時間が迫っていますから、この問題はもうこれで切り上げて、次に、民法三百七十一条、抵当権の効力の拡大。 これまで抵当権というのは、明治以来百年間、担保物件の交換価値に着眼をして形づくられてきた制度であります。しかし、今度の法改正によって、抵当権は、単に担保物件の交換価値のみならず、その使用価値、収益にまで手を伸ばす、抵当権の強烈な権利の拡大、そういうのが本質的な問題であると私は見ております。 そこで、三百七十一条の条文で、「抵当権ハ其担保スル債権ニ付キ不履行アリタルトキハ其後ニ生ジタル抵当不動産ノ果実ニ及ブ」、要するに、抵当権者である銀行に対する支払いがおくれたら、そのおくれた時期以降の建物についた賃借権の賃料、そういうものを
