現段階、現状におきましては、金大中氏の再来日の要請に対しまして先方が応じてくれない限り、金大中氏を日本側に連れてきて、捜査と申しますか、調査することは実行できないわけでございます。このこと自体が主権の侵害につながるとはちょっと考えられないと存じます。
現段階、現状におきましては、金大中氏の再来日の要請に対しまして先方が応じてくれない限り、金大中氏を日本側に連れてきて、捜査と申しますか、調査することは実行できないわけでございます。このこと自体が主権の侵害につながるとはちょっと考えられないと存じます。
韓国が日本の要請に応じないということ自体は、実はたいへん遺憾なことであると存じているわけです。しかし、それが応じないから日本の主権を侵害するということにはならないと存じます。
公人でありますところの大使館員が何らかの行為を行なった。それが私的なものであったか、あるいはその職務上のものであったかということを別といたしまして、その行為についてその所属するところの韓国政府が責任をとるべきであるということは前にも申し上げましたし、現在でもその考え方は全く変わっておりません。ただその場合に主権の侵害にすぐつながるかどうかという点でございますけれども、国際法上、主権の侵害ということは国と国との間の問題になるわけでございます。したがいまして、ある特定の行為についてそれが国の行為であるということが前提になるわけでございまして、したがいまして、その公人の全く私的な行為をもって国の行為であると断定することはできないのじゃない
館員の場合すべてが公的な行為というふうには断定できないだろうと存じます、個人的な行為もあるわけでございますから。ただ、ただいま御指摘がありましたような状況が今後はっきりしてまいりますれば、それはやはり公的な行為であるということの推定の一つの補足的な材料にはなるかと存じます。
現在私どもから見ますると、問題の核心はまさしく公権力の行使、権限に基づく行為であったかどうかということが実は非常に大きな問題でございます。で、その結果いかんによりましてその後の措置というものは非常に大きく変わってくるのじゃないか、こう考えておるわけでございます。したがいまして、なお状況を見きわめると申しますか、事態がはっきりする段階まで待ちまして、その時点において状況を十分考慮の上措置を決定すべきではないかと存じております。
そのことだけで実は主権の侵害になると断定できますかどうか、正直のところ私はあまり自信を持ちません。そうでないという立場もあり得るのではないかと存じます。
国際法上外交特権を派遣国は放棄することができます。しかし、外交特権を放棄しなければならない義務はまた逆に申しますとないわけでございまして、過去の、これを歴史的に見ましても、いわゆる刑事事件に関連しまして外交特権の放棄を求めても外交特権を放棄しないということのケースがきわめて多いわけでございます。外交特権を放棄するということは希有のことに属するということが通例としては申し上げられると思います。
私どもが現在までに承知しておりますこの事件の状況といたしまして、日本国内におきまして不法行為があったと、その不法行為に在京大使館の館員が直接的な形で関係をしている容疑がきわめて強いという捜査当局の御判断であろうと存じます。その捜査当局の判断を前提として考えました場合に、在京大使館員、これは韓国政府の機関でございますから、その行為につきまして韓国政府に責任があるということは、これは申すまでもないことであろうと存じます。ただ、その大使館員の行為、行動が直ちに日本の主権侵害に結びつくかどうかということは、現在の段階ではまだ断定することは即断ではないであろうかと、こう考えておるわけでございます。
ただいま御指摘がございました人は、領事館の館員であると承知しております。したがいまして、領事館としての特権免除は享有しておりますけれども、いわゆる外交特権は与えられておりません。
協力を求めるという形で、相手国あるいは関係者に対して質問をする、あるいはその調査をするということはできると思いますが、最終的な意味、すなわちきめ手となる意味で、追求をして確認をする手段を私どもとしては持たないということだろうと存じます。
ただいま大臣が申されましたのは、実は原状回復ということから大臣のお考えを述べられたのだと存じます。主権の侵害があったという前提に立ちまして、それじゃその侵害された法益を復旧するためにどういう措置を講ずるかというものの中に、実は原状回復ということが含まれてまいると存じます。現状はその段階ではございませんで、捜査の段階でありますことは御承知のとおりでございまして、その観点から金大中の再来日を強く要請しているということでございますが、私どもとしましては、金大中の再来日の要請が受け入れられてそれが実現するということに非常に強い希望と期待を持っているわけでございます。現状のまま推移すれば、金大中の再来日は実現しないというふうに考えているわけで
私が先般の委員会で申し上げましたのは、国家の機関が私人として行動した場合においても、その行動の責任は、その所属する国が負うべきものであるということを申し上げたわけでございます。したがいまして、本件について考えました場合に、大使館員が日本における不法行為に直接的な形で関与したということが想定されておりますから、その前提に立って考えました場合に、韓国政府が責任をとるということは、これは免れないことであろうと存じます。ただその場合に、すべての国家機関による不法行為が直ちに主権侵害になるということではないということをさっきお答え申し上げたわけでございます。大臣の御答弁もその趣旨で申し上げていることだと思います。
主権の侵害は、先ほど大臣が申されましたように、公権力の行使によって相手国の同意なくして権限行為が行なわれたということでございます。したがいまして、それはその人間そのものが権限に基づいて行なった行為であるかどうかということが重要な要素になるわけでございます。
法律的に見ますれば、現在の状況から出てまいります結論といたしましては、主権の侵害が行なわれた可能性はあるということだと思います。
可能性はあると申し上げましたのは、したがって、当然のことでございますけれども、主権の侵害があったと断定することはできないということです。
大臣がおっしゃっておられることも、それと全く同じようなことであろうと思います。
たいへん恐縮でございますが、ちょっと補足させていただきたいと思います。 私が法律的に可能性があると申し上げましたのは、それは法律的に見た場合のことでございまして、じゃ実際に可能性があると見ているかと言われますと、そこはわからないというお答えしか申し上げられないと……。
大使館員の行為、行動、すべてが公権力の行使であるということは言えないと存じます。その当該行為が権限に基づいているかどうかということがやはり重要な問題点であろうと存じております。
大使館員の不法行為すべてが主権の侵害に直接的につながるものではございません。そこにやはり権限に基づく行為であるという要素が決定的な重要性を持つということになると存じます。
飛行機のハイジャック事件に関連いたしまして発生いたしますところの犯人引き渡しの問題につきましては、現在国際的には三つの条約が締結されております。 一つは、航空機内で行なわれた犯罪その他ある種の行為に関する条約、通称東京条約と称しております条約でございます。これの条約の内容は、航空機の中で発生した犯罪につきましては、登録国、飛行機の登録されております国に裁判管轄権があるということを確認している条約でございます。 第二番目の条約といたしましては、航空機の不法な奪取の防止に関する条約、通称ヘーグ条約と申しております。この条約の主たる内容は、飛行中の航空機につきまして奪取、すなわちハイジャックが行なわれた場合におきましては、そのハイ