これは検査にいたしましても立ち入りにいたしましても、本人が拒否すれば強制はできないことは当然でございます。裁判所の令状を持っておる国税犯則取締法による立ち入り検査でなければ、本人が拒否すれば任意調査でございますから、これは入るわけにはまいりません。したがって、そういう場合にその義務違反に対しては罰則を科する、かようなことになっておるわけでございます。
これは検査にいたしましても立ち入りにいたしましても、本人が拒否すれば強制はできないことは当然でございます。裁判所の令状を持っておる国税犯則取締法による立ち入り検査でなければ、本人が拒否すれば任意調査でございますから、これは入るわけにはまいりません。したがって、そういう場合にその義務違反に対しては罰則を科する、かようなことになっておるわけでございます。
まず不利益処分につきましては、これは明文で規定をいたしております。第九十八条二項「審査請求が理由があるときは、国税不服審判所長は、裁決で、当該審査請求に係る処分の全部若しくは一部を取り消し、又はこれを変更する。ただし、審査請求人の不利益に当該処分を変更することはできない。」ということで、これは法律で明文で定められております。御承知のとおり、各国の例を見ましても、行政段階の審査あるいは不服申し立てというものは、いわゆる行政の見直し処分ということを前提に考えておるわけであります。したがいまして、普通はこういう不利益処分の規定はないのでありますが、従来わが国では不利益に変更することはやらないという慣習があります。慣習ではなるほど不十分であ
国際的に二重課税が発生いたします場合は、たとえば間接税等につきましては、その消費について二重に課税するという現象は原則として起こりませんが、所得を課税対象とする租税について主として二重課税が起こるわけでございます。さらに財産を相続する場合に、財産全体についての相続の問題が起こりますと、同じく二重課税の問題が起こるわけでございます。つまり、大体において直接税系統について二重課税が起こる可能性があるわけでございます。 具体的に申しますと、一般にどこの国でも自国の居住者、つまり自国に住所地を有して経済活動を行なっている者に対しましては、この者が国境を越えて他国において経済活動を行なっております場合にも、その全所得、つまり国内において稼
二重課税の発生の過程が、ただいま申し上げましたような形でございますので、二重課税を防止する方法は幾つかもちろんあり得ると思います。もちろん両国間の協定によって二重課税を排除することが最も適当であるわけでございますが、国内法的にも二重課税を排除する方法がないわけではないわけでございます。たとえばある国の税法では、居住者に対する課税につきましても国外所得については免除する、エグゼンプションという方法をとっておりまして、それによって一方的な二重課税の排除は一応行ない得るわけでございます。しかし、このエグゼンプションという方式をとりました場合には、それだけ国が課税権の一部を放棄することにもなりますし、もし相手国が所得税を持たない国であった場
事業所得あるいは資産所得についての課税原則と申しますのは、基本的にはその国の海外所得に対する課税のしかたによってだいぶ違ってまいると思います。実体法的にもその国が国際私法的に属地主義をとるか属人主義をとるかによっても、国内所得について把握する部分、あるいは国外所得について把握すべき部分というものが違ってくる可能性もあるわけでございます。したがいまして、これをできるだけ定型的にしていくためには、二国間で国内法にかかわらず共通のルールをつくっていく必要があると思います。現在事業所得についてほぼ確立した原則というのは、恒久的施設というものの有無によりまして課税を行なう。恒久的施設がない場合には原則として事業所得の課税を行なわない。恒久的施
投資所得につきましては、これは原則と申しますか、一般的に投資所得の場合にどこの国でも源泉課税を行なう傾向がございます。ことに外国人課税の場合には源泉課税をやっておりますが、源泉課税でございますと、グロスに対する課税、収入額に対する課税ということになりますので、その経費が幾らかかるかによっては二重課税を絶対に排除し得ない場合が生ずるわけでございます。たとえばロイアルティーに対する使用料を払ったという場合、かりに経費率が六割あったといたします。その場合に、三〇%の源泉徴収をやっておったといたしますと、所得に対しましては五割以上の課税になるわけでございますから、わが国のたとえば法人税法であれば引き切れないという事態が起こります。そういうこ
確立された原則とまで言えないだろうと思いますが、一般的な傾向としてはそういう方向に進んでいると思います。
OECDのモデル条約についてわが国が留保しております点は、第一はOECDモデル条約におきましては所得及び資本に対する租税ということにしておりますが、わが国におきましては資本課税というものはございませんので、この点を留保しておりますのが一つでございます。 それから、居住者の基準につきまして、法人につきましてはOECDモデルは管理支配地主義をとっております。わが国の税法では本店所在地主義をとっておりますので、この点を留保しております。 それから、実体的な内容につきましては、配当につき、先ほど申し上げましたように、親子間の配当は五%を制限税率といたしておりますが、御承知のように、わが国におきましては現在の税法で配当軽課法をとってお
ロイアルティーにつきましては、このOECDの考え方の基礎には、ロイアルティーというものは極端にいえば一〇〇%の経費がかかる場合もあり得る。したがって、ロイアルティーに幾らかでも課税すれば二重課税の可能性がどうしても残るというところにあるようでございます。わが国におきましては、大体日本に導入されるロイアルティーにつきましては、すでにその工業技術が相当利用された残りが入ってくる。したがって、工業所有権のコストは相当償却されておるはずであるということが一つでございます。それと同時に、わが国の場合なおかなり多くの使用料を払っている現状でございます。逆に使用料を徴収している点は非常に少ないわけです。そういう点ではかなり一方交通になっております
配当につきましてのわが国が一〇%をどうしても使わなければならない理由というのは、先ほど申し上げました配当軽課とその源泉徴収税率の合計額が一般の法人税率、配当しない場合の法人税率と均衡をとるところを求めますと、ほぼ一〇%になるというところに基礎があるわけであります。 それから、ロイアルティーにつきましては、これは理論的と申しますよりも、最初わが国では一五%の税率を主張いたしておりました。しかし、その後国際的なルールに近づくために、漸次わが国の国力あるいは経済力が増大いたしますにつれて引き下げをするという態度をとっておりますので、現在経過的に一律どこの国にも一〇%を主張していくということでございます。必ずしもこれに理論的根拠があると
ちょっとその前に、私が経済力がつくにつれて引き下げていくということを申しましたのは、ロイアルティーの課税率についてでございます。配当につきましては、わが国の国内法が配当軽減税率を使っている限りは理論的に直せないし、五%であるのと実質上同様な効果があるという意味では諸外国もこれを容認するであろうということでありまして、国内税法との関係では、これは理論的に成立した数字でございますから、将来国内税法が変われば別でございますが、これについては一応変えないというたてまえで進んでいるわけでございます。
租税条約におきまする徴収の共助という点は、この条約上の規定に基づいて課税さるべきものが相手方の何らかの理由によって課税されないでいる、その部分について徴収の協力をするわけでございます。したがいまして、一般的に相手国の納税者の税額を、たまたまその者の資産が当該国にあるからといって徴収共助をするという性質のものではございませんで、条約上の規定に基づく税額、これだけ徴収する共助をするのが現在の例でございます。もちろん二国間のことでございますから、広い共助義務を規定することも可能でございますが、現在の共助につきましては原則として条約上の租税債務だけに限っております。二重国籍のような場合には相手国の居住者と見ておりますから、共助をする理由がな
アメリカとわが国の条約上の規定に基づく租税財源が通脱されている以外は、こちらは義務を負わないと解釈していただいてけっこうです。
これはもう当然認められるわけでございます。
双方居住者に関する国内法の規定が各国必ずしも同一でございません。特に法人については管理支配地主義と本店所在地主義と異なっておるというような解きがたい問題がございます。これは考えようによっては、どちらか片方の国が譲歩すれば解決する問題でございますが、なかなかこの問題は譲歩ができません。そういう場合には双方で課税をして、双方が居住者として税額控除をし合うという形をとらざるを得ない。したがって、これを完全に解決する確立した原則はまだ現在では国際法的にはでき上がっていないといわざるを得ないと思います。
現在わが国ではこの対立が解けない場合は双方の協議以外に方法がないわけでございます。わが国としては法人についての本店所在地主義はどうしても譲れないということで、相手国が管理支配地主義を主張する以上は、最終的には双方でそれぞれ居住者として課税をするというたてまえをとらざるを得ないというのが現状でございます。
OECDの加盟国の中では管理支配地主義をとっている国が非常に多いわけであります。また、OECD大陸諸国になりますと、国境を接しておりまして、単に本店所在地主義だけであるとかえって課税上弊害があるということから管理支配地主義をとったわけでございますが、これはわが国のようにかなり距離が離れておる、あるいはアメリカにいたしましても海を隔てているというところではあまり問題が起きないわけでございます。一応留保いたしまして、現在までこの関係で抵触をして問題になった事例はございません。当分はこれでだいじょうぶではないかという感じでございます。
同じような考え方をいたしております。
相続税の課税という面から見ますと、仰せのとおり無制限納税義務者、制限納税義務者に似た考え方は当然出てまいります。被相続人の所在地国におきましては遺産課税であればその遺産全体に課税をするし、これに対して、財産の所在地国におきましてはその財産の所在する限りにおいて制限的な課税をするということが起こるわけです。そういう意味では、おっしゃるとおり、分割主義をとっても、属人主義をとっても、課税上のあり方としては似た結果になるだろうと思います。したがいまして、相続税についても二重課税防止条約というものがあり得るわけであります。わが国ではアメリカとだけ結んでおります。 ただ、相続税の二重課税防止の条約については、いま申し上げたような問題のほか
いわゆる属人主義とかあるいは行為地主義とかございますが、全体としての国際私法の流れとしては、経済的な行為というものの観点からは、次第に行為地主義に移るのではないかという感じがいたします。身分的なものについてはいわゆる属人主義がとられております。したがいまして、税法におきましても、やはり先ほど申し上げましたように、被相続人の所在地主義というものをとっても、同時に財産がこちらにあれば、その財産については部分的な課税をするということで進んでいくわけでございます。国の主権と申しましても、経済的な行為につきましては、やはり主権の及ぶ範囲というものはおのずから制限を受けるのではないか。そういう意味では、どこの税法におきましても居住者主義というも