明させていただくわけでございますが、一つには、現行の少年審判手続はもともと専ら少年の保護を目的としておるわけであると理解しているわけでございまして、例えて申しますと、国家を保護を
請求権として少年補償制度を構成すべきであるという御意見については、今委員が御指摘のように、抗告等による不服申し立てをあわせて認めるべきであるというお考えがやはり基本にあるのではないかと思うわけでございます。不服申し立て制度を認めるかどうかということにつきましては、これは、一つには、現行の少年審判手続におきましては、先ほど申し上げましたように、家庭裁判所が専権的な判断機関として位置づけられておるわけでございまして、保護処分決定を除きまして、一定程度少年に不利益を及ぼすような処分に対しましても抗告は認められていないわけでございまして、このことと一貫しないというふうに理解しているわけでございます。 それから、二つには、非行ありの認定に
確かに委員御指摘のとおり、現行の刑事補償法が新たに制定されましたときには、新憲法の施行時まで遡及して適用を認めるということにされたと理解いたしております。 その趣旨を考えまするに、今委員も御指摘になられましたように、旧刑事補償法のもとでの補償制度と申しますのは国家の恩恵的補償という考え方でございまして、基本的に新憲法のもとで制定されました現行の刑事補償法とは異なるものであったというふうに理解しているわけでございまして、現行の刑事補償法は新憲法の人権の保障ということを進める趣旨で権利性を認める制度としてつくられたものというふうに理解するわけでございます。したがいまして、当時としては、根本的に異なる制度をつくるということから、少なく
まず、御審議いただいている少年補償法案の附則におきましては、この法律の施行後に第二条に規定する決定、すなわちその不開始決定あるいは不処分決定があった保護事件に係る身体の自由の拘束又は没取について適用するということにしているわけでございます。それで、なぜその遡及適用を認めないのかという御趣旨の御質問であろうと思うわけでございます。 もちろん、これも遡及適用を認めるかどうかということ自体は専ら立法政策の問題であると考えるわけでございまして、第一に、実質的には旧刑事補償法の全面改正でございました現行の刑事補償法の例、これは先ほど委員が御指摘になったと ころでございますが、この場合を除きまして、例えば証人等の被害についての給付に関する
今委員御指摘のように、第三条で、補償の全部又は一部をしないことができる場合の一つの事由として「本人が補償を辞退しているとき」というふうに規定されているわけでございます。 この点につきましては、まずその補償の辞退があったからということで直ちに補償の全部または一部をしないことができるというわけではなくて、家庭裁判所の健全な裁量によって補償の全部または一部をしないことができるということでございますから、少年法におけると同様に、この少年補償法案につきましても家庭裁判所は十分な後見的機能を発揮すべきことが予定されているというふうに言えるわけでございまして、一たん少年が補償を辞退する意思を表示したから直ちに補償しない旨の決定をするのではなく
お答えいたします。 確かに今回の刑事補償法の一部改正をお願いしている法律案の中では、下限の千円というものはそのまま据え置かせていただいているわけでございます。これは、ここ数回の刑事補償法の一部改正の際に、従来そのような取り扱いでお願いしていたわけでございます。その理由と申しますのは、上限につきましては、今委員御指摘になられましたように、賃金水準の上昇あるいは物価水準の上昇等を勘案して引き上げさせていただくわけでございますが、下限の千円という金額につきましては、これは事案によりましては下限の千円に近い金額を適用して補償をするという事案もかなりあるわけでございますので、そういう意味でこの千円につきましてはそのまま据え置かせていただい
まず、拘禁の補償の部分につきましては、今委員御指摘になられましたように上限額を昭和二十五年の刑事補償法制定時にさかのぼりまして、今日までの賃金水準の上昇率とそれから物価水準の上昇率をそれぞれ根拠にいたしまして引き上げ額を算出しでいるわけでございます。 他方、この死刑執行の場合の補償金額二千五百 万円を三千万円に引き上げるという点につきましては、これはもともと死刑執行の場合の補償金額について、拘禁の補償の場合とは異なって端的にどのくらいに引き上げるのが相当なのかという点につきましては、死刑執行の場合の補償の中身と申しますか実体が拘禁補償の日額の場合とはやはり異なるという点が一つあると思うわけでございます。と申しますのは、拘禁補償
この死刑の執行の場合の補償金額がどういうふうに算定されるかというお尋ねだと思うわけでございますが、まず一つは、現行の刑事補償法第四条の三項におきまして、先ほどお答え申し上げました死刑の執行による慰謝料に相当する部分が、現行では「二千五百万円以内で裁判所の相当と認める額の補償金を交付する。」というふうに規定されているわけでございます。さらに、その四条の三項のただし書きで「本人の死亡によって生じた財産上の損失額が証明された場合には、補償金の額は、その損失額に二千五百万円を加算した額の範囲内とする。」ということが定められているわけでございまして、現行刑事補償法四条三項のただし書きで、本人の死亡によって生じた財産上の損失額がそれに加算される
今委員御指摘になられましたように、刑事補償法では刑事補償の請求権という構成をとっておりまして、請求を待って補償するという形になっておるものでございますから、少年補償の場合とは異なることはやむを得ない。すなわち、少年につきまして、刑事補償法ではない少年本人の辞退の意思があるかどうかということを一つの考慮事項とするということは、少年補償制度において認められる考え方と申しますか、刑事補償の場合とはそこが違うと理解しているわけでございます。少年の後見的機関と考えております家庭裁判所におきまして、少年保護という観点に立って適正な運用をしていくということでこの制度はもちろん考えているわけでございまして、少年保護事件におけるこれまでの家庭裁判所の
現行の少年法は、改めて申し上げるまでもなく、刑事司法的なアプローチをとらないで、専ら後見的、福祉的なアプローチを採用して、国を保護を要する少年の親というふうにとらえる国親思想のもとに家庭裁判所の専権的職権主義構造を採用しているというふうに理解しているわけでございます。観護措置決定あるいは補導委託を伴う試験観察決定あるいは保護処分を伴わない没取決定など、少年に一定程度不利益を及ぼす処分につきましても抗告を認めておらないわけでございます。現行少年法が唯一抗告を認めておりますのは保護処分決定でございますが、これにつきましても抗告審である高等裁判所はみずから終局決定をすることはできないこととされておるわけでございまして、原決定を取り消す場合
特にその点の制約はないものと理解しております。
今委員御指摘のような仮釈放の期間の算入に関する規定が改正刑法草案の中にあることは仰せのとおりでございます。ただ、昭和四十九年に法制審議会から答申を受けましたこの改正刑法草案を一つのたたき台として、法務省におきましてその後も継続して刑法改正の作業を行っておるところでございますけれども、なお政府案として確定したものはいまだ持ち合わせておらないわけでございます。