この事務局がやはり事務を行なうためにそこに属するその人員ですね。それはこの三つの政府から派遣されるのですか。
この事務局がやはり事務を行なうためにそこに属するその人員ですね。それはこの三つの政府から派遣されるのですか。
それは補助要員のうちから出るのではない。別に三政府から出されるのですか。
事務局長はだれが任命されたのですか。
そうすると、それはそのもとにいま言った事務局が構成されるわけだけれども、まだ構成はできてない、こういうことですか。
そうすると、まだ事務局も固まってない。各国の補助要員がそれを助けておるということだと、この諮問委員会はまだかなり固まったものとは言えないわけですね。
それは希望ですね。しかし、現在ではまだ固まっていない、こういうことですか。
だから、私はさっきからこれはまだ建築中のものじゃないのか、でき上がったと言えないのじゃないかということを聞いていたのは、そういうこともあるのではないかと思って聞いていたのですが、いや、もうできてちゃんと運営されているのだと言うから、おかしいなと思って聞いていたのです。 そうすると、まだこの諮問委員会はほんとうに固まったものではないと、こう言えますね。
次に「諮問委員会の目的は、琉球諸島の施政権が日本国に返還される時に同諸島の経済社会構造が日本本土におけるものと円滑に統合されるように準備を行なうため、ならびに琉球諸島の住民の経済的な安定、保健、教育および福祉を増進するため、高等弁務官の権限内にある経済的および社会的事項ならびに関連事項について、高等弁務官に対し、助言しおよび委員間で合意された勧告を行なうこととする」、こうなっておるわけですね。それで、ここで大体この諮問委員会の目的が限定されておるわけですが、そこでお聞きしたいのは、「琉球諸島の住民の経済的な安定、保健、教育および福祉を増進するため」とあって、いわゆる政治的なものに関連するものは、これはここから排除をされておる。どうで
その次に、「高等弁務官の権限内にある経済的および社会的事項」と書いてある。そうすると、この「高等弁務官の権限内にある」ということに限定されるということは、はたしてこの諮問委員会が高等弁務官に対等の立場にあろと言えるのかどうか私は疑問だと思うのですがね、どうなんでしょう。
次に、助言とか勧告というようなものがなされたときに、高等弁務官はこれを拒否することができるということですか。この交換公文にはそんなことは何も書いてないけれども、私は、高等弁務官は助言とか勧告を必ずいれなければならないのではなくて、拒否することができるものと解しておるのですが、そうじゃないですか。
それは希望的な確信でね、あなた、そう確信しておるのですけれども、たとえばその高等弁務官の権限に触れるすれすれの問題が起こるでしょう。たとえば、この諮問委員会のほうでは権限に触れないと、こういう解釈をとっても、高等弁務官のほうで権限に触れるということになれば、拒否する場合も起こり得るのですね。
それはまあ実際の運用上の問題で起こらないだろうということであって、理論的には勧告は拒否され得る場合もあるわけでしょう。しかし、実際にはいまあなたが説明されたようなことでまず起こらないと、こういうことなんですね。
つまり、アメリカは精神分裂の状況がなければそれでちゃんと通るということですか。
どうしてそういうことを言うかというと、片方は国防省ですね、国防総省によって任命された在沖繩軍司令官でしょう。そうして、この委員会におけるアメリカ代表というのは国務省によって任命されている。アメリカでもときどき国務省と国防総省の間の意見の違いがあることは、それがときどきちぐはぐになっていることがいろいろあらわれているということは北米局長も御存じのことだと思う。だから、そういう精神分裂的なこともあるのじゃないですか。
ひとつ大いに積極的にそういう問題を取り上げるようにしていただきたいと思います。たとえば布令一一六号の問題についても、形の上から言えば、これは高等弁務官の発した布令ですから、高等弁務官の権限の中で変えられることになるわけです。実際において、今日、国防総省並びに国務省と相談しているだろうと思います。それがまとまらないということは、やはりそういう問題に関連があるので、そうでなければとっくにこの問題はまとまっているはずですが、北米局長どうですか。
意見が一致していれば早いので、意見が一致していないから延びている、そう見ていいのじゃないですか。それはそれとして、一つの例として、布令一一六号は、形の上から言えば、高等弁務官の発した布令になるのですね。これのたとえば改正問題は琉球諸島の住民の経済的な安定ということと非常に関係がある。そうすると、諮問委員会にこの問題が取り上げられたとき、そうしてある種の勧告がなされたときに、これは形式の上ではちゃんと高等弁務官の権限内のことだから、それは高等弁務官においてこの勧告に基づいて布令を改廃することになりますか。
実際問題として、この問題は、高等弁務官はやはり本国の国防総省なりあるいは国務省と相談をして、その意見の一致を見ない限りはこの布令をどうすることもできないというのが現状じゃないか。
そうすると、布令一一六号のような問題は、形の上からいくと、この委員会で取り上げて、そうして勧告が行なわれれば、高等弁務官はそれを実施することになるわけだが、実際問題としてははたしてこの委員会で取り上げられ得るかどうかもなお疑問の余地を残している。それからまた、取り上げられて勧告されても、高等弁務官がみずからの判断でその布令を改正するとか撤廃することはできない。やはりワシントン話し合いをつけなければそれはできない。こういうことになってくると、この諮問委員会というものは、ここに書いてある目的、権限といいますか、そういう額面よりもだいぶ割り引きして考えなければならぬものだと思いますが、どうですか。
これは三政府代表によって構成されるけれども、この三政府代表の意見の一致を見なければ問題自体も取り上げられないということになってくると、たとえば日本側と琉球政府側でこういう問題はこうしてもらいたいと言っても、アメリカ代表が、いや、これは議題として取り上げるのは困る、こういうことになりますと、これはアメリカ側が与え得るものだけしかこの委員会では問題にならないということです。やはり、この諮問委員会というのは形はりっぱに見えるけれども中身はさほどのものではない。激しいことばで言えば、羊頭狗肉であるということになりはせぬかと思いますが、どうですか。
それから、「委員会は、また、特別の研究および調査ならびに適当な個人および機関との協議により、琉球諸島の経済的および社会的発展の状況を継続的に検討し、かつ、高等弁務官に対して長期経済計画に関する勧告を行なうものとする」と、こういうことが書かれているのですがね。この「特別の研究」とは一体何か。それから、ここに「特別の研究および調査ならびに適当な個人および機関との協議により」という「個人および機関」とは一体何か。これはどういうことですか。