先生の御指摘の面は、一つの限界効用という問題が当面出てきている。たとえば財政の非常な窮迫という問題を取り上げましての財政的な面からするならば、一つの限界効用、ちょうど戦時中にだんだんだんだんと苦しくなってまいりましたかつてのように、その限界効用論ということになりますと、やはり価値観というものの一つの普遍妥当的な体系化がなければいかぬ、そういうことに帰着するのじゃないか。そういう点で多種多様な価値観を持っておりまする芸術関係、文化関係というものが、非常にそれに対して反発できる理論構成がむずかしいということはよくわかっておりますので、その点十分な配慮をもって御注意にこたえたい、かように考えます。
