かりに平和条約が諸懸案を解決して、請求権問題をもちろん妥結をして処理をみたという場合には、そんな書き方をして日韓両国は認め合うわけですか、どうですか。
かりに平和条約が諸懸案を解決して、請求権問題をもちろん妥結をして処理をみたという場合には、そんな書き方をして日韓両国は認め合うわけですか、どうですか。
政府は当初、この請求権問題については法律的根拠がありかつ事実関係の明らかなものに限るということで、六千万ないし七千万ドル程度の話し合いの爼上にのせていたわけですね。それで先ほどのような額にのぼったわけです。これは結局向こうの側からいうと、長い間の植民地的支配に基づく物質的な損害と精神的な苦痛をこれによって償うと、そういう賠償的な性格あるいは罪を償う的な性格のものに向こうは解釈したと私は見ておるのですが、どうなんですか。
そうしますと、外務大臣、日韓のこの間の基本条約の取りきめが、管轄権の問題だの、あの日韓併合条約の解釈などについて、実行の時期、実施の時期について両国それぞれの解釈の違いがあるがごとく、請求権の処理にあたっても、これを何と見るかについては、両国それぞれかってに解釈をすることになるわけですね。
だから、特別の鋳型にはめる必要ないということだから、お互い自由な解釈は、それぞれの国あるいは国民世論に向くように解釈をお互いやりましようということを認め合ってつくるということですね。
条約を結ぶためには、お互いの解釈を統一することが必要じゃないのですか。
実体はもちろん一致しなければ、話し合いはつかないでしょう。問題は、そういう実体に基づいて条約を結んだら、その解釈はどうなるのかと私は聞いているのですよ。解釈についてはそれぞれ両国が思い思いに解釈してもよろしい、そういう余韻を残して話し合いをまとめるわけですね。
そこで、次に、私は日華平和条約の問題について若干お尋ねしますが、対韓請求権は平和条約第四条(b)項により放棄したとしても、台湾政権との関係は平和条約第四条(a)項に基づいて両国の財産請求権は相互取りきめの議題になる、こうなっておりますね。そこで、日華平和条約第三条には明確に、請求権取りきめについては近くお互い話し合いをしましょう、こうなっています。政府はこの問題の解決について中華民国政府とどんな話し合いをしてきたのか。
これは、大臣、日華平和条約の第三条というのは、これは明確に請求権というのが日本にあるわけですね。その権利を行使しないということならば政府の怠慢じゃございませんか。しからば、政府が請求権の行使をやらぬことによって現実に損失を受ける人方はどうなるのですか、どうするつもりですか。
今後も努力すると言っておりますが、いままでどんな努力をしましたか。いついかなる時期にこの条約、財産上に関する話し合いをしたのか、ここで明確にひとつ説明してください。
外務大臣、これは政治的な判断にまつ問題ですから、あなたに念を押してますが、その時期にあらずと、こういうことらしいのですが、この日華平和条約ができたのはいつですか、効力が発効したのはいつですか。昭和二十七年八月ですよ。何年たちますか。その時期にあらずということは結局、戻さない、話し合いはこれはできない、こういうことですね。
答弁になっていないでしょう。どんなに努力するのか、どういう話し合いをやるつもりなのか、それを答えてください。
どんな外交ルートを通じてですか。
外務大臣、先ほど韓国に対する質問のときに、ななたは、個人財産についてはこれは今後考慮すべき問題であるという御答弁がありましたね。そこで、もし政府が台湾にある在外財産請求権を放棄することがあるならば、当然私は政府に補償の義務がある、こう考えますが、この点はどうですか。
十分に考慮するということですね。私はこれ以上追及しませんが、以上見てきたように、旧植民地に残してきた在外財産、あるいは法律上あるいは政治的な考慮から、事実上当該施政権者に無条件に引き渡す結果になっておるわけですね。また、連合国にある在外財産は、条約第十四条により賠償としてこれを放棄しあるいは没収をされておるわけです。 ところで、私は、賠償というのは国民全体の責任で払うべきものであって、国民の一部の犠牲によって払うべきものではないと考えるわけです。同じ敗戦国であるイタリア、西独の平和条約あるいは平和取りきめを見ますると、明らかに補償条項というのが載っておるわけですね。なぜ日本の平和条約だけ補償条項というのが落とされたのか、私は疑問
いまの条約局長の答弁は納得できないですよ。戦争の打撃による経済的な力がどうであったとかこうであったとかいうことなら、西独でもイタリアでも同じでしょう。あなたも御承知のように、一九四七年十一月に発効したイタリアの平和条約第七十四条を見ますと、イタリア国政府はこの条に基づいて賠償目的のために財産が取り上げられる一切の自然人また法人に対し補償を与えることを約束する、となっておりますね。七十九条ロ項にも同趣旨の内容が載っております。そうしてイタリアにおいては現実にこの補償条項に基づいて一九五四年に法律を制定し、五七年から補償を実際にやっておるわけですね。この事実を御存じか、外務大臣。
驚いたな、全く。条約局長。
条約局長はそういう大事な問題を——私はきょうはこういう問題を質問するというので通告しておきましたが、大臣は聞いていないのですか。
西ドイツは、一九五四年十月に結んだ対独平和取りきめ、すなわちパリ条約によって、同条約の第六章には賠償の項を設け、同じ趣旨の内容を規定しているわけです。そうして西独においてはこの条約を受けて一九六三年七月、賠償損害法案というものが連邦議会にかかっておるわけですね。そうして現在、実は一昨年からこの法律は継続審議になっている。これも御存じでないですか。
条約局長。
外務大臣あなたは不勉強だと自己反省されましたか、されませんか。御答弁願いたい。