どうもはつきりした答弁がないのですが、予算というものは国民の税金で拂つているのですからして大切なものです。それに一万三千人を算数の基礎としてあげられたということは、やはり一万三千人送還の予定である、こう了承しなければならぬと思いますが、それでよろしいですか。
どうもはつきりした答弁がないのですが、予算というものは国民の税金で拂つているのですからして大切なものです。それに一万三千人を算数の基礎としてあげられたということは、やはり一万三千人送還の予定である、こう了承しなければならぬと思いますが、それでよろしいですか。
そんなことを聞いているのではない。わざわざ国民の血税でまかなつた財源で、一億六千万円の金を強制送還の費用として組んでおられる、その算数の基礎として一万三千人を強制送還するのだということを、はつきり予算説明書に書いてあるのですから、一万三千人が一万三千一人になろうが、一万二千九百九十九人になろうが、それは問題ではないのですが、やはり一万三千人見当を強制送還するという予定のもとに予算を組まれた、こう考えていいと思いますが、これはどうですか。
一万三千人という数字は、そんなだらしのない数字なんですか。やはり予算に計上した以上、相当な確固たる根拠があつて、この一億六千万円という金を組まれたと思うのです。その基礎が一万三千人だ。やはり政府としては一万三千人は強制送還するという大体の方針のもとに、予算を出されたと思いますが、それはどうなんですか。
それでは政府の御答弁によると、もしそういうことになることをおそれて、一万三千人の基礎に基いた一億六千万円という金を組まれたので、もしというので、事実上返す可能性はほとんどない、こう考えていいですね。
ではもし必要ならという言葉はおかしいじやないですか。
同じことを私は言うようでございますが、一万三千人必ずとは私は言わないのですよ。ただ予算として一億六千万円計上していらつしやる。その基礎の数字として、一万三千人強制送還するのだということを、はつきり予算説明書に書いてある。今の鈴木さんの御答弁を聞いておりますと、何か架空の数字に基いて予算を編成したことになると思いますが、こうなるとたいへんだと思う。もし必要があればという、もしというのは、ほとんどないという場合です、返さないと解釈していいのですか。
どうやらやはり一万三千人返す御方針のようですが、今密入国と言われましたが、これは私予算の分科会で政府に御質問して、この内訳を聞きましたら、内訳は現行犯が三千六百三十人、それから登録令違反が二千三百人、臨時措置令違反が八十人、結核患者三百人、貧困者が五千三百五十人、麻薬関係が四十人、暴力団関係が千三百人これで計一万三千になるのです。密入国は一つも入つていないのです。しかもこの予算説明書によりますと、不法入国者等の送還、不法入国した人は一人もない。内訳は密入国はない。そして結核患者になつたから返すとか、貧困者だから返すとかなつている。この関係はどうなつているのですか、御説明願いたい。
これは二月二十一日の予算委員会の第二分科会です。答弁されたのは大江官房長です、速記録に載つているから読んでみましよう。「政府のお出しになつている予算の説明書に一万三千人と書いてありますが、その一万三千人の内訳はどうか。」こう聞いたのです。そうすると大江政府委員の答弁は「送還の内訳を申し上げますと、現行犯が三千六百三十人、登録令違反が二千三百人、臨時措置令違反が八十人、それから結核による退去者が三百人、貧困者の退去が五千三百五十名、麻薬によつて逮捕せられた者が四十人、暴力団体として指定せられた者が千三百人、これが内訳であります。」こうなつております。そういたしますと密入国者関係はどこに入りますか。
そうすると、今現行犯という助け舟が與党席から出ましたが、現行犯関係が三千六百二十人、このうち密入国者は現行犯という政府の御答弁だつたのですが、三千六百三十人のうち密入国者関係の現行犯、それから犯罪を犯した現行犯がおるでしようからその内訳をひとつ御明示願いたいのです。
三千六百三十人の現行犯というのは全部密入国ですか、間違いないですね。
そういたしますと、不法入国者というのは三千六百三十人が密入国であると一応仮定しましても、一万三千人のうち三千六百三十人、ところが政府はわざわざ予算に不法入国岩窟制送還の費用として一億六千万円計上している。一万三千人というのは全部が密入国であるというような印象を国民に與えようとしている。数字はまことにでたらめだと思う。インチキであると思うのです。どうお考えになりますか。
出入国管理令の目的とするものは不法入国者の取締りだ、こう言いながらその割合というものは一万三千人のうち——政府の言うことが全部正しいとしても、たつた三千六百三十人なんです。その他は不法入国でも何でもない。そうしますとその不法入国という言葉はいかにもインチキである。国民にあの朝鮮人はすべて不法入国しているのだ、それを返すというような印象をこの予算で示しているのです。まつたく不穏当な言葉だと思うのです。点もあるというのでは私ども納得できないと思うのですが、どうですか。
それでは結核患者を返すというのはどういうお考えなんですか。
それから朝鮮人関係の生活保護を受けている者は六万人、しかも生活保護を受けているからすぐ返すということは考えていない、こういうことを政府は御答弁になつているのです。この予算委員会における政府の答弁を見ましても、貧困者関係五千三百五十名となつておる。そうしますと、相当量の者は貧困であるがゆえに返される、こうなると思うのです。この数字もやはり間違いでありますか。
結核患者の三百名は間違いだというのですが、貧困者の五千三百五十名は間違いとお認めにならないのですか。全部一度調査されたらどうですか。
そうではないのです。この五千三百五十名は、現実に返されるかどうかということを、私聞いているのではない。五千三百五十名の数字そのものが間違小かどうかということを聞いておる。そんなでたらめな答弁を政府がされているなら、この五千三百五十名というのは、今の政府が言われるように、貧困者であるがゆえに返すということはほとんどない。よほどの場合でないと返さないと言つているのですから、結核患者の三百人が間違いということですから、五千三百五十へというのも間違いじやないですか、どうですか。
どうも数字そのものが怪しくなつて来た。登録令違反二千三百名となつておりますが、先ほど政府の答弁で大韓民国の国内法がきまつた場合に、国籍の問題、登録令違反の問題がまた起きて来るのですが、この二千三百名はすでにそういう者を予想した数字でありますか、予想しない数字なのですか、どちらですか。もう一度申しますと、韓国の国内法で国籍の問題がきまる、その関係で日本の登録法の問題が起つて来る、そして登録法違反だ。その新しい二千三百名というのは、そういうケースも考えた二千三百名でございますか、それともその者は入つていないのですか。
日本の登録法ができたというのではなしに、大韓民国で国内法で国籍の問題が決定される、そうすると日本の登録法の関係が起きて来るのですが、それを予想した二千三百名と考えていいのですね。
どうも答弁があいまいですが、これ以上数字の問題については伺いません。
十分御調査願いたいと思います。ただ数字としては実によく合つている。一万三千にちやんとなるのですから、根拠がある数字だと思います。 それから次にお伺いいたしたいのは、先ほど政務次官は、終戦前から長く日本内地にいた朝鮮人の方は、特別の理由がない限りは強制送還を考えていない、これは別の法律で定めるのだ、こういう答弁がありました。この別の法律というのは、どういう具体的な内容も持つものであるか、今国会にお出しになるのか、その内容は、たとえば登録令違反があつた場合についても、こういう長く日本にいた朝鮮人の方は、たとい登録令違反があつても強制送還をしない、こういう例外規定を設ける御意思であるかどうか、それを一はつきりしていただきたい。