非常に急いで各論的な部分を飛び飛びに取り上げたものですから、相当残ってはおるのですが、本日のところ一応この程度にしておきます。
非常に急いで各論的な部分を飛び飛びに取り上げたものですから、相当残ってはおるのですが、本日のところ一応この程度にしておきます。
質問に先立ちまして、私、この法案に対する反対の請願書、これが非常にたくさん来ておりますので、この点について一言触れておきたいと思います。 ただいま私が持ってまいりました請願書は、在野法曹の方が中心につくられたものでありますが、大阪で阪東平君ほか六百五十名、東京で五百七十三名という数であります。これはみんな専門家の皆さんであります。一つの問題について専門家の皆さんがこれほど多数熱意を込めた請願書を持って来られるということはあまりないわけであります。私は、そういう意味で、ぜひこの法律案の審議と並行してこの請願書の審議もひとつお願いをしたいと思っておるのです。従来ややもすると、法律案は法律案として審議が進んで、それと離れて請願が扱われ
それでは、まず最初に、簡裁の性格につきまして、昭和二十一年の三月十四日裁判所法案委員会会議録、この中で当時の木村篤太郎司法大臣が述べている点ですね、ちょっとそこを朗読してみますが、「簡易裁判所は、民事、刑事の軽微な事件のみを取扱うのでありまして、今回新たに設けられるものであります。この種輕微な事件を處理いたしますために、全國に数多くこれを設けまして、簡易な手績によって争議の實情に即した裁判をするよう、特に工夫をいたした次第でありまして、この制度は、司法の民衆化にも貢献するところ少からざるものがあろうと期待いたしておる次第であります。」、こういうふうに簡易裁判所をつくるときの説明をされておるわけであります。最高裁は、当時行なわれたこの
今回の改正理由で、経済的な事情の変動ということだけが提案理由説明書に書かれておるわけです。基本性格というものはそのまま維持しておるのだというふうに理解していいのですか。
法務省どうですか。
それではいろいろこれからお尋ねをいたしますが、最初に私の考え方をここで率直に明らかにしておこうと思うのです。そのほうが質疑応答がやりやすいと思うのです。何のために私がどういうことを聞いておるかということが理解されやすいと思うのです。私は、この問題は、一つの党派の立場とか、そういう気持ちでこれは質問するのじゃありません。こういう裁判所の基本的な機構に影響しかねない問題というふうに私はまず考えておるのです。私が心配するようなことであれば、これはたいへんなことなんですね、提案者としても、最高裁としても。最高裁としても、いまお聞きしますと、簡裁制度がつくられたときの基本性格はもちろん認めてかかっておるのだ、こうおっしゃるわけですから、われわ
総務局長、この昭和二十九年の改正理由ですね、これはどうなっていますか。
そこの辺に問題があるのですね。今回のような論争は、ほんとうは昭和二十九年に起こらなきゃいかぬのですよ。若干は起きていたのだと思います、古い人に聞いてみると。しかし、今度ほどこうみんなが突き詰めて検討するということではなかったわけなんですね。だから、そういう状態ですから、わりあい提案者のほんとうのねらいというものが、昭和二十九年の提案理由書を見ると、すなおに出ておるのですね。今度は大論争になったから都合の悪いところは引っ込めると、どうもこういう印象を受ける。そこでまず、皆さんは二十九年の改正も今度の改正も少しも変わらぬとおっしゃっておるのですから、二十九年の改正の部分を御参考に読み上げてみましょう。「この法律案の改正点の第一は、民事に
まあこれはこまかくやり出すと私だけでも二日も三日もかかりますが、第一、提案理由のその経済事情にしましても、いままでは物価指数だけとっている。ところが、物価指数だけでいくと、どうも十万を三十万にするのには無理があるということで、そのほかの経済事情というものをいろいろ資料に並べておるわけですね。これは重複ですわ。各種の経済活動の集約がこれは物価なんですから、一つでいいんですよ。それを何も、いかにもたくさん理由があるように見せつけようとして、いままでは物価と言っているのを、ことさらに経済事情とかいったようなことを言い、そうしてこちらが要求もしないような資料をたくさんおつけになると、そういう無理なことをしても、私はあと味が悪いだけでよくない
これは最高裁判所の事務総長は責任がないのですか、こういう方面には。事務総長からお答えを願いたい。
そういうことを言われても、一般にはちょっと通用せぬでしょうな。上・中・下三巻出ておるわけでして、これは最高裁判所の考え方だと、こう考えるのがあたりまえじゃないですかな。そういうふうに考えるのは無理ですか。
これはまあ一ぺん長官に来てもらって聞きますがね。この一八五ページですね、これをちょっと質疑を進める都合上読んでみます。「第二章 地方裁判所」ですね。「一 本章は、下級裁判所の一たる地方裁判所について規定したものである。」、「二(一)」——これから本文ですね、「地方裁判所は、原則的な第一審裁判所であるとともに、司法行政上は第三階層に位する裁判所であるという意味においては、裁判所構成法上の地方裁判所に相当するものである。もっとも、本法においては、簡易裁判所は、本来、警察署の管轄の一または二を単位として全国に六百近くも配置し少額軽微な事件を簡易迅速に処理させようという新しい構想から考えられたもので、その意味において、裁判所構成法上の区裁判
「(注1)」ですね。
それは矛盾しないと言わなければ答弁になりませんわな。それは無理やりに言っているだけで、第三者の聞いておる人がそういうお感じになるかならぬか、私はおそらくだれでもこれは矛盾しておるというふうにお感じになっていると思います。 兼子一さんですね、あの人は裁判所法の立案に参画された人でしょう、当時専門家として。どういう立場で参画されたのですか。
それをちょっと調べておいてください、正確なところを。いいですな。
とにかく兼子一さんが参画されたことは事実です。その方が、法律学全集の「裁判法」という著書の中で、簡裁の性格の指摘をやっているのです。これも皆さんにひとつぜひ御検討願いたいと思いますので、朗読しておきます。「簡易裁判所は、最下級の下級裁判所で、少額軽微な訴訟事件についての第一審の裁判権を行使する単独制の裁判所である。但し、同じ第一審裁判所であっても、地方裁判所と簡易裁判所とは、かなり性格の異ったものとして構想されている。旧制度上の地方裁判所と最下級であった区裁判所との関係が相対的であったのと違うため、名称もこれを踏襲しなかったわけである。むしろ裁判所法の立法過程においては、当初は各裁判所をなるべく等質的なものとする趣旨から、簡易裁判所
「当初の性格がほやけて来たことは見逃すことができない」、これはお認めになりますか。
いや、そうじゃない。あなた自身はお認めになるかと言うのです。
いずれにしても、本件は、十万を三十万にする、十を三十に直す、それだけの問題ではないのだということがこの一番大事な点だと思います。大きな論争になっておるのも、そこにあるわけです。簡裁の性格がぼやけておる、決してこれは管轄が拡張されただけじゃなしに、簡裁が当初予定されたいわゆるかけ込みの裁判所という運用が少しもなされておらぬじゃないか、調停とか、和解とか、あるいは法律相談とか、そういったようなことについてもっと性格を発揮すべきじゃないか、そういうこともこれは含めて議論されておる性格論なんですね。調停の状態がどう、和解の状態がどう、逮捕状の状態がどうなっておる、肝心の民訴の扱いがどうなっておる、これは各論的にまた聞きますから、ただいまのと
裁判所法の一部改正に関連し、地裁の状態をどう考えるかということが一つの問題点になっておるわけです。で、当初私の考えも申し上げましたが、この問題の処理はいろいろな方法があろうと思います。そのうちの一つは、やはりこれは他の問題にも共通する点があるわけですが、裁判官の増員ということが問題だと思います。で、これは幾ら予算と定員とをふやしても、なろうという意欲が若い法曹の間に出てこなければ、実際問題としては成り立たぬ話です。そういう立場から、この裁判官が、裁判官となって裁判所に行きたいと、そういう雰囲気が非常に私は大事だと考えております。裁判官になる人は、やはり一番の魅力というものが、場合によっては国家権力が横暴なことをすればそれをも否定でき