今回の場合と前回の場合と若干様相が違っておりますことは事実でございまして、今回の場合でも、絶対に在庫に対する思惑がなかったとも言えないと思います。しかしながら、前回は在庫投資というものに対して相当な行き過ぎがあり、そうしてそれに対する当然の手を打ったというのが、まず大きく考えられるわけであります。従いまして、今回の場合にやはり重点を置きますことは、貿易における経常収支を合わせる。しかも、それは輸入が——合理化を控え、あるいは産業人自身が意欲が増大して参りまして、いわゆる市場占拠率と申しますか、自分の市場のふえる立場を有利に展開するために、相当な設備投資が行なわれた、そういうことが刺激になりまして、輸入が著しくふえた。そうして輸出は、
