アジア外交を推進すると口ではおっしゃるが、アジアの後進諸国家からの青年学生を日本の国費で日本に留学させることは、長い目で見ると、非常な親善外交になるんですよ。現在どのくらいの学生を援助しておられますか。
アジア外交を推進すると口ではおっしゃるが、アジアの後進諸国家からの青年学生を日本の国費で日本に留学させることは、長い目で見ると、非常な親善外交になるんですよ。現在どのくらいの学生を援助しておられますか。
私が、昭和三十年、モスクワへ行って、あの大学を見ましたときに、モスクワの