質問にまともに答えてもらいたいのです。ソビエトの場合にはなぜ共同宣言という形をとったか。
質問にまともに答えてもらいたいのです。ソビエトの場合にはなぜ共同宣言という形をとったか。
領土条項を処理するということが、やはり戦後処理の問題としては中心問題だと私は思うんですね。今度の場合は領土問題は片づいたと判断されますか。
そうすると、ここで首尾一貫しないんですよ。ソ連との交渉の場合には、領土条項が片づかないから平和条約というものを結ばなかった。共同宣言方式というものをとった。今後の交渉で領土問題が片づいたら、その時点で正式に平和条約を結ぶ、こういう立場をとっておられる。今度韓国との交渉においては、領土問題は片づかない。にもかかわらず、正式に韓国がこれは平和条約か講和条約に準ずるものだという立場をとっておる基本条約という形をとった。もう最初から、この形そのものにおいて日本は一〇〇%譲歩してしまっておる。従来言っておることと矛盾したことを、韓国側の主張に押されて、のまされておる、こう理解せざるを得ないじゃありませんか。現に韓国の無任所長官である元という人
しかし日本側は、私がいま言っているような立論に立って共同宣言方式を主張しておったことは事実なんです。このことも韓国の議会において李外務部長官が説明しております。日本は最初、単純な将来の関係だけを規定する共同宣言を主張しました。しかしわれわれの要求に屈してわれわれの立場を貫徹することができて、こういう形におさまったのであります。胸を張って向こうでは言っていますよ。この点からいっても、すでにあなたは筋の通らぬことをやっておるということを示しておるわけです。このことを明らかにして質問の第二に移ります。 基本条約第二条に「千九百十年八月二十二日以前に大日本帝国と大韓帝国との間で締結されたすべての条約及び協定は、もはや無効であることが確認
確認いたしますけれども、韓国の独立宣言の日というのは、一九四八年八月十五日のことでございますか。
そうすると、ここで問題が出てくるわけですね。これらの条約は、現に韓国が管轄しております休戦ライン以南に関する部分の条約ではないのです。日本と当時の韓国側の政府との間にいろいろな形の条約が結ばれた。そういうものは全朝鮮を相手にして結ばれたものです。それを無効とするのに、休戦ライン以南を管理しておるにすぎない、行政的に管轄権を持っておるにすぎない韓国独立の日をもって無効とするというのは、これはどういうことですか。そんな理屈がありますか。
これは条約上の問題じゃないんですよ。結局この無効と確認される「千九百十年八月二十二日以前に大日本帝国と大韓帝国との間で締結されたすべての条約及び協定」これは日本と全朝鮮との間に結ばれた条約です。それを無効にするということは、これは問題ありません。私たちも当然だと思います。しかし、その無効の時点をいつにするかというのに争いがあるのです。向こうは、全然最初からなかったのだ、こう言っております。それに対抗する日本側の主張というものが韓国独立の日だなんというのじゃ、これは対抗できませんよ。それじゃ北半分についてはどうなるのですか。いつから無効になるのですか。
相手の国の独立政府樹立の日をもって無効とするというならば、朝鮮民主主義人民共和国は一九四八年の九月八日に独立しているのです。政府成立しているのです。そうすると、北の分についてはその日から無効だというのですか。北と南と無効になる日が違うじゃないですか。だから、この点で主張されるならば、日本がポツダム宣言を受諾した日とか、降伏文書に署名をした日とか、あるいは講和発効の日とか、そういうふうな時点をとらえてそれから無効という主張をしていけば国際的にも通りますよ。しかし、南半分しか現に支配していない韓国の独立した日から旧条約は無効であるなんと言ったって、対抗できないじゃないですか。説明にならぬじゃないですか。ここでも韓国迎合の姿勢があらわれて
韓国独立の日をもって無効とする、大韓民国の政府成立宣言のあった日をもって無効とする。そうすると、北鮮のほうは九月八日に憲法を採択して、九月九日に政府成立の宣言をしております。この間に食い違いがあるのです。何ヵ月間かの食い違いがあるのですよ。一つの条約を対韓国の場合には一九四八年の八月十五日から無効、北の部分についてはそれでは一九四八年の九月九日から無効、こういうふうな妙ちきりんな解釈になるじゃありませんか。条約が無効になる時点が二つできるじゃありませんか。常識のある者にこんなばかなことが通りますか。総理、この点についていまの質疑応答を聞いておられて矛盾をお感じになられませんか。
差しつかえないなら差しつかえないように、だれでもわかるような説明をしてください。そんなことを言うから韓国の言うほうが正しいということになるのです。これでは争いにならないですよ。韓国はなかったと言っておるんでしょう、こんな条約は。もはや無効であるということは、全然なかったということだ。向こうで非常に理論的な説明をしております。必要とあれば私はここで紹介してもけっこうです。 韓国側においては、八月八日の特別委員会におきまして李東元外務部長官がこんなことを言っております。ヌル・アンド・ボイドという語句は、当初まで遡及して無効であることを最も強く表示した法律的な用語であります。これに対して、終始一貫韓国はこの主張を貫いた。日本側は、最初
ここにも北鮮側というものを全然無視した思想があらわれているのですよ、結論的に言えば。あなた方は、つじつまを合わせるためにいろいろなことをおっしゃいますけれども、韓国が現に支配しておる範囲というものは休戦ライン以南だ、こう言っておるにもかかわらず、無効宣言一つ見ても、北というもののオーソリティーというものははなから無視して、韓国だけを相手にして、そうしてやっているじゃないですか。全朝鮮と日本との間で結ばれた条約の無効を、南半分を支配しているだけの国の独立の日から無効にする、こんな首尾一貫しない主張をするから韓国に押しまくられるのです。向こうの議事録によりますと、ずいぶんひどいことを言っています。法律のホの字も知らぬのじゃなかろうか、日
北については触れておらないと言うけれども、北も関係があるじゃないですか。関係があるじゃないですか。幾ら北を無視してやられようと、北と関係のある問題を処理するのに、無視しようがないじゃないですか。
白紙と無視とは違うのです。白紙というのは、北に全然関係がないものなら白紙ということばは通るでしょう。しかし、北のほうにも関係のある問題を、そのことを全然考慮を払わずにやられることは、白紙じゃないですよ。これは無視ですよ。どう考えても無視ですよ。だから、先ほど私申し上げたように、なぜポツダム宣言受諾の日をもって無効とすとか、あるいは降伏文書調印のときをもって無効とすとか、講和発効の日をもって、平和条約の発効の日をもって無効とすとか、両方にちゃんとかかるような形でおやりにならないのですか。それならば法律的にもぴしゃっとどこにでも対抗できるじゃないですか。対抗できないようなことをやられたんじゃ、最初からなかったんだという韓国の言い方に無理
それでは、国民の相当部分を納得させるに足る理論をひとつ展開してくれませんか。どなたでもいいです。
私も最初から申し上げております。韓国が、現実にあった条約を、最初からなかったんだなんということ自体、これはおかしいですよ。おかしいけれども、向こうはとにかく首尾一貫それを主張しております。一貫した主張をしております。とにかくなかったんだ、最初から無効なんだと主張しています。こちらはそれに対して、それはおかしい、いつの時点から無効にするのが正当だ、こう反論をしなくちゃ、相手がおかしいんだから、こっちもおかしくたってかまわぬなんてことはないでしょう。あなたのいまの説明でいくと、どだい相手がおかしいことを言っているんだから、こっちもおかしいことを言ってつじつまを合わしているんだ、こういうことになるじゃないですか。 〔発言する者あり〕
少なくともそのおかしさに抵抗できるだけのぴしゃっとした理論体系をこっちは整えてやっていかなければ、だれが聞いても納得できないような時点をつかまえて、韓国政府樹立の日をもって無効とすなんて、それは国際的にも通用しませんよ。
それじゃお尋ねしますが、北の部分については、条約上、法律的にまだ有効という形になるわけですか。
私が聞いている質問にまともに答えてください。結局韓国と日本との間においては——その韓国というのは休戦ラインから以南を現に管理しておる国、その韓国と日本の間においては、韓国という政府が樹立した日、それから旧条約は無効、北のほうは法律的に残る。(「残らないよ」と呼ぶ者あり)残らないなら、こんな規定をつくる必要はない。北のほうには残る。その北のほうに残っているのか、残ってないというならば、いつから無効になるのか。
とっておきの法制局長官を出したようでございますけれども、これはピンチヒッターにならぬようでございます。 いま平和条約を持ち出されました。平和条約によって朝鮮の独立を日本は認めたわけです。その時点をもって無効とすれば、北も南もないですよ。一番正しい解釈ですよ。なぜそういう立場をとらないかと私は言っているのですよ。それが一番すなおでしょう。そうしてだれにでも対抗できるでしょう。それを、何で今度の場合には、それよりも先に、韓国の政府ができたときをもって無効とすというようなむちゃな規定をしたかと言っているのです。
それはおかしいですよ。あなたの今度の議論でいくならば、私がさっきから言っているように、ポツダム宣言受諾の日か、講和条約発効の日か、その時点にすればいいですよ。そうすると、これまた問題ないですよ。対抗できますよ、独立宣言の日というから、二つの国が独立宣言した日が違うのです。そうすると、法律的に、一体どちらの国が独立した日から無効になるのか、永久に争いが残りますよ、二つの国の独立した日が違うのだから。だから法律的に問題の起きない。ポツダム宣言受諾の日から無効とか、降伏文書に署名をした日から無効とか、あるいは講和条約発効の日から無効とか、何といったって筋の通るようにしておくべきじゃないですか。