わが国におきましても、また諸外国におきましても、原子力損害賠償法による賠償が行われたという事例は過去に一件もございません。
わが国におきましても、また諸外国におきましても、原子力損害賠償法による賠償が行われたという事例は過去に一件もございません。
先生御指摘のように、従来私ども原子力の開発利用を進めるに当たりまして、安全の確保というものを大前提に進めてまいったわけでございまして、幸いにして先ほど申し上げましたように原賠法の対象となるような事例は一件もないわけでございますが、今後ますますこの厳格な安全規制というものを前提としながらも、なおかつ引き続き国民の理解と協力をいただくために、また原子力事業の健全な発展に資するためにも、万々一の場合に対しますこのような法制というものはやはり必要ではないかと考えておりますので、安全規制を厳格に行うということを前提としながらも、引き続きこのような制度の存続が必要であるというふうに考えております。
諸外国の制度とわが国の制度とを比較しました場合に、各国とも非常に似通った補償賠償制度を採用いたしております。その中の特徴的な幾つかの柱につきまして比較いたしますと、まず、わが国におきましては無過失責任という原則をとっておるわけでございますが、諸外国におきましても英国、西独、フランスといった諸国がわが国と同じ原則によっております。 それから、第二点としまして賠償責任の集中、これは原子力事業者に賠償責任を集中するという原則でございますが、わが国が採用しておることはもちろんでございますが、英国、フランス、西独といった国々も同じような原則を採用いたしております。 それから、賠償措置を確実に行わしめるための賠償措置の強制ということにつ
諸外国と同じように賠償の制限を設けるというふうなことにいたしますと、原子力事業者がある金額以上は免責になりまして、被害者が賠償を受けられないという事態が発生する可能性が出てまいるわけでございまして、わが国におきましては、むしろそういうふうなことよりも、責任を制限しないで無限責任にした方がよろしいというふうに判断いたしまして、このような制度をとっておるわけでございます。
今回、従業員損害を原賠法の対象に加えるに当たりまして、原子力委員会の中に担当の専門部会をつくりましていろいろ検討願ったわけでございますが、その検討の結論としまして、従業員損害を加えた場合に労災保険の補償との関係という点につきましていろいろ御審議を願ったわけでございますが、この点につきまして、労災保険の補償をまず先行して行いまして、これを超える部分については原賠法によって賠償するというふうな調整規定というものを今回設けることにしたわけでございまして、このような調整を行うことによりまして、御指摘のような一般の第三者に対する賠償ファンドの減少というものを極力最小限に抑えるという努力をしたものでございます。
御質問の具体的な調整の方法でございますが、まず全体の損害額から将来給付されるべき年金相当額というものを差し引いた残額を原子力事業者が従業員またはその遺族に対して賠償するということにいたしておりまして、全体の損害額と賠償との差額というものは労災給付の終了する時点までその履行を猶予するということにいたしております。 次に、毎年年金が支給されます都度、原子力事業者の残額についての賠償責任というものが減っていくわけでございまして、予定どおり労災による給付が全部完了しました時点で全体の損害が賠償されたことになる、このような仕組みになっておるわけでございます。もちろん将来給付予定額が予定どおり実現しなくなった場合、そのときには残額につきまし
現行の六十億円という賠償措置額は、昭和四十六年の法改正時に引き上げられたものでございますが、その後かなり大きな物価の上昇があるわけでございまして、この六十億円というファンドとしての実質はかなり目減りがしておるわけでございます。 そこで、今回の改正をするに当たりまして、この賠償措置額につきましても見直しを行いまして、万一の場合における被害者の保護に遺漏なきを期すという努力をしたわけでございますけれども、四十五年当時と現在とでは消費者物価は二倍以上に上がっておるわけでございます。そういうふうなこともあわせ考え、また一方、賠償措置につきまして中心的な役割りを果たしております保険契約につきましては、その引受額の八割程度は海外に再保険して
先ほど申し上げました物価の上昇の問題と海外の再保険の引受能力というものがバランスして伸びておりますと非常に扱いやすいのでございますが、海外における再保険の引受能力は、最近のドルやポンドの貨幣価値の下落によりまして、再保険します場合には円建てで再保険するわけでございますが、四十五、六年当時から見ますと、それほど大きな伸びは期待できないというのが現状でございます。
御指摘の国際貯蔵センターの問題と申しますのは、ことしの二月に行われました日米原子力協定に関する協議の際に、米側から使用済み燃料の太平洋暫定貯蔵施設構想というものにつきまして説明があったわけでございます。米側の説明いたしました趣旨は、関心のある国々と、この施設についての構想の成立の可否というものを検討していきたいという趣旨でございまして、その際、具体的な場所につきましても、太平洋上の幾つかの島が候補とされておるというふうな説明がございました。 わが国としましては、この申し出につきましては、ただいま進められております国際核燃料サイクル評価における検討状況ともあわせ考えて今後慎重に対処していきたいというふうに考えておるわけでございます
一言補足させてください。 先ほど申し上げました使用済み燃料の管理の構想あるいは貯蔵の構想、そういったふうなもののみならず核燃料サイクル全般にわたりまして御指摘のように日米協力というのは大事な問題でございますけれども、しかしそれに加えまして、国際核燃料サイクル評価計画がございますように、この核の不拡散問題というのは多国間の問題にもなっておるわけでございます。そういう意味で、先ほど申し上げましたように、日米間でもちろんいろいろ協議は進めてまいりますか、その際、多国間での協議というものもゆるがせにできない、むしろ多国間協議をベースに置きながら二国間の問題もあわせ考えていくというのか私どもの基本的な姿勢でございます。
