そうしますと、安全保障条約の前文に書いてあります、日本が将来自衛力を漸増する、防衛能力を漸増することをアメリカは期待するというのは、ここに書いてあります安全保障条約に基く「ミリタリイ・オブリゲーシヨンズ」という中に入るのですか、入らないのですか。
そうしますと、安全保障条約の前文に書いてあります、日本が将来自衛力を漸増する、防衛能力を漸増することをアメリカは期待するというのは、ここに書いてあります安全保障条約に基く「ミリタリイ・オブリゲーシヨンズ」という中に入るのですか、入らないのですか。
私の聞かんと思うのは、第八条に書いてある安保条約に基く「ミリタリイ・オブリゲーシヨンズ」というものと、前文の意味も、防衛力の漸増を期待すということも、一つになるのですか、ならないのですかということを聞いているのです。
ならないとすれば、第九条は単なる注意的な規定でなくて、そういうこともアメリカは期待しているということが生きておるというために、第九条は書かれておるものじやないのですか。
第八条にいう「ミリタリイ・オブリゲーシヨンズ」という中に、前文の防衛力の漸増の期待というものが入つていないとするならば、その点を特に喚起するために、安保条約のとりきめはこれによつて何らの変更を加えるものではないということを特に断つたのではないですか。
そこで私はひとつお尋ねしたいのでありますが、今御説明にありましたように、この中には「防衛力」「デイフエシヴ・ストレングス」、「防衛能力」――「デイフエンス・キヤパシテイズ」という言葉がございますが、この「デイフエンス・キヤパシテイズ」ということと、憲法第九条第二項にいつている「ウオー・ポテンシヤル」という言葉は同じなのですか、違うのですか。「防衛能力」といつても、これは戦争をする潜在的な力、ウオー・ポテンシヤル――武力といえば日本語では違うようでありますが、現在の条約の原文の「デイフエンス・キヤパシテイズ」というものと「ウオー・ポテンシヤル」というものとは、実質的には全然同じものだとわれわれは考えるのでありますが、違うのでありますか
下田条約局長からもう一ぺん伺いたい。
これは狭いか広いかはしばらく別として、同じものであるということだけは間違いのないことであると私は思うのであります。たとえば今保安隊に来ておるタンクとか飛行機とかいうもの、これはデイフエンシヴ・キヤパシテイの中に入るのか、あるいはウオー・ポテンシヤルなのかということは議論の余地のないことであろうと思います。これは観念が、日本語に直せば防衛能力とかあるいは武力――武力と防衛能力というものは非常に違うように思いますが、われわれの貧弱な英語の知識をもつてしても、デイフエンシヴ・キヤパシテイとウオー・ポテンシヤルというものとは、まつたくその範疇を同じゆうするものであるということは、議論の余地のないことだと思うのでありますが、重ねてお尋ね申し上
私は今の御答弁では、この問題は少しも明確にならないと思います。しかし今度は法制局長官の方にお尋ねをしますが、憲法第九条は、これはたびたび申し上げますように、第九条の一項は、これをすなおに読むと「武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」こう書いてあります。それから「前項の目的を達するため、」云々と書いてあるのであります。これを私たちは法制局長官に聞いていただきたいのですが、これをわれわれがすなおに読めば、この第一項で「武力により威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」こう書いてあります。これを裏から読む人は、国際紛争を解決する手段としては放棄するとい
私も今の法制局長官の説明は五分の一程度しか了承いたしません。そこでもう一つお尋ねいたしますが、この協定とそれから自衛隊の設置というものは、われわれは、これは池田・ロバートソン共同声明以来、一貫して両者は不可分なものだと考えておりますが、これは政府としてはどうですか。これは外務大臣に聞かなければ無理かもしれぬと思うのですが、条約局長、どうですか。
それではもう一つお尋ねしますが、この協定によつてアメリカが負うべき義務は何と何と何であるか、それと日本が負うべき義務は何と何と何であるか、明確にしていただきたいと思います。
これだけ国の重大な問題をそういう御答弁で切り抜けようという気持は、少しくこれは考え違いじやないかと思います。国の運命に関する問題ですよ。それをアメリカの物をくれる方の義務が多くて、日本の方は大した義務はない、こういう考え方は非常な考え違いじやないかと思うのですが、もつと明確にアメリカはこれだけの義務を負うのに対して、日本は秘密を守る義務とか、工業所有権の保護の義務とか、私は逐条にわたつて調べてみました。しかし最も大きな日本で負うべき義務は一体何だ、現に、ミリタリイ・オブリゲーシヨンズという言葉さえ出ておるではないか、いかなる義務が日本が負うべき一番大きな義務かということを聞いておる。
条約局長はさつき第八条は日本政府の自主的な考えできめるのだと言われたが、私はこれがいやしくもこの協定における日本の負うべき最も大きな義務だと思う、これが義務じやありませんか。それじや条約局長に伺いますが、日本がこれをもらつて小麦はどうもありがとう、そのほかの武器を貸してくれるのもありがとう、しかしこれは日本の現状において政治経済に矛盾しないと書いてあるから、今ちよつと日本においては政情が騒然としているので、これはしばらくやりません、こういうことができるか、できるとお考えになりますか、どうですか。
それでは日本はこの協定を結んでもアメリカに対して何らの義務を負わなくてもよろしい、こういうことなのですか、明文上の義務はない、こういうふうに言い切れるのですか。
私は今の条約局長の話を聞いておつて思い出したが、よく世間でただほどこわいものはないと言う、ただでくれるというこれほど恐ろしいものはないと思うのです。 そこで条約局長並びに法制局長官に伺いますが、自衛隊法の第三条の任務のところに、「わが国の平和と独立を守り、国の安全を保つため、直接侵略及び間接侵略に対しわが国を防衛することを」目的とする、こう書いてあります。そこで条約局長にお尋ねいたしますが、この自衛隊法に書いてある直接侵略というのは、一九三三年七月三日にロンドンで締結された国際条約の侵略の定義に関する条約というのがございます。この侵略の定義に関する条約の侵略と、この自衛隊法の中に書いてある直接侵略及び間接侵略の侵略というのとは、
そこでこの侵略の定義に関する条約の第二条に、侵略の場合を五つ書いてあります。一、二、三は他の一国に対する開戦の宣言とか、開戦の宣言がなくとも一国の領域の侵入とか云々、航空機の攻撃ということが書いてございますが、第四番目に他の一国の沿岸または港の海上封鎖ということが侵略と書いてあります。第五番目、これがさらに重大であると思いますが、一つの国において編成された部隊が他国に侵入したような場合において、被侵入国の要求があるにかかわらずその部隊に対して補給をしたり、それを援助、保護しているようなもの、それも一つの侵略である、こういうように見ておるのであります。それで私はこの四と五とがきわめて重大であると思うのであります。そこで直接侵略に対抗す
それはいかなる意味で関連せしめるか、この協定で海外派兵の義務を道義的にか何か負つておるのじやないかという質問がありましたのに対して、海外派兵の義務なんというものは負つておらぬのだ、海外派兵の義務はこれにはひとつもないのだということをいつておるが、自衛隊法の第三条によると、直接侵略に対抗するのだと書いてある。しかし直接侵略というといかにも外国から攻めて来たものだけを防ぐというように聞えるけれども、実は国際法上許されておる侵略の定義を読むと、単に侵略した部隊に補給するのをやめろと言つてもやめない場合にも、それは侵略と見る。たとえば国内に反乱軍が起つた、それに対して補給をする。補給をやめろといつてもやめないものは侵略と見ると書いてある。直
それでは具体的な事実をあげてひとつお尋ねしますが、李承晩ラインというものをつくつた。公海を一定の区域を限つて、公海自由の原則に反して、あれは自分の領土であるというものをつくる。これは侵略になりますかどうですか。
日本に一つの反乱あるいは内乱が起つた、それに対して外国が補給する。補給そのものは侵略とお考えになりますか。
それらの場合を考えまして、そういう場合に海外の基地あるいは補給路を断つことは、この自衛隊の任務の中に入るというふうにお考えになりますか。
私がこういうことを質問いたしますゆえんのものは、この委員会で私は静かに伺つておりますと、日本の憲法の解釈を非常に広くして、先ほど申し上げましたように、憲法第九条の第一項においては、自衛のための武力の行使であるならばさしつかえないのだ、第二項においては、この戦力に至らない程度の防衛力であるならば持つてもさしつかえないのだ、こういう解釈をしている。さらに進んでは、この自衛のためであるならば、その基地その他に出動することもさしつかえないのだ、こういう議論が日本の憲法の第九条の解釈から出て来るという議論がここでしばしばなされておる。これは条約局長もお聞きの通りだと思うのであります。これに対して当局は――ことに岡崎外務大臣が主としてであります