「外野のセリフも財政当局のセリフも、要するに明治初年と今日とでは少しも変りがなさそうです。要するに短期的・近視的に見るか、長期的・総合的に見るかの違いがあるわけですが、結局、当面のごちそうを描いてみせる前者の方が、どんなに力説してみても後者よりも大なる人気を拍するという点も、明治初年以来変りがないようです。 三月九日の与野党幹事長・書記(局)長会談の合意を聞きながら、右のような財政当局の宿命を嘆じていたところ、或るジャーナリストが「まァ、やられた、やられたとは言うけど、財政も国民経済も、明治以来今日までなんとかなってきたんじゃないか」と皮肉ともなぐさめともつかぬことを云われる。しかし、それは、この長い歴史の中におこった大戦争と大
