その時効は十年ということになりますか。
その時効は十年ということになりますか。
ところで請求権は三年という除斥期間を置き、これは五年ということに書かれておるが、さて今五年と仰せになりましたけれども、権利の本質からして、これはあとで裁判の問題になりますよ。一体今御指摘になりました時効、公法上の金銭債権の消滅時効というのが問題になつて来る。十年になるかならぬかはまだ裁判で確定しなければなりませんが、私のお聞きしたいのはこういうことなんです。一箇の請求権ができた。裁判ではその請求権存否の確定をやる。その請求権が損害補償を受けて消滅する。こういう行き方て一貫してさしつかえないのてはありませんか。
そうするとこうなりますね。補償請求権は三年。それから裁判があつた。いわゆる法律事実があつたことから発生して来た拂渡請求権は五年、こうお聞きしていいのですね。
それで先ほど申し上げましたように、裁判はこれを確定したのだ。確定ということをとつて請求ができることになつたのだという、民法からわいて参りましたところの普通の請求権と、どうして同一に取扱わなかつたか。補償請求権とは裁判上の一定の給付を請求する権利、裁判を求める行為になります。裁判上の一定の給付を請求する権利の行為が補償請求権ですね。それは訴権と似たものになつて来わしませんか。従来の観念から言つて、補償の請求権というもの、補償を求めるところの権利そのものだと言わなければならぬ。一つは裁判を求める権利なのです。一つは裁判があつたから給付を求める権利。どうしてこうめんどうくさくやらなければならぬのですか。
それでは、あとで伺うことにいたしまして、次に二十二條の譲渡禁止の理由をお伺いいたしたいと思います。
社会保障制度の考え方を御援用なさつたことについては反対しせんが、もう少しむずかしく言うと、損害賠償の考え方が入つて来るのではないですか。私はそういう気がします。しかしそれはこの法案に直接的に関係はございませんから、それてよいとして、譲渡を禁止されたことに対しては賛成します。しかしそうなつたら、この譲渡という意味でありますが、私の解釈するところによれば、誤りかもしれませんが、譲渡というのは、当事者の意思表示の合致による権利の移転だと思うのです。そういう御趣旨でこの譲渡をお書きにならなかつたのでしようか。
そうなると、今度はこれが強制執行、差押え、いわゆる法律処分の対象になることを許すのですか。そうなりますと、せつかく譲渡禁止いたしましたことも、意味がなくなりはしませんか。
ところが、そう行きましようか。これはほかの国でありますが、参考にいただきました刑事補償法の参考資料、オーストリアの賠償法の第二條であります。これには、「賠償請求権は、法律上の扶養請求による外、強制執行又は保全処分を受けない。強制執行文に保全処分が許されない限度で譲渡、指図、差押又はその他の法律行為による請求権利者自身の処分も法律上の効力を有しない。」こうなつておりまして、やはり譲渡禁止だといつて、ただちに差押えできないということになりましようか。もし意思表示により云々ということを見て参りますならば、ちよつとそこが問題になつて参りはしませんか。
今度は、第一條の……。
それでは私やめて、またあとで続けましよう。裁判官の報酬等に関する法律案について、一点法務総裁にお聞きしたいと思つておりますから、お願いしておきます。 ―――――――――――――
今議題になりました裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律案について、法務総裁にちよつとお伺いしたいのであります。まずそれは昨日でしたか、一昨日でしたか、法務総裁は、裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律案について、角田委員から質問があられまして、同法の第十條について、かようにお答えになつたと承知しております。それは今度提出せられた裁判官の報酬等に関する法律の一部改正案に、一号から五号の判事の報酬を上げなかつたのは、判事と相対応した行政官の俸給が上らなかつたのだから、今度も上げなかつたのだという御趣旨に伺つたのでありますが、私の記憶が誤りでございましようか。
ところで相対応した行政官というのは、何でしよう。判事と相対応した行政官とは何でしよう。
総裁の御苦心はわかつて参りましたが、こういう趣旨で十條ができ上つたことを御了承くださると思います。裁判官が他の行政官より高き地位になければならないのだ。そうすることで日本を新しい建設に持つて行けるのだ。こういう建前で、この法案をこしらえますときには、非常に苦労したのであります。そして第二国会におきまして、ここにおられます民自党の諸君がわれわれと同調いたしまして、ぜひそれを確保しなければならぬのだ、こういうので第十條ができ上つて来たのであります。そこで常に裁判官が、あらゆる他の行政官より高き俸給をもつて立つて行くことにおいて、裁判官として、国家に対する一つのより強い責務を持つて行かなければならぬという趣旨で、でき上つたのであります。と
ところが行政官の方になりますと、種々給與がかわつて参りますほかに、新しい給與法に基いて、自然に裁判官に接近して来てしまつたじやないか。そういうぐあいになりますと、どうもこの項をこしらえました趣旨とまつたく異なつてしまつて、だんだん行政官の方が裁判官と同じようになつてしまう。そういうことがないようにしてもらいたい。それは行政官もしくは検事を私が侮辱する意味ではちつともございません。ただそのときそうやつて置くことが、裁判官に対するわれわれの勤めだと思つたのです。そうやつて置くことが、裁判官に対する責任を私たちが要求することができる、こういう考え方から、今のように技術的に、すでに行政官の方が上つて、判事の俸給はそのままになつておるというの
今度の補正予算に組み得なかつたならば、二十五年度の一般予算には組んでいただきたい。これはぜひ実現して参りますよう、法務府も一生懸命御努力を願いたい。私たちも陰で一生懸命やりますから、この法律を殺さないように願います。
関連して一点だけ、気のついたことをお伺いいたしますが、少年刑務所に対しましても、作業による歳入の予算というものはあるようでありますが、それはやはりあるのでございますか。
少年刑務所では、少年でありますから予算の歳入見積りは少いと存じますが、予算額が決定しておりますために、その歳入を必ず達成しろ、そのような御指示をなすつておるのではないでしようか。そうしてまたそのために、教育が第一義でなければならぬにかかわらず、最近に至りますと、その歳入目的達成が第一義になつておるというようなことが、少年刑務所に見られないであろうか。そういうような傾向があつたならば、どういうような方法を講じて行かれるかをお聞きしたい。
刑事補償法案についてお伺いいたします。まず私のこの法案に対する考え方は、憲法に相応した刑事補償法ができ上つて参りますことは、私先国会以来、その前からの願いでありますが、提案理由に書いてありますように、不幸にして前国会は通らなかつたのであります。今度はでき得るだけいい法律といたしましてこれを通したいと思つております。しかし一つの法が出て参りまして、これを実際に運用することになりすると、いろいろ疑問も出て参りますので、でき得るだけ立法者としての意思を明らかにいたしますための、運用の場合における疑問をなくしますために質問をいたしたいと思うのであります。私の質問の態度はそれであります。 まず第四條に関連してお伺いして、明らかにしておきた
もしそうでありますと、刑事補償の請求の場合は、補償額の決定にあたつて、国家機関の故意または過失ということは審理の外になる、審理が必要ないと存じますが、その点はどうでありますか。
そこで第四條の第二項に書いてあります「警察、検察及び裁判の各機関の故意過失」ということがわかつて参りました。わかつては参りましたが、決定は裁判であります。この点はあとでお伺いいたしますが、裁判いたしますときに、故意過失なきところの補償はこの限度である、故意過失のあるところの額はこの限度であるということを明らかにするのでありますか。そうしてまたそうなつて参りますと、国家賠償法の精神と離れて来はしないかという点を憂慮いたしますが、これをお伺いしたい。