じゃ、その結果についての責任まで道交法で規定するということはどうなの。
じゃ、その結果についての責任まで道交法で規定するということはどうなの。
この点は、相当専門的な法律論になるでしょうけれども、どうも二百十一条の「業務上」というのは、外国の例をいろいろ引かれましたけれども、外国のここにあげている例を見ますと、やはり飲酒運転なんかということを相当具体的にきめていますね。たとえば、そこに出ているドイツ刑法なんかだって、アルコール飲料もしくはその他を飲んで操縦した場合というように、いまの日本の場合でいえば、道交法の規定とそれから刑法の規定と、両方込みにしたような規定が具体的に出ていますね。これならこれでまたその刑罰の対象がしぼられてはっきりしているからいいのですけれども、それが一つのあり方だと思うけれども、日本の刑法の場合は、ただ業務上過失というような、これは実に広いわけでしょ
私も大臣以上のしろうとなんです、この刑法なんかについてはね。しろうとですけれども、だから、私はどっちか一つでやれと、道路交通法でやって、刑法は一切交通事故についてはタッチすることと相ならぬと言うておるのじゃないのです。そう言うておるのじゃないけれども、それはおのずから両方のものをうまく組み合わせ、バランスをとっていったらいいことですけれどもね。現在の道路交通法と刑法とをうまく組み合わせの妙を得れば、何も三年で頭打ちということはない。併合罪ならば四年半までいけるのですね。そういうこともあるのですから、頭打ち頭打ちということを刑事局長も何回かおっしゃったんですけれどもね。必ずしもあのいただいた資料の統計をこう見ますと、もう一件あっても頭
たとえばいただいた資料の百三ページの表なんか見ると、三年以上というのは一件もないわけですね、読んでみると。それから、その前のページ、あとのページ、ずっと前後のページを見ましても、わりあいいわゆる頭打ちという、三年以上あるいは二年以上というのは、交通事犯の総数から考えると実に微々たる——微々たるでもその一つ一つは重大なんだと言われればそれまでですけれども、非常に少ない。これまで交通事犯がふえまして、それで最高刑というものが非常に数の上から言って少ないわけです。犯罪がふえれば、一体、量刑というものは重くなるのか軽くなるのか。そういう何か犯罪がふえるとか減るということで量刑が重くなるとか軽くなるとか、何か因果関係ありますか。
これはちょっと下品な例になりますけれども。立ち小便は禁止されておりますね。だけれども、立ち小便したからというて処罰されたという例をあまり聞きませんわね。あるいは銀座の尾張町の道ばたでやれば処罰されるかもわかりませんが、一般的にはね。これはやはりあまり多過ぎるから結局量刑が軽くなるという、その例に当たるのですか、どうですか。しかも社会的な非難をあまり受けないということになる。
先ほど局長の御答弁の中で、幾つかの判例の中にも、二百十一条の刑の上限が低過ぎるという批判的な趣旨をうたった判決があるというお話がありましたが、しかし、それもあるでしょうけれども、私は知りませんが、しかし、同時に、よく引き合いに出される東京高裁の三十年四月十八日の判決です。その刑罰をもって威嚇するよりも、規律の周知徹底のほうが先決問題だという、よく引き合いに出される判決もある。これに対しては刑事局長はどういう御意見を持っておられますか。
そこで、これは刑法できめられるならば、きめられるのには私はもう少しやり方がないかということも聞いてみたいのですよ。たとえば、ドイツ刑法なんかには、「アルコール飲料若しくはその他の酩酊性物質を用いたため、又は精神若しくは身体に欠陥があるため、乗物を安全に操縦できないにもかかわらず、軌道車両、ケーブル鉄道車両、船舶若しくは航空機を操縦し、」云々というようなことがありますわね。それから他にもあるかもしれませんが、ルーマニア刑法なんかにも、「自動車運転者又は自動車若しくは機械力による車両の操縦者が過失致死を犯したとき、自己の責めに帰すべき酩酊状態にあった場合は五年以上一二年以下の懲役。」、こういうふうに、もうずばり具体的に対象をきちっときめ
もう一点、お尋ねした二百十一条ね、少なくとも軽過失と重過失というように二つに分けたらどうですか。これが一本で、この資料にあるようないろんな道交法違反が二つも三つも組み合っているんですからね。その結果、これは相当悪質で、常識からいえば、こういうものを単なる過失として扱うことに無理があるんじゃないか、それをどうも業務上の過失というあいまいもこたる概念にとらわれて、あくまでこれを二百十一条の業務上の過失というワクの中に入れようとするから、だから、それで上限の三年が押し上げられて五年にというようなことになってるんじゃないか。だから、むしろこういう三つも、四つも道交法違反なんかが重なりあっているような犯罪は、これはむしろ過失というよりも故意犯
傷害なんかの場合にね、傷つけた場合と、それから死なした場合とは分けてありますね。それを引っくるめるということはいかがでしょうか。外国の法令なんかにも、こういう軽いのと重いのと分けている例が多いんです。それから第一、業務上とは何ぞやというようなことは、また後日議論があると思いますけれども、業務上過失というのも外国には例がないんじゃないですか、業務上過失ということは。これは大体もう軽過失、重過失というような分け方をしているんじゃないですか。
