それは合衆国軍隊は、合衆国軍事裁判法によりましてかかる者に対する裁判権を持つておるので、万一日本裁判所の方で裁判しない方がよいという、そういう決定をしたときには合衆国軍隊が本来自国法によつて持つておる裁判権によつてこういう特殊なアメリカ人の裁判をする。その点規定なくしてそういうことをする場合に非常に誤解を招くから、念のために規定するという説明で、われわれ了承した次第であります。
それは合衆国軍隊は、合衆国軍事裁判法によりましてかかる者に対する裁判権を持つておるので、万一日本裁判所の方で裁判しない方がよいという、そういう決定をしたときには合衆国軍隊が本来自国法によつて持つておる裁判権によつてこういう特殊なアメリカ人の裁判をする。その点規定なくしてそういうことをする場合に非常に誤解を招くから、念のために規定するという説明で、われわれ了承した次第であります。
刑事裁判権について規定をいたしております第十七條について、皆さんが非常に関心を持たれておりますということは、私ども当然と考えております。私ども交渉に当る者といたしましても、この点はたいへん大事な点だと考えまして、最初から最後まで日本側の意のあるところを十分説明いたしまた。われわれの言いました事柄の内容を今日ここでごひろうする自由を私は持ちません。それは外交交渉の話の内容でございますので、信義の問題でございます。しかしこの協定が発表されましてから新聞または国会または学者の方々、そういつた方々からちようだいいたしております批判的言論、その中に盛り込まれておりまするいろいろな気持は、十二分に私どもも体して話をいたしましたということだけは申
その点は、私は事務当局の責任者として、必ず米国側におきましても、今鍛冶委員からおつしやいましたような日本側の立場を、十二分に了解しておるはずだと確信しておるということを御答弁申し上げます。刑事裁判権につきましては、今回の四週間にわたる話合いだけではなぐて、昨年の夏以来から、絶えず私どもの方から問題を提起して、議論を進めて来たところでございます。昨年の六月に北大西洋協定ができまして、それが公表されました直後から、私どもは同協定を研究いたしまして、行政協定に関連する事項に関する限り、最大限度に同協定の方式を採用するよう、あらゆる手段を盡して、日本政府の意のあるところを合衆国政府に説明いたしております。それで十二分に理解がついておると確信
御質問の点はまことにごもつともだと存じます。今日外国の軍隊がいて、それから起ります裁判管轄について規定を含んでいる協定が数種ございます。米比基地協定一九四七年、米英基地協定一九四一年、その協定の修正に関する交換公文一九五 ○年、また古くては一九三六年のイギリスとエジプトの間の條約もあります。しかし私どもが主として先例として考えましたのは、もちろん第二次世界大戰後の最近の事例でございます。何ゆえに私どもが米比基地協定や米英基地協定に盛られておる裁判管轄権に関する規定を不可なりと判定いたしたかということは、これはきわめて簡單であります。これらの協定をごらんくださいますとよくわかりますように、基地内におきましてはアメリカが地域的な管轄権
四七年の米比協定とか四一年の米英基地協定におきましては、それは基地貸與協定でございます。九十九年を限つて、ある相当広い地域をアメリカの管轄のもとに委する趣旨の規定でございます。従つてこの二つの協定では属地主義の原則をとらざるを得ない、こう思うわけであります。私どもは安全保障條約が交渉された当初から、安全保障條約の結果日本に基地協定式の協定が必要となるような事態は絶対にあつてはならない、日本と合衆国との間にあるべき関係は、あくまでも北大西洋同盟諸国間にあるような方式でなければならない、その方式こそが平等な主権国としての間の関係を律する一番いい方式である、こういう立場をとつて一貫して参りました。でございますので、裁判管轄権に関して申しま
それは、それを受けて第四項に規定いたしておるわけであります。この協定に言う裁判権を放棄するということは、條約でよく使う言葉でありますが、要するにわかりやすく言えば、裁判権を行使しないという意味であります。四項にありますように、日本の法律に反する犯罪行為を行つた軍人、軍属、家族、そうしてその犯罪の被害者が日本人でありまするような場合には、日本としてはどうしても日本側で裁判をしたいという気持を持つということはごく自然のことだと思います。そういう場合に、日本側の方で裁判をさしてもらいたいという要請を先方に出しますれば、先方はそれに対して同情的な考慮を拂つて、裁判権を先方で行使しないことにしてくれる、そういう場合には日本が裁判を行つてよろし
むろん御説の通りであります。ただ第十七條の四項が、いろいろ彼我の間に論議を盡した結果入ることになりまして、第四項の後段に言いましたところの、アメリカが放棄したら日本の方で裁判をしてもよろしいという趣旨を、実は第二項の末尾の、合衆国はいつでも裁判権を放棄することができるという簡單な字句で現わしておりましたが、それではきわめて不十分なものでございますので、第四項にさらに詳細に規定を入れたわけであります。
第二項にありますのは、合衆国の方で正式に裁判をしないという意思表示をする場合であります。今の御指摘の点は、いわゆる逃げてつかまらない容疑者の場合を規定したわけであります。
正確に言えば、裁判管轄権の以外に出た者であります。従つて非常に簡單な言い表わし方でありますが、むろん起訴されて公判続行中に逃げた者も含まれますし、刑を受けて服役中に逃げた者も含まれますと同時に、また犯罪容疑者として捜索中の者も含む趣旨であります。
むろんそういう趣旨でございます。そういう人がはたして犯罪者であるかどうかということは、日本の当局には一見してわからないわけであります。従つて裁判し得る立場にある合衆国の方から、正式に日本当局に対して捜査、逮捕について援助されたいという要請を受けて、そうして合衆国の軍人、軍属ないし家族を捜査逮捕することに協力をする、こういう趣旨でございます。
第三項の(a)の冒頭で日本が逮捕できるのは、日本の法律上犯罪を構成する場合に限られるわけであります。「日本国の当局、合衆国軍隊が使用する施設及び区域外において、合衆国軍隊の構成員若しくは軍属又はそれらの家族を犯罪の既遂又は未遂について逮捕することができる。」その「犯罪の既遂又は未遂」というのは、これは法の原則に従えば、日本当局としては、日本法上犯罪を構成する場合にしか逮捕権がないわけであります。その場合のことを規定してあるのであります。しかし逮捕した場合に、こちらは裁判する権能を持つておりませんので、先方に引渡すということであります。その次にありますのは、これは合衆国側の要請に基いて日本当局の方で捜査、逮捕して引渡す、こういう場合を
むろん原則としては御承知の通り、最後の條項にある、施設の内部で犯罪を犯した軍人、軍属、家族が、施設の外に逃げた場合が一番多かろうと思うのであります。むろんそれとは限らないのであつて、その外部において犯罪を犯して、その犯罪が日本の法によつては犯罪にならない場合、これも含まれる可能性があります。それで問題は、施設外で軍人、軍属、家族が日本の法律に違反する犯罪を行つた場合になりますが、この場合は冒頭の文言で、当然日本側は逮捕して引渡しができる、こう考えます。私しろうとでございますので、はなはだ不満足な説明でございますが……。
刑事、民事の関係條項につきましては、ごく原則的な規定だけが入つております。これを運用する際に、日本側の司法当局と合衆国の軍司法当局との間に非常に複雑な、この規定だけでははなはだ取扱いに困難を感ずるような事態を生ずる可能性があるから、できるだけ早く司法共助の問題について専門家の間で話合いをして、施行細則的な了解を遂げたい、こういう話合いがありまして、現に予備作業班の十四、五の班の一つに、その面を担当する班を設けて、協議を進めておる段階でございます。
むろん施設または区域内で犯罪が行われたような場合の大多数は、要請がなくても犯罪をしたということがすぐわかりますし、それによつて逮捕されて日本側に引渡されることも考えられるわけであります。しかしまた外部で犯罪を犯して施設の中に逃げ込む日本人もあり得ると思います。こういうような場合を見て、こういう規定があるわけであります。
これは日本の裁判権に服する者でございますので、こちらの要請に対して渡さないという態度をとられることはないと存じます。もしそういうことがあるならば、何どきでも日本政府といたしましては、合同委員会に基いて問題にいたすこともできますし、その規定の不備を補うために、二十八條でございましたか、それで協定の改善を要請することもできますので、そう御懸念のような事態は起らないで済むかと思つております。
(b)項の第一段がいつておりますのは、施設の中では、合衆国軍隊が逮捕権を持つておるのだという意味で、その対象はただに日本の裁判権に服する者だけでなくて、軍人、軍属、家族も含め、第三国人も入り、また日本人も含むわけであります。それで第二の注意書として、今度は日本の裁判権に服する者が逮捕されるような場合がありますので、その場合は日本側の要請に基いて、必ず引渡さなければならぬということを明らかにしたものであります。
必ずしもふつり合いとは思わないのであります。(a)でいつておりますのは、施設や区域の外では日本も逮捕することができる、日本もであります。日本が専属的な逮捕権を持つておるとはいつておらないのであります。それに御注意をお願いしたいと思います。(b)は施設の内部でございますから、内部ではアメリカの軍隊が逮捕権をもつぱら持つておるぞ、こういう関係であります。従つてもつぱら向うが逮捕権を持つておりますので、日本の裁判権に服する者が逮捕されたときには、こちらの要請に基いて引渡さなくちやならぬということが書いてあるわけであります。
日本といたしましても、日本の裁判権の行使が完全であるということを、希望するのはもとよりでございますから、日本の裁判権に服する者が施設内で犯罪を犯し、または施設外で犯罪を犯して、施設内に逃げ込んだというようなときに、要請をしないことがあるということを考えることは、それ自身少しわからないのであります。必ず要請いたします。要請すれば必ず先方は、裁判権を持つておりませんので、引渡すべきはずでございます。
この協定の建前は、日本人が合衆国軍隊の裁判権に服する場合は、一つも予想しておりません。それは絶対にないという建前になつております。
この條項は現段階におきましては、合衆国の日本に持つ施設及び区域の安全を確保するための立法措置というものが、まだとられておりません。しかしあとの條項でそういう立法措置をとるということを約束してございますので、いずれ日本側でも、施設及び区域の安全に対する罪とはいかなるものなりやということは、その立法が済めば、日本の国内法に関する限りは明らかになつて来ると思います。先方におきましては、現在すでに合衆国の軍事統一法といいますか、そういう法令にすでに規定がございますので、先方としてはいかなる罪が施設及び区域の安全に対する罪なりやということは、わかつておるわけであります。その両者をこの條項は見ておりまして、従つてこれに該当するものは米国軍人、軍