ベトナムの賠償は、国家と国家の関係におきまして、本来の意味の賠償について取りきめたものでございます。しかるに今度の財産請求権の問題は、大韓民国の管轄のもとにある財産請求権、それから日本の管轄のもとにある財産請求権の処理をいたしたものでございまして、賠償とは全然性格を異にするわけでございます。 なお、それと離れまして、ベトナムでも賠償で供与されるものは、実際上はベトナム政府が管轄している地域にしか及び得ないわけでございます。それと同様に、請求権の問題と並行して取りきめられました経済協力も、その実施は実際上北に及び得ないことは、現実の問題として当然のことであるわけでございます。