私はどうも検察庁が求刑をなさるにしても、あるいは裁判所で判決をくだすにしても、いまの日本の刑法のようなこういうきめ方よりも、いまの軽過失、重過失というようなきめ方のほうが便利なんじゃないか。かえってわかりよくて判断がしいいんじゃないかという感じを持つんですがね。外国の例で日本のような業務上過失というようなことで、ばく然と一切がっさいを引っくるめているような例があれば教えていただきたいと思いますけれども、業務上過失ということには、法務省は非常に執着をされるわけですか、この刑法改正なんかなさる場合に。これを根本的に考え直すというか、再検討するというお気持ちはないんですか。また、そういう学者なんかどう言っているんですか、外国にあまり例がな
そうしますと、大体の傾向としては、やはり結果主義よりも過失主義のほうに傾きつつある。大体の傾向がそうなっておるとすれば、今度の改正はむしろそれに逆行して、結果主義に重きを置こう、こういうことですか。
そうしますと、刑法の総則にも何条かにあるはずですが、大体、刑法の基本的な考え方として過失犯は処罰しない。ただ、特別な規定のある場合には例外がある、こうなっておりますね。だから、大体いまの刑法のよって立つ思想というものは、過失犯は処罰しないということが根本にあるわけです。それをいまの過失主義で、過失に重きを置いて処罰するということになりますと、いまの刑法の根本的な前提になっておるものが相当くずれてくることにはなりますね。
そうしますと、新しい準備草案の該当条文はどういうことになっておりますか。過失は罰しないという現行法に該当するところはどうなっておりますか。ちょっとその資料でわかれば条文で示していただきたいと思います。
そうしますと、いま局長のお答えになったような意味では、若干、過失というものに対する考え方が時代とともに変わってきつつあるのだということならば、五年先になるか十年先になるか知らぬが、一そう変わっていく社会の実情に適応したものにしようということでおつくりになった準備草案だと思いますが、やっぱり現行刑法の原則というものはそっくりそのまま、文語体が口語体になっているままで、準備草案の中にそのまま取り入れられているわけですね。あくまで過失を罰するというのは例外だというたてまえはやはり貫かれるわけですね、この準備草案で。そうすると、やっぱり例外というものは、原則はあくまで原則、例外はあくまで例外ですから、例外規定というものはできるだけ狭く厳格に
外国にそういう例がなくて、むしろ私がいま言いますように、軽過失、重過失というような分け方をしている例が多いというのは、やはりそのほうが現実的でもあるし、また、わかりいいという実際の実態に即している面が大きいからそうなっているのじゃないかと思うのですがね。私は刑法学者というか、あなた方刑法の実際家といいますか、考え方がわりあい保守的ですね。たとえば、これはちょっとここでそういうことの例が適当かどうかわからぬけれども、たとえば今度の改正で、もう一点の四十五条の中なんかでも、「ただ」というのを、漢字で「止」という漢字を書いて「ただ」と読ませるのがあります一ね。ああいうものを絶対もうあなた方のほうでは変えぬですね。やはり依然として「止」とい
きょうはこの辺で……。
刑法の改正案についてお尋ねをするわけですが、その前にちょっと一言だけ法務当局の御見解をお尋ねしておきたいと思うことは、きのうきょうの新聞にも大々的に報ぜられているから御承知だと思うのですが、例のもめておりました朝鮮大学校の問題について、きのう美濃部都知事が各種学校としてこれを認可するという決定を下されたわけですが、で、それをきっかけに賛否の議論がまた巻き起こることは、これはまあやむを得ぬと思いますが、ただ遺憾なことは、いわゆる右翼団体等がこの問題について非常にエキサイトしまして、そしてはなはだしきは知事個人の身辺すらあぶないというような、非常に緊迫した情勢下にあるやに聞くんですがね。これに対して法務当局としてどう対処されるおつもりで
大臣のおっしゃるとおり、直接の関係は警察でございますけれども、しかし法務当局としてもこの重大な関係をすぐ持ってくる問題ですから、ひとつ不測の事態等の万々が一にも起こることのないようにひとつ十分御配慮を願いたい。
とにかくこれは、不測の事態等が万一起こってからでは問に合いませんので、十分ひとついろいろな動きに対しても警戒をしていただきたいということを重ねて申し添えておきます。 刑法の質問に入りますが、今回の改正を、端的に改正の理由を、まあせんだって来大臣なり局長から相当詳細な御説明を聞いたわけですが、これを端的に改正の理由を言えばどういうことになるのですか。
従来、こういう何か特別な問題が非常にふえて、そしてそれに対して緊急に措置をしなければならぬ、対策を講じなければならぬという必要の起こった場合には、大体特例法あるいは特別措置法というようなもので対処してきている場合が多いと思うのです。これはまあ、こういう問題に限らず、一般行政上のいろんな問題についても同じことだと思いますがね。単独法で対処するという場合は非常に多いと思う。まあ今回の場合は、そういう悪質な交通事犯が非常にふえているという特殊な必要からにもかかわらず、やはり刑法という基本法をいきなり改正ということになるわけでございます。現在の刑法が、明治四十年に制定されましてから今日まで、六十年ずっと続いてきておるわけですが、この六十年間