従来の戦時国際法におきまして、占領軍が個人の私有財産を没収できないということは、御指摘の通りヘ−グの陸戦法規に書いてある原則でございます。しかしながら、今次戦争の結果といたしましては、実は相当その原則が破られておるのでございまして、これは日本の場合ばかりでなくて、ドイツの場合でも同様でございます。なおイタリアの平和条約を今御指摘になりましたが、これにおきましても、国内補償の点はなるほど書いてはございますが、その人自体の財産は外地においてやはり没収されておるのでございます。いわゆる私有財産尊重の原則というものは、今次大戦の結果としては実は相当逸脱して処理されておる。こういうことは遺憾ではございますが、事実であるわけでございます。対日平