海外に派遣されております日本人技術者が海外において原子力損害を受けたというふうな場合につきましても、諸外国には、先ほど申し上げましたように、わが国と同様に特別な賠償制度というものが用意されておるわけでございますから、わが国の国民でございましても、日本人といえども、その制度の保護のもとに置かれるということは間違いないわけでございまして、そういう意味で大きな問題はないと考えますが、もし御指摘の趣旨が、諸外国におきましては賠償に関して限度額がある、わが国には限度額がない、そういう意味で、この海外に派遣された技術者が海外にいるために不利をこうむるといったふうなことがあってはならないという御趣旨でございますれば、まことに同感でございまして、そ
賠償措置額を百億円に引き上げるのに伴いまして、万一損露が発生しましたときに保険会社が支払うべき保険金の額というものは増加するわけでございますから、当然に保険料もある程度上がるわけでございますが、どの程度上がるかということは今後当事者間で交渉して決めるべき問題でございまして、現在のところはまだ決まっていないわけでございます。 御参考までに同じ賠償措置額に関係しております補償契約による補償料率というものにつきましては、これは政令で一万分の五、特に研究炉は一万分の二・五というふうに定められておりますので、この補償料の方は賠償措置額の引き上げに比例して引き上げることになると考えております。御参考までに申し上げますと、現在の保険料というの
今回、五十四年度の補償の限度額といたしまして千二十三億円というものを予定いたしております。
いまの御質問に答弁いたします前に、先ほどの御質問でございますが、限度額を申し上げましたが、あわせて補償料の方は五十四年度におきまして約五千七百四十四万円を予定いたしております。申し上げておきます。 それから、ただいまの御質問でございますが、賠償措置額を超えた損害につきまして原子力事業者がすべてを賠償し切れない場合には、その損害の規模とかあるいはその損害の態様、さらに原子力事業者の資力といった具体的な事情に応じまして、政府が最も適切な形というものを考えまして援助を行うわけでございます。この援助の中には、低利による融資であるとか、あるいは融資についての利子補給であるとか、あるいはさらに融資のあっせん、補助金の交付といったいろいろな形
原則といたしましては、損害が発生しました場合には、被害者はまず加害者に請求をいたしまして、原子力事業者が賠償義務があるということを認めますれば、その損害を賠償して解決されるということになるわけでございまして、これがまず第一義的なあり方でございます。その際に、賠償の義務かあるかないか、あるいはあるとしましてもその損害額がいかほどのものであるかといったふうなことにつきまして当事者間で争いがあれば、御指摘のように裁判所の判断を求めることが必要になるわけでございまして、その場合には訴訟に持ち込まれるということでございます。
保険契約の中に両当事者間で約束した事項、つまり保険の約款に従いまして必要な保険金が支払われるということになっております。
いま御指摘のような基準といったふうなものはないのかという点でございますが、これは過去において、この原賠法の対象となるような事例というのは一件も発生していないわけでございますので、そういう意味で、具体的な認定の基準といったふうなものをつくるというのは大変むずかしいわけでございまして、何かの前堤を置きまして無理につくってみましても、将来いろいろな形の損害というものはあり得るわけでございますが、それらに柔軟に対応できるかどうかということもきわめて疑問なわけでございます。そういうふうな努力が望ましいということは、まさに先生御指摘のとおりではございますが、かといって客観的な基準というのがすぐにできるかと申しますと、きわめてむずかしい問題である
百億円を超えた場合に、まず国が賠償して、その後で事業者に妥当な額を請求するようにさせるわけにいかぬかという点でございますが、まず、わが国の原賠法というのは、第三者に対する賠償は一次的には原子力事業者が責任を負うというたてまえになっておるわけでございまして、当然一次的には当事者間で解決されるべき問題ではございますけれども、しかし、事業者だけに任しておくというわけではなくて、政府も、保険でカバーできない部分につきましては補償契約を結ぶとか、あるいは賠償措置を超える部分について必要な援助を行うというふうにいたしまして、被害者の保護に万全を期するというふうになっておるわけでございまして、直ちに国が直接賠償するというふうな措置をとらなくとも、
正常運転と申しますのは、原子力損害賠償補償契約法の三条二号によりまして、「政令で定める状態において行なわれる原子炉の運転等をいう。」というふうになっておるわけでございますが、この法律の施行令におきまして、この条件といたしまして三つ挙げております。 まず一つは、原子炉等規制法の規定による保安規定、保安のために講ずべき措置、使用、運搬等の各種の基準に対する違反がない状態であること、第二点は、施設の損傷がない状態であること、第三点は、天災地変または第三者の行為がない状態であること、この三つの条件をすべて備えている場合は正常運転であるという趣旨でございます。
先ほど正常運転の定義を申し上げたわけでございまして、先生の御指摘のような問題か個別具体的に示されました場合に、先ほどのような規制法の諸規定に違反していない、あるいは施設の損傷がない状態かどうか、そういったふうなことを判断しなければならないわけでございまして、一般論として一概に言うのはむずかしいというふうに考えます。