矛盾することにならないのです。と言いますのは、信託統治制度におきましては、或る国が自国の領有している地域の一部を自発的に信託統治制度に付する場合をも予見しておるくらいでありまして、日本の領土の一部であります南西諸島が、仮に、そういうことはなかなかないとは思いますが、日本の国連加盟が実現したあと、アメリカが第三條に従つて信託統治制度に付されるよう国連に提案する場合にも、別に憲章から考えまして、できないことでもないように考えるのでございます。
矛盾することにならないのです。と言いますのは、信託統治制度におきましては、或る国が自国の領有している地域の一部を自発的に信託統治制度に付する場合をも予見しておるくらいでありまして、日本の領土の一部であります南西諸島が、仮に、そういうことはなかなかないとは思いますが、日本の国連加盟が実現したあと、アメリカが第三條に従つて信託統治制度に付されるよう国連に提案する場合にも、別に憲章から考えまして、できないことでもないように考えるのでございます。
今申上げましたように七十八條の趣旨としているところは、信託統治制度に付せられた地域が独立国となり、又は自治となりまして、国際連合加盟国として容認せられる場合は、信託統治制度は終了しなければならんという趣旨でございます。これはサンフランシスコ会議の議事録や、その後数人の学者によつて公刊されております註釈書にも明らかにそうあります。疑問の余地はないものと考えます。
「加盟国となつた地域」とありまして、加盟国の地域とはない点に御注意願いたいと思います。木内委員、英文を御覽願いたいと思います。「加盟国となつた地域」でございます。
平和條約が効力を発生すれば、無論日本と連合国との間は主権対等になるわけでございます。七十八條がといいますのは、信託統治制度であつた地域が加盟国となれば、信託統治にはもう付してはいけないということでございます。何となれば信託統治地域は完全なる主権を持ちませんが、加盟国となれば、加盟国相互の間においては主権平等の原則によつて行動しなければならんことが、すでに第二條に明らかにされてあるところでございますので、この原則に矛盾することはできないわけでございます。七十八條について誤解があるように思いますので、お考え直しを願いたいと思います。
平和條約実施の時期であります。
この差ができました理由は、イタリー平和條約の場合は終戰後間もなく一九四七年に平和條約ができたに対して対日平和條約は六年余を経過してやつとできました事情にあることが一つであります。この六年の間、連合諸国は極東委員会が採択いたしました対日基本政策に従つて各種の措置をとつて或る程度既成事実ができ上つておるわけであります。この既成事実の上に平和條約を作成することになりましたのが、何と言いましても、イタリー平和條約と対日平和條約とを比べる場合に、非常な差を生んだ一つの原因であります。第二の原因は、第二次世界大戰終結当時におきまする連合国の対日本人、対ドイツ人の強い敵愾心だと思います。対日基本政策を御覽になりますとすぐお気付きになりますように、
私有財産の取扱に関する限りにおきましては、御説の通り対日平和條約の條項は対イタリア平和條約の條項よりも敗戰国にとつて苛酷になつておると御答弁申上げます。
私どもの知つている範囲内におきましては、スウエーデンとスイスにあるドイツ財産はすでに連合国とスウエーデン、スイスとの協定によつて処分されております。
ドイツの新国境外におけるドイツ人財産が如何なる処分を受けるかは、今後対ドイツ平和條約の作成を待たないと見通しはつきかねます。 中南米にあります日本人財産につきましては、私どもといたしましても、これらの国と日本との間には実際戰争がございませんでしたから、実害を先方は受けておりません。従つてこれらの国における日本財産の処分は損害の限度に限るべきであるという條項、これはイタリア平和條約にもございますが、これを置いてもらうよう努力いたしたのでありますが、そういう條項を置くと、今度は強い賠償要求を持つておる諸国から、さような戰争の実害をこうむらなかつた国にある日本財産を賠償資源として提供すべしとの提案が出るにきまつておるから、これは撤回し
適用がありますと政務次官は先ほど御答弁になりました。
お読み上げになりました電報は、皆サンフランシスコ会議以前の電報のように拜聽しました。平和会議後、奄美大島住民の代表のかたがたとも会談をする機会を持ましたが、第三條の趣旨は十分了解して下さいまして、今日までの政府の気持もよく御了解頂いたように思つております。
関東州の租借地をお考え願いたいと思います。
七十七條の(ろ)号でございます。
御指摘の点は決して日本側の一方的な希望を述べているわけではありません。この條項が入りましたのは、三月の米案からであります。三月発表されました米案について、意見を交換する機会を持つたのは四月でございますが、四月のときから先方は将来信託統治制度に置かれることのあるべき南西諸島について、合衆国はこれに対して日本の主権の放棄を考えていないことを明確にしておりました。ただこれを外部に対して説明する自由を與えられなかつただけでございます。サンフランシスコ会議において公式に米英当局から声明が出た次第でございます。 第二点の七十七條(ろ)号の分離の解釈でございますが、憲章はただ分離と言つておりまして、信託統治地域になる地域をその領有国から離す方
楠見委員の御意見を聞いておりまして、私は賛同いたしかねるのであります。私の申述べておることも純法律的の見地から申上げておるのであります。潜在主権というものは決して珍しい観念でないことを先ず頭に置いて頂きたいと思います。第三條が、日本の領域の処分について規定するに当り、主権の放棄を要請していないことは、これらの領域が依然として日本の領域として残るということであり、信託統治制度になる場合にどの程度施政権者が権限を行使するかは信託統治協定によつて具体的に定まるところでございます。従つて我々としては、信託統治協定が信託制度と両立する最大限度の範囲において日本の権能原を残してくれるようにと希望いたすわけであります。それは希望だけでなく、又法律
前回の御質問は二点でございました。一つは海外住民の強制送還の国際法上の合法性の問題でございます。第二点はこういう人たちが外地に残して帰つた財産の処分についての法的根拠の点でございました。第一点は私、今日依然として勝者の権利によつてこれは説明し得ると考えております。その後御質問を受けましてから又考えて見ましたけれども、それ以外に合法とする論拠はないように思います。それでは強制移住の措置が、従前の戰時国際法の観念から言つて容認できるかどうかという問題になりますが、何と申しましても、二十世紀初頭に制定されました戰時法規、ヘーグの戰時法規でございますが、これはもう今日の近代戰争には適用し得ない法規であることは各国政府もそう見ておるところでご
第二次世界大戰後ドイツ人と日本人に対してとられた所定の境界内への強制移住の問題でございますが、これは何と申しましても、合法、非合法の問題というよりも、戰争末期において連合国が考えておりましたドイツ処理、日本処理の方針から割出された措置であると考えられるものでございます。連合国によつてとられた措置として我々は認めざるを得なかろうと存ずる次第であります。
この強制送還の措置は、マツカーサー元帥の麾下に対する訓令のような、占領軍の措置としてとられたのではなくて、連合国全般の対独処理、対日処理という最高政策から生まれて来た措置だと了解しておるわけであります。
とられた措置は成るほど日本人、ドイツ人にとつて極めて苦痛な措置でありました。併し私はこれを非合法とは断言いたしかねます。
この平和條約について合衆国政府といろいろ意見を交換する際に、終戰直後にとられました強制移住措置については何ら話をしたことはございません。一度も論議の題目とならなかつたのでございます。