当初、前に申し上げました通り、一九五二年の十一月十七日に、北川とベトナム側と調印ができたわけでございます。ところが、この調印を見ますと、契約の当事者が、ベトナム側が土木大臣の代理の土木局長になっているわけで、日本側は北川が表面に立っておりませんで、フランス人のE・M・ローランというのが立っていたわけでございます。ところが、この契約の条項にも一つでございますが、これはベトナム国の総理の署名をもって有効になるということが、契約の条項に書いてあるわけです。それにもかかわらず、E・M・ローランという方から北川に、ベトナム国では早く引き揚げをしたいからという連絡がありましたので、これは北川の方も話しておりますが、契約書においては必ずしも正式に
