まあ自衛力が相当程度に充実して参りましたならば、アメリカとの協力というものは減っては参りましょうが、けれども、そのアメリカ軍の要請する協力の範囲というものは減りましても、いつアメリカ軍の撤退ができるかということは、そのときの問題で、その時その時に決定するより道がない、かように考えております。船田長官からその点間違いのないように……。
まあ自衛力が相当程度に充実して参りましたならば、アメリカとの協力というものは減っては参りましょうが、けれども、そのアメリカ軍の要請する協力の範囲というものは減りましても、いつアメリカ軍の撤退ができるかということは、そのときの問題で、その時その時に決定するより道がない、かように考えております。船田長官からその点間違いのないように……。
私は先刻どなたかの質問にお答えをしたのでありますが、行政協定、安保条約は改正したい点がある。つまりアメリカから押しつけられたと言うと言葉は悪いかもしれないが、とにかく少し片務的なところがありますから、そういうところは改正したいと思いましてさっきの発言をしたのであります。詳細な点は船田長官から答弁いたさせます。
ジュネーヴの会議の始まりましたときには、第一流の政治家が集まりまして相談いたしましたときには、ジュネーヴ・スピリットとかいいまして、非常に世界の平和が近づいたような気がいたしました。その後次官級の人が集ったときには、またそいつが少し逆戻りしたような気がいたします。しかしながら、各国とも世界大戦が始まっては困るという観念は、各国民がすべて持っている思想であります。原爆、水爆がますますソ連でもアメリカでもだんだんと発達して参りましたものですから、戦争があれば必ず破壊だ、必ず破壊だ、小さな原爆を落されるだけで一万の軍隊は壊滅してしまう。そういうような時代には戦争はできないというような空気が非常にびまんして参りまして、いろいろな雑誌や著書に
そこは考え方の非常にむずかしいところでありまして、まあチャーチルの言ったように言うのも少し極端かもしれませんけれども、とにかくどっちかが戦争に勝つということが明白であるならば戦争はあるかもしれないが、どっちが勝つかわからないところに戦争の回避があるのだというようなことも言っておりますし、アメリカが優勢だから戦争がないというようなことを言っておるのもあります。そういうようなわけでありますから、力と平和というものが全く無関係だということは言えないだろうと思う。全く力がなかったならば、やはり戦争の危険はありはしないかというような気分がいたしますので、日本としては、急迫不正の侵略に対して備える程度の、また国力に沿う、国力の許すところの程度の
私は世界の大戦というようなものが起きた場合においては、そういうようなものは大したものとは思いません。けれども、私どもやはりこの一つの独立国が自分の国を守る最小限度の自衛隊を持つということは、その国の平和を維持し、続いてそれが世界の平和を維持するゆえんであるとは考えられます。
そういうわけです。
あなたの考え方の方が正しいかもしれません。正しいかもしれませんけれども、とにかくいろいろな場合を想像して用意をするということは、一国を守る上に必要と思いますので、あるいはむだなことになるかもしれませんけれども、自衛のために自衛軍を持つということは、私としては怠ってはならないと考えております。それですから国力が許す、国力が許すその程度においての自衛隊を持っていきたい。
イギリスの国防費に使っている金は、イギリスで発行した白書で見ると、驚くべきほど多いのです。全くあれではイギリスはたまらないと思うくらいたくさんの常備軍を、空軍も海軍もみんな持っておるのです。でまあ五%くらいまでに下げたい、当然の帰結だろうと思うのです。日本としてはまだ二%強で、一つも持っていない軍備を持とうとするのでありまするから、イギリスのごときある程度の軍備を持っている国に比しては全く少いと思いますが……。
世界の情勢に従いまして日本の自衛計画というものは立てていかなければならないということは、あなたと同意見であります。ただ来年も本年の計画のように、来年は、現在の自衛力というものを増強したいというのは、私はどうも変更する余地はないと、それまでに国際情勢はさような大変化はないものと思います。軍縮会議というようなものが、世界の国が集まって軍縮会議をやる、原爆、水爆というものの戦争を禁止することに同意するか、あるいはこれを共同管理するとか、何とかいうようなことまで入っていって、ほんとうの世界の平和がきたということが目の前にぶらさがらなければ、ただ単純に世界の平和はもうきたというような断定は、今日の情勢においてはできないと私は思います。
私は世界の平和を維持するのは、むろんアメリカと日本との関係、これも強化しなければならないし、日ソ関係はもとより国交を正常化しなければならないし、東南アジア諸国とも賠償問題を解決して、緊密な提携を作って、東洋に波乱が起きないようにしなければならない。そういうような世界平和政策はあるでしょうけれども、同時に日本自身も相当の自衛力を持つということが、世界の平和に寄与するゆえんであると思うものであります。
日本の自衛力というものは、外国の持っている軍隊の軍備に比しては全く僅少なものでありまして、そのごく僅少な軍備を持つぐらいのことは日本でも必要だと思います。
あなたのお考えにも理由はあります。それは認めますけれども、日本としてもアメリカにいつまでも駐留してもらっていて、日本の自衛をようやく保っているというのを継続するわけには参りません。
船田長官から……。
これは船田君が先刻説明した通りに、日本の自衛隊がだんだんと整備してくれば、アメリカの撤退の基礎ができますから、そのときにアメリカと相談をして、アメリカ軍の撤退というものが実現するものと思っておる次第であります。
あなたの考え方には賛成です。だから私も友愛精神とかMRA精神とかいうようなものが国際的に広まってくることを非常にこいねがっております。今インドの話も出ましたけれども、インドはとにかく、やはりまだ軍隊を持っていることが少いものですから、二十五%くらいを使って自衛軍を作っているわけですから、やはり軍備はどの国でもやってない国はないのです。だから日本が二%強くらいの軍備をこしらえても大して問題にするには当らないと思いますが……。
それは私にもわかりません。わからないけれども用意をする、常に用意をしておく必要はあるということを主張しておるわけであります。
私は公平に静かに考えているつもりであります。(笑声)
私は、もう人間だって相当に知恵があるのですから、この間ああいうような目におって、近く大戦争をやるというような気分を持つ人はないと思うのです。
しかし世界の各国でもみんな相当な兵力は持っているのですから、戦争を一度もしないスイスであってもスエーデンであっても、とにかく自衛力は持っているのですから、(「持たぬことになっている」と呼ぶ者あり)いや、それは自衛力はあなたは憲法違反だと、自衛力を持つことが憲法違反だと、きめてしまうからそうなるのですが……(「書いてあるじゃないか」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)
私は仮想敵国というものは全く考えないで、自衛隊というものは絶対的に最小限度持つべきものだという観念から、自衛隊を作りたいと思っております。