日本政府としては今後強制移住の問題について発言する余地はないと考えております。ただ私どもが合衆国政府に対して申上げましたことは、強制移住の措置によつて多数の日本人が多額の財産を現地に残したまま、倉皇として本国に引揚げざるを得なくなつた事実から生まれて来る在外資産問題の困難性を説明したことはございます。それだけでございます。
日本政府としては今後強制移住の問題について発言する余地はないと考えております。ただ私どもが合衆国政府に対して申上げましたことは、強制移住の措置によつて多数の日本人が多額の財産を現地に残したまま、倉皇として本国に引揚げざるを得なくなつた事実から生まれて来る在外資産問題の困難性を説明したことはございます。それだけでございます。
その点は、終戰後政府におきましては、連合国最高司令部と共同して調査事業を遂行いたしました。その結果、国有と公有、会社財産については相当程度確実性のある推定を立てることができました。 〔委員長退席、理事楠瀬常猪君委員長席に着く〕 併し最も関心の深い個人財産に至りましては、先刻申上げましたような事情によりまして、自信のある推定が事実上不可能であることが判明いたしました。その結果、調査の結果は今日まで発表する自信のないものになつておるのであります。
第一問は、私、直接調査に関與いたしませんでしたから、如何なる方法によつて国有並びに会社財産についての調査を行なつたかは御答弁いたしかねます。関係いたさなかつたせいでございます。 第二の私有財産についても、或る程度の推測がないとすれば、第四條の話合いをするのについては極めて不便ではなかろうかという点でございます。その点は全然同感でございます。個人財産につきましても、地域によつて推定の度合に確実性を持ち得る場合もございます。地域によつて、その点は割合にやさしいところもあるかと思つておるわけであります。
前回なされました調査を、更に改めて調査をする計画があるとは存じておりません。尤もこれは外務省の主管でございませんので確かではありません。第四條の話合いをすることになりますれば、当該地域について残された公私の財産について、或る程度自信のある数字を出す必要が無論生れて参ります。その際はそういうために又改めて推定を下す、乃至調査をすることもあるかと存じております。
今まで行われました調査は、無論こういう私人財産も含んで調査がなされております。ただ私人財産については、強制移住という措置が行われたということと、関係者が非常に多いということと、関係者からの申告について客観的正否を判断する手段がないということ、その他の事情で、或る程度自信のある集計を出すことができない状態にあるわけであります。従つて自信のない推定が下されておりますので、発表その他を今日までしていないのであります。個人財産については、発表するまでの自信が持てないということでございます。
お答え申上げます。第一條を御覽になりますとわかりますように、「日本国と各連合国との間の戰争状態は、第二十三條の定めるところによりこの条約が日本国と当該連合国との間に効力を生ずる日に終了する。」とあります。ですから、日本と四十八カ国の間におきましては、当該連合国と日本との間に平和條約が効力を発生する日から戰争状態は終了して、平和関係に入るわけであります。この関係はこの平和條約に参加しない数カ国との関係におきましては、反対解釈からもはつきりしておりますように、今日存在する戰争状態が継続して行くことになります。では今日存在しておる戰争状態とは何かと言えば、つまり降伏文書によつて始まつた休戰関係でございます。でございますので、結論から申しま
その点は前回明確にお答え申上げたところでございます。今日の関係は、今申しましたように休戰状態にあるのでございます。国際法上休戰状態にある場合に、一方の国が相手国に対して新たなる軍事行動、言い換えますれば戰争行為をとるにつきましては、相手国において重大な違反行為、重大な行為がなければならないとされております。現在日本がソ連なり中国に対してさような重大な行為をしておるとは決して考えられないのでございます。この平和條約を締結するということは、日本と戰争関係にありました国が、日本はすでに降伏文書によつて受諾した條件を忠実に履行いたしておりまして、日本国との戰争状態を終了せしむべき段階にすでに到達しておる、否、到達しておるのでなくて、それは遅
御質問の点は要するにソ連の意向でございますから、こうであろう、ああであろうと忖度する立場にはないことを御了承願いたいと思います。私どもといたしましては、日米安全保障條約は平和のための條約でありまして、何もこれを戰争の道具とは、みじんも考えておりません。そうでございますから、御指摘のような懸念を、我々は少しも持たない次第であります。
岡本委員の御縣念の点は、了解に苦しむ次第でございます。御指摘の六項を見ましても、七項を見ましてもそう思います。六項は要するに軍国主義の排除とか又は民主国家としての日本の将來を見ておるわけでございます。日本の民主化と軍国主義の排除でございます。七項は占領終了でございます。日本としては占領の終了の遅かつたことを憂える次第でございまして、御懸念の六項にしろ、七項にしろ、これを以てソ連のほうで日本に対して、新たな措置をとる理由となし得るような問題を含んでいるお考えになる理由が了解できないのでございます。
さよう確信いたしております。
これ又ソ連の意向を忖度することになりますので、私としてはソ連の意向はこうであろうと御答弁を申上げることはできない立場にございます。ただ太平洋戰争後におきます太平洋地区の連合各国による占領区域の分配につきましては、連合国間に取極があるように思われますが、今日までその関係は明らかにされておりません。終戰前の取極によりまして各地域を限つて、例えば台湾は中国軍が占領する、仏印の北半は中国軍、南半は英国軍、朝鮮は三十八度以北はソ連軍、三十八度以南は合衆国、千島、南樺太はソ連軍で占領をする、日本本土はアメリカ軍が占領をするというふうになりました。そうなりましたについては、連合国間に軍事的な取極があるはずだと私どもは考えております。 次に占領
モスコー協定は條約集として印刷してございますので、御一読を願いたいと思うのでございます。占領管理につきましては、とにかく連合国間に話合いがあつてきまつておる、将來それと違つた方法によつて日本を占領乃至管理しようという国があるとすれば、先ず第一に、現存するモスコー協定の関係において連合国間の問題になるはずであると考える次第でございます。
この問題も全く中ソ両国政府が如何にこれを判断するやの問題でございまして、日本政府として、平和條約署名、安全保障條約の署名が中ソ同盟條約との関係において、中ソ両国によつて如何に解釈されるかを解明申すべき立場にないわけでございます。ただ繰返し申しますように、この平和條約の署名といい、日米安全保障條約の署名といい、これは平和の確立のためのものでありまして、これに参加している国は全部、日本におきましても、アメリカにおきましても、これを以て戰争行為乃至戰争誘発行為というような気持は微塵ももたないところでございますので、我々としては御懸念のように先方によつてとられることはないと信じ、それを念願いたしている次第であります。
御答弁申上げます。非常に御心配になつているようでございますが、中ソ同盟條約第一條第二項には、締約国の一方が日本国又はこれと同盟している他の国から攻撃を受けて戰争状態に陷つた場合とございます。平和條約に署名をし、日米安全保障條約に署名をする、而も平和のためにする場合に、これを攻撃を受けて戰争状態に入つた場合というような結果になるとは常識上考えられないと存じます。
領水というのは領海と解釈されていいと思います。国際法上領水と申しますが、それは領海のほかに内水、湖沼等を含む意味において領水という字を使うわけであります。領海とお考え下さつて結構でございます。範囲は、日本は三海里説を從來とつております。現在もさようでございます。 —————————————
條約の前文は、その條約の締結に至つた事由乃至その條約の目的又はその條約のよつて立つ根本原則を謳うのが通例でございます。内容とは全然区別して考えられます。通常前文に含まれてある事項については、締約国は相互に道徳的責任を負うとこういうふうに考えられておるわけでございます。從つて條約上の権利義務関係ではなくて、締約国間に道徳的義務を生ずる性質のものでございます。道徳的責任を生ずるということは、前文から生まれて來る責任が軽いという意味ではなくて、道徳的に見て高い程度の責任を感ずべきものであるというふうに考えるわけであります。 —————————————
第一條(b)項の趣旨は、御指摘の意味合いのものでございます。三月の米国案にありましたが、七月の米英合同案では削除になりました。それを連合国の一部の国が、この條項を残しておいたがよろしいと主張しまして、最終案に又姿を現わした條項でございます。七月の米英合同案で姿を消しました理由は、私のほうで了解いたしておるところでは、米案にこの條項が入りましたのは、平和條約実施と同時に、占領管理が終結するという趣旨を現わす趣意であつたようでございます。それを七月の米英合同案では更に端的に、現在第六條となつておりますが、占領軍は平和條約実施と同時に撤退しなければならないという條項が入りましたので、この條項と重複するということで落ちたようでございます。
御答弁申上げます。完全独立国と申しましても、その国の主権が何らの制限を受けないという意味では決してないのであります。今日独立国はたくさんございますが、どの国も、例えば国際連合に加盟いたしますれば、憲章による主権の制限を受けますし、特定の国と條約を結べばその條約の範囲内において主権の行使に制限を加えられるわけであります。要はそういつた制限関係に入る場合に、外部の力によつて強制せられないで、独立国として自主独立的にそういう関係に入るか入らないかによつてきまるわけでございます。第六條の但書に言つておりますのは、日本が完全な独立国として他国と安全保障條約、安全保障上の條約を結び、その結果日本に軍隊が残る場合はこの限りではないというわけであり
具体的に例をとるとおわかりになると思いますが、今日北大西洋條約ができました結果、イギリス、フランス、イタリアその他にアメリカの軍隊が駐屯いたしております。これによりまして、イギリスが不独立国になつたとも、フランスの主権が侵害されたとも、イタリアが不完全独立国になつたとも世界の通念は考えない次第でございます。
今御指摘になりましたような東南アジア諸国又はアラブ諸国の一部につきましては、これは金子委員も御承知の通り、西欧文明の東漸時代に、西欧強国が植民地政策をとりまして、これを一旦完全な植民地としたのであります。その後時日の経過と共に、これらの国の文化の向上、第一次戰争から第二次戰争という経過を経て、漸次独立の方向に向つて発展しつつあるわけであります。我々としてはこれらの諸国が一日も早く完全独立の域に達することを冀うわけでございますが、ああいう国々の経た特殊の歴史から見まして、その植民地時代の残滓として、なお今日一部欧洲諸国の軍隊が存在しておる事実からして、これらの諸国が、日本に軍隊が駐在することに対して特殊の感情を持つておることは、否めな