二百三十四条ノ二についてはまだ後にお尋ねしようと思っていたのですが、「人ノ業務ニ使用スル電子計算機」ということですが、そういう限定的な意味が果たして生じますかね。これは継続反復して行うことはすべて業務でしょうから、駅頭にある自動販売機だってこれは立派に継続反復をして、いろいろな判断をして、おつりを計算をしたり切符を吐き出したりしているわけでありますから、そうならないのではないでしょうか、どうでしょう。
二百三十四条ノ二についてはまだ後にお尋ねしようと思っていたのですが、「人ノ業務ニ使用スル電子計算機」ということですが、そういう限定的な意味が果たして生じますかね。これは継続反復して行うことはすべて業務でしょうから、駅頭にある自動販売機だってこれは立派に継続反復をして、いろいろな判断をして、おつりを計算をしたり切符を吐き出したりしているわけでありますから、そうならないのではないでしょうか、どうでしょう。
それでは定義規定はこの程度にいたしまして、次に百五十七条でございます。 これは公正証書原本不実記載に若干の変更といいますか、を加えたということになろうかと思いますが、先ほども坂上委員が例の自動車登録ファイルの最高裁判例との関連をお尋ねしておられましたけれども、やや重複するかと思いますが、「権利、義務ニ関スル公正証書ノ原本タル可キ電磁的記録」、この「タル可キ」というのが非常にわかりにくい表現なわけです。この条文の作成の前提としては、電磁的記録は公正証書の原本そのものではない。だから、「可キ」という一種の当為をあらわす言葉を入れたという理解なんでしょうか。
わかったようなわかりにくいようなところがあるわけですが、まず、この電磁的記録が文書性はないという前提に今回の立法がなされたのだろうと思います。これは非常に明確だろうと思うのであります。次に、電磁的記録は原本それ自体であるのかということについてはなかなか難しいところで、今御説明あったように、原本というのは伝統的には文書であるということから、この「原本タル可キ」という、大変苦心の作だろうと思うのですけれども、結論としては原本たる電磁的記録としなかったということは、電磁的記録それ自体は原本ではない、しかし「可キ」という当為をあらわす言葉が使われていることから原本と同様に扱われるべき、そういった性格のものであるからこのような表現になった、こ
それでは、次に百五十八条に入りまして、ここで「公正証書ノ原本トシテノ用ニ供シタル」という表現となっているわけです。これは従来では行使という概念であったわけでございますが、実質的にどういう違いがあるのでしょうか。
用に供するという言葉は、例えば自賠責法などは運行供用などという言葉があって、あれは運行を支配したり運行から利益を得たりでしたか、かなり概念を広げるために供用という言葉を使ってあるか、多分そうだろうと理解しますけれども、ここでは行使よりも概念を広げるということではなくして、行使といいますとあくまで人を対象とする行為であるから、電磁的記録として電算機の内部に記録装置としてセットすることはちょっとそぐわないということから用に供するという言葉を使ったのであって、別段従来の行使罪に比べて処罰の範囲を広げようという趣旨ではない、このように聞いてよろしいでしょうか。ちょっと明確にしていただきたいと思います。
それでは、次に百六十一条ノ二について伺います。 これは目的犯という構造になっているわけでございますが、これと対応するのはどうしても文書偽造罪だろうと思うのですけれども、文書偽造罪の場合は「行使ノ目的」と端的に書いてあるわけですね。ここでは「人ノ事務処理ヲ誤ラシムル目的」というふうになっているわけですが、この違いを少し明確にしていただきたいと思います。
そうしますと、端的に言って行使目的よりはなお限定されている、こういうことになりましょうか。考えようによっては、「事務処理ヲ誤ラシムル目的」といいますと、何らか事務処理に錯誤や困惑を生じさせるようなものはすべて入ってしまうから、広がるのではないかというような解釈もあり得るかと思いますので、そこをぜひ明確にしていただきたいと思うわけでございます。考えてみましたら、行使というのも、結局人が見得る状態に置くということは、文書偽造の場合はそのことによって文書の信用性についての一種の錯誤を生じせしめて、結局のところ事務処理を誤らしめるというところにつながるので、行使という言葉を中間項を飛ばして、さらにその奥にある目的を前面に出してきた、こんなふ
その点はわかりました。 次に、「不正ニ作リタル」という用語になっております。これがやや誤解を招きかねないようでございまして、伝統的な概念でいえば無形偽造を広く含むものではないかという趣旨の批判的な論文も拝見するわけでございます。先ほど坂上委員からも御質問がありましたとおり、会計処理のデータに脱税目的で権限のある者がわざと違った数字をインプットすることを含んでしまいはしないかというような論文を拝見するのですけれども、そういうことはない、これは伝統的な概念で言えば有形偽造のことを言うのである、このようにお聞きしてよろしいでしょうか。
そうしますと、今つけ加えておっしゃられたことは、むしろ権限というメルクマールをいかに理解するかという問題であろうと思うのですね。権限の乱用や権限踰越についてこれをどう考えるか、何人も虚偽内容の文書を作成する権限などないと言ってしまえばすべて無形偽造ということはなくなってしまうわけでございますから、その判断の問題だろうというふうにお聞きしまして、基本的にはここの「不正ニ」というのは内容の虚偽性を言うのではなく、権限の有無を言うのである、このようにお聞きして間違いないでしょうか。
そうしますと、この百六十一条ノ二の保護法益は、文書偽造罪と同様に文書の内容の正確性を、あるいはここでいいますれば電磁記録の内容の正確性を担保することを直接の保護法益とするというよりは、やはり結局のところ何らかアウトプットされて人間の目に見えるような、可視的な、五感で知り得るような状態になるわけでございますが、そのインプットされた文書のようなものの作成名義の証明作用を保護法益とするんだ、このように理解してよろしいでしょうか。
それから三項でございますが、これはそのように作成された電磁記録をもって「用ニ供シタル」と書いてあるわけですね。これも行使という用語を避けて「用ニ供シタル」となっているわけですが、先ほど御説明あった他のところと同じ趣旨だろうと思いますが、念のために、行使という言葉を使わずに「用ニ供シタル」という言葉を使った理由を明確にしていただきたいと思います。
これは具体的には、このように不正に権限のない者によってつくられた磁気的記録が電算機の記憶装置としてセットされている状況になれば、すなわちオペレーターがボタンを押せば電算機が動いてその電磁的記録に基づいて何らかのアウトプットが出る、そのボタンを押す寸前の状態になっていれば、これは「用ニ供シタル」という既遂状態になる、こう理解してよろしいでしょうか。
それでは次、二百三十四条ノ二に移ります。 これは先ほど御説明がありまして、ここで言う「人ノ業務ニ使用スル電子計算機」というのは、多少限定的な意味がある。すなわち、自動販売機のように一定のプログラムに従って非常に単純なことを行うような、ワンチップといいますか、マイクロチップのような機械ではなく、プログラミングによっていろいろに利用し得るいろいろなデータを記憶させ、それを加工して、いろいろなアウトプットとして人が使用する、そのような機能を備えた電算機を念頭に置いているという御説明だったわけですが、字面上そこまで出るのかどうかわからないのですが、そのような理解だということでよろしいでしょうか。
これは業務妨害罪に対応する犯罪類型だろうと思うわけでございますが、電算機を実際に操作されているプログラマーあるいはオペレーターなどからも、実は大変な御心配が寄せられているわけでございます。 プログラマーの仕事の実態というのは、何万ステップというような大変複雑なプログラミングをする場合にどうしても虫といいますか、バグが無数に出てくることは避けられない事態である。したがって、実際の取引においても納入する段階でそういう不都合が、バグがあることは双方承知の上で納入をする。そして実際に電算機に入れて使ってみて、不都合なところを訂正していく。そして検収、納品されたプログラムでも電算機の稼働が始められた後にもなお不完全であることを予想して、一
そこで、意図的にバグを生じさせるような行為というのはあり得ないではないと思うのですが、普通の犯罪類型であれば、故意なのか過失なのかというのは内心的な事実とはいえ行為の外形からある程度わかるといいますか、類型的な判断が可能なわけですね。ところが、コンピューターのプログラムに意図的にバグを仕込む、虫食いをつくるということは外形的な判断がほとんど不可能じゃないかという気がするわけでございます。そういたしますと、これは捜査あるいは訴訟法上の問題にもかかわるわけでございますが、場合によっては無事の人が非常な苦境に立たされるということがあり得ないではないわけで、ここを非常に危惧するわけでございますが、どうなんでしょうかね、外形的な判断に親しむも
これは運用の問題でございますので、ぜひこの辺は慎重な運用が必要であろうかと考えます。 念のためにお尋ねしますが、今出ました「指令ヲ与ヘ」というのはオペレーターがキーボードの上でいろいろ操作をする、そして最終的には、コマンドというようですが、ボタンを押してコンピューターがランする、そういう段階での指令のほかに、プログラムの中での個々の演算の指令、インストラクションというようですが、これを当然含むということでしょうね。これは間違いないですね。
それから、「業務ヲ妨害シタル者」ということで業務妨害罪とパラレルに解釈すれば、これはいわば危険犯だろうと思いますが、「電子計算機ヲシテ使用目的ニ副フ可キ動作ヲ為サシメズ又ハ使用目的ニ違フ動作ヲ為サシメテ」と、こういう結果が生ずることを必要とするという意味では一種の結果犯というようにも理解できるかと思うわけでございます。ここの意味内容なんですけれども、こういうことがあるのだそうですね。私もどうもよくわからぬのですが、プログラムをつくるときに、プログラムというのは幾つかのブロックに分かれた論理的な構造を持っていて、幾つかのプログラム単位というのがあるのだそうです。それを別々の会社に発注してつくる。そして全体としてワンセットのプログラムに
先ほど、「不正ノ指令ヲ与ヘ」という意味について個々のプログラムの中でのインストラクションまでも含むんだとお聞きしましたが、今度は逆にさかのぼって、実際にプログラムをつくる場合にはシステムエンジニアが機能仕様書というようなものを作成する、これは利用者からこうこうこういったものをつくってくれと言われてそれに合った機能仕様書をまずつくる、そしてそのシステムエンジニアからの指示に基づいてプログラマーがさらに細かいプログラミングをしていくという経過をたどるわけですね。そして、でき上がったものをコンピューターにセットして、最終的にはオペレーターがランさせる。その最初の段階で、すなわちシステムエンジニアがプログラマーに機能仕様書において指示をする
いや、そうじゃなくて、そのシステムエンジニアがプログラマーに対して利用者、依頼者の指示とは違った機能仕様書をわざと与えて、プログラマーはそれに基づいて忠実にプログラミングをして、そして最終的にでき上がって機械にセットしたら発注者の意図とは違った動きをする、これは既遂になりますかどうか。
今の場合は、むしろ間接正犯ということになるのでしょうね。指令そのものとはちょっと言いがたいということでしょう。わかりました。 それでは、時間も余りありませんので、二百四十六条ノ二に移ります。 これなんですけれども、「財産権ノ得喪、変更ニ係ル不実ノ電磁的記録」、この意味内容がどうもはっきりしない。これは何らかの限定的な意味を持たせるためにこう書かれたのだろうと思いますが、「財産権ノ得喪、変更ニ係ル」というのは具体的にどんな意味を持つのでしょうか。