私は本案に反対であります。 理由の第一は、戦争責任の所在が明らかにされておりません。一九四五年八月八日、モスクワで佐藤大使に、翌九日より戦争状態に入る旨の通告がありましたが、電報不着のため、ソ連の参戦を知ったのは、ポツダム宣言受諾の申し入れを、スイス並びにスエーデン国政府を通じて連合国側に伝達し、降伏の意思表示をした後であります。当時は日ソ中立条約有効期間中で、満州国への領土不可侵をも確約しておったにもかかわらず、ソ連は千島、南樺太、満州、北鮮を侵略し、数十億ドルの権益を略奪し、数十万の邦人を拉致し、耐えがたき苦痛を与えました。これが日ソ戦争の実態であります。私ども日本国民は、この事実を深く脳裏に刻み込んでおります。日ソの国交を
