私が了解しておりますところでは、ただいま御指摘がございましたように、アメリカはこの交換公文を議会に、その締結について承認を求めるという手続をとっていないと考えております。しかしながら、そのことと日米間の国際約束として締結されましたこの交換公文の効力、法律的な効力と申しますか、日米間において拘束力を持つ効力との間では何ら関係はございません。私どもは、この交換公文につきましては他の国際約束一般と同じように両国を法律的に拘束する国際約束の一部を構成するものであると考えておるわけでございます。
私が了解しておりますところでは、ただいま御指摘がございましたように、アメリカはこの交換公文を議会に、その締結について承認を求めるという手続をとっていないと考えております。しかしながら、そのことと日米間の国際約束として締結されましたこの交換公文の効力、法律的な効力と申しますか、日米間において拘束力を持つ効力との間では何ら関係はございません。私どもは、この交換公文につきましては他の国際約束一般と同じように両国を法律的に拘束する国際約束の一部を構成するものであると考えておるわけでございます。
どういう国際的約束の文書をその国の立法府の承認の対象として求めるかどうかということは、それぞれの国内法によってきまるわけでございます。で、そのことの結果、国際法上の法的な拘束力の効果が異なってくるということはあり得ないことでございまして、このことはアメリカ側においても十分に承知しているところでございます。したがいまして、私どもとしましては、交換公文とその他の国際約束との間に、その効力に関する限り何ら差異がないということについては私ども全く疑いを持っていないわけでございます。
事前協議につきましては、条約第六条の実施に関する交換公文にもございますように、これこれの事項については、「日本国政府との事前の協議の主題とする。」と書いてございます。私どもは、このことから事前協議についての発議と申しますか、申し出は、アメリカ政府のほうから行なわれるたてまえであるというふうに考えているわけでございます。ただ、他方御承知のごとく、安保条約第四条におきまして、「締約国は、この条約の実施に関して随時協議し」云々という規定がございます。したがいまして、安保条約の実施に関しまして日米双方いずれからも随時に問題を提起して協議するという道は開かれているわけでございます。ただ、具体的な事前協議の手続というのはどういうふうに行なわれる
いま御指摘がありました政府側の御説明につきましては、ただいま私が申しました随時協議と申しますか、条約実施の全般に関しまして起こります問題について両国はいずれの側からも随時に協議を提起することができるたてまえになっておりますから、その随時協議の形態として協議をするということは可能であろうと思います。ただ、事前協議というものの手続ということになりますると、その内容は三項目ございまするけれども、いずれもアメリカ側の行動、これこれの行動をとるにあたって日本政府の事前の同意を求めるという仕組みになっているわけでございますから、具体的な、そういったアメリカの行動につきましてのイニシアチブと申しますのは、アメリカ側のほうからとられるというのがたて
くどいようでございますけれども、事前協議という制度から見ますると、たとえば、そこに掲げてあります第一の項目でございます、アメリカの軍隊の「配置における重要な変更」ということが行なわれます場合には、アメリカ側からその協議が行なわれるというのが、この事前協議の交換公文に書いてありますところの事前協議制度というものから見ますと当然のたてまえであろうと思います。ただ、先ほど来お答えいたしておりますように、条約の実施全般につきまして起こります問題については、いっでも、いずれの政府も協議を提起することができるというたてまえになっていることは先ほど御説明したとおりでございます。
私は、先ほど先生お取り上げになられました愛知大臣等の御答弁が間違っているとは全然思いません。すなわち、事前協議がどうやって行なわれるのかという御質問であれば、それはアメリカ側から申し出があるだろうと、しかし事前協議に関連して生ずる問題について、日本政府から、随時協議の条項でございますが、これを根拠としてアメリカ側とその協議をするということは何ら差しつかえないだろうと、こういうふうに考えておるわけでございます。
私の御説明が非常に不十分で御理解いただけないとすればたいへん申しわけないと存じますが、事前協議は、これこれの項目について実施するにあたっては日本政府と事前に協議しますと書いてあるわけで、したがいまして、それはアメリカ側から問題が提起されてくるというのがたてまえであるのが当然だと思います。ただ、事前協議に関する問題を、では日本政府は全くアメリカに対して問題を提起し得ないのかと、協議を申し入れることができないのかといえば、それはそうではございませんで、条約実施上の問題として日本政府はアメリカとの協議を申し入れることができるということも申し上げておるんです。
事前協議の手続ということでは、私は問題にならないと思います。
この点につきましては、前々から御説明申し上げておりますところでございますけれども、核兵器の持ち込みと申しますのは、核弾頭及び中長距離ミサイルの持ち込み並びにそれらの基地の建設ということでございます。持ち込みに当たります以上、それがたとえどんな短期間のものであっても、持ち込みであるということはこれまた安保国会以来繰り返し御説明申し上げているところでございます。
船なり飛行機に搭載しまして日本に持ち込んできますという場合には、もちろんこれはそれに該当するわけでございます。
領海内に持ち込んでまいります場合は、当然事前協議の対象になるわけでございます。
これは一般国際法上の問題でございますが、公海から公海に通ってまいります船が領海を通過することについての国際法上の制度でございます。
これにつきましては、過去の国会の御審議におきまして、なかんずく領海に関する条約の御審議を国会でいただきました際に問題になりましたが、その際に、ポラリスその他の核搭載艦の領海通過は無害とは認めないという解釈で御説明申し上げております。
そのとおりでございます。
無害通航に該当しない場合には無害通航の権利を主張することができないということでございます。
無害通航がどういうものであるかということは、沿岸国の主観的な判断と申しますか、御決定によってきめることができるということが現在の国際法上のたてまえになっております。したがいまして、その沿岸国がこれこれの場合は無害通航に該当しないということを決定しております場合に、よその国の軍艦が、そんなことは無視して、おれはこれは無害通航だと主張して入ってくることはできないということでございます。
具体的に申しますれば、自分は無害だと思うということで入ってきた船を、その領海のところで差しとめるという権利が沿岸国にあるということでございます。
ちょっと御質問の趣旨、私取り違えているかと思いますけれども、たとえば、ポラリス潜水艦の場合には核兵器の搭載とは切り離して考えられないということが明白でございます。そういうような場合は、したがってポラリスの潜水艦が日本の領海内に入ってくるということになりますれば、その場で直ちにそれは無害通航の権利が主張できないということが言えると思います。ただ、核兵器の積載可能な艦船ということだけでもって核兵器を積んでいるという断定はできないだろうと思います。
理論的にはそのとおりだと思います。
それはそのときに疑いを持てば、事実関係を照会するとか何とかいうような、いろいろな方法があるかとは思います。しかし、先ほどお話に出ましたように、軍艦についての不可侵権ということがございますから、沿岸国が、その場合に乗り込んで行ってこれを確認するというすべはないわけでございます。したがって、これは法律論として申し上げますと、究極はやはり信頼関係ということにならざるを得ないだろうというふうに私は考えております。