英霊に対しての取扱いではございませんで、艦艇自体としての、物としての取扱いの場合が多かつたと考えております。
英霊に対しての取扱いではございませんで、艦艇自体としての、物としての取扱いの場合が多かつたと考えております。
極東海軍司令部から大蔵省に対しまして戦艦陸奥の船体の引渡しを受けましたのは、昭和三十五年五月二十三日でございます。
その点につきましては、陸奥の船体が大蔵省に引継がれます前に、建設省の指示に基きまして山口県が艦内にあります搭載物件、当時いわゆる特殊物件の引揚げをやつておりました際に、遺骨も出て参つたということも聞いておりますし、またその後大蔵省といたしましては、直接に遺骨、英霊の数を確認する資料等はございませんでしたが、厚生省等からの報告、あるいは陸奥の船体の沈没状況の調査をいたしました業者等から、多数の英霊がまだ存置しておるということの報告を受けておるのでございます。
昭和二十六年五月十一日より十六日までの間におきまして、日本サルヴエージ株式会社をして船体調査をいたさせました。
英霊につきましては、何分にも艦体奥深い所におられたまま殉職せられた方が多いようでございまして、この詳細なる状況というものは、業者の作業にあたりましてもこれをつかみ得なかつたということを聞いております。
英霊がどの程度まだ艦内に残つておるかという的確なる数字をつかみ得なかつたという意味でございます。
この艦体が大蔵省に引継ぎになりました後、昭和二十六年五月末日までこの搭載物件の引揚げを延期することにつきまして、建設省から協議がございました。
さようでございます。その際に若干の条件はつけました。すなわち引揚げを許可された搭載物件以外の物件は、撤去とか搬出とかのないように厳重監視を行うこととか、あるいは艦体は引揚げ期間の延長をいたしますけれども、その満了日でありますところの昭和二十六年五月以前におきましても、売払いを実施することがあるかもしらぬという留保をつけまして、承認いたしておるのであります。
建設省からは物件の引揚げにつきましての協議でございますから、建設省に対しましては、英霊の問題には触れずに回答しておると記憶しております。
元来が搭載物件の引揚げを承認いたしておるのでありますから、通例、火薬等は使用しないで、積んであります物件を引揚げるという範囲にとどめるべきであると了解しておつた次第でございます。
この個々の契約案件につきましては、下級の職員に委任してございますので、当時どういうような話合いをしたかというようなことについては、私直接つまびらかにいたしておりません。
申し上げるまでもなく、英霊に対しては最も敬意を表しまして、これを丁重に扱わなければならぬと考えております。
陸奥の艦体は、何分相当重いものが深海に沈んでおりますので、これを浮揚せしめることは不可能と思われます。しかして、これを爆破いたしまして、断片として船体を引揚げるということは、英霊に対する損傷を来すことでありますので、これをどう扱うかについてはただいま慎重に研究中でございます。
英霊に対して丁重に扱わなければならない。これは単に物の引揚げの問題でないということにつきましては、私がそう考えますばかりでなく、関係の職員一同におきましても、日本国民として当然考えておるところでございまして、今後は英霊の引揚げにつきまして、万全の策を講じて参りたい、かように考えております。
従来におきましても、英霊等の残つておりますような場合に、大蔵省として単に物の処分を急ぎますために英霊の方はどうなつてもいいんだというような考えは、毛頭持つておらなかつたということを、御了承願いたいと思うのでございます。今後におきましても、英霊を第一に尊重するという気持で、これを進めて参りたいと考えております。
いろいろの場合があると思うのでございまして、英霊が残つておらぬということが確実であるような場合には、従前通りの考えで進んでもさしつかえないかと思います。英霊が含まれておりますことがわかりましたものにつきましては、英霊をまず先に出すんだという気持のもとに作業したらよろしいかと考えております。
先ほども申し上げましたのでございますが、これまで搭載物件の引揚げにつきましては、私の考えといたしましては、原則として、火薬はそう使わなくても、これを実行し得たのではないかと考えております。ただごく少量の火薬等を使わなければ、あるいは搭載物件の引揚げができなかつたような場合もあるかと思いますけれども、原則としては、搭載物件でありますから、そういう必要はなかつたのではないかと考えておるような次第でございます。
御指摘になりました物件のうち、たとえば推進器のごときは、私どもはこれは艦体と一体をなすもの、従つて搭載物件としては行き過ぎではないかという考えを持つております。
ただいまお話もありましたような契約更新等の問題につきましては、下級官庁に委任してございますので、その際特に指示をしたかどうか、私これを承知いたしておらないのでございます。その搭載物件以外のものが引揚げられておるといつたような事実につきましては、当局はあるいはこれを知らないで、契約の新たな延長を認めたのではないかと想像せられる次第でございます。
これは当初の契約にあります搭載物件の引揚げにつきまして、期限を単に延長するということの了解のもとに、この期限延長を認めたものと思うのでございます。何分物体が深海にございまするので、一々現物につきまして調査をすることは不可能であつたことと考えます。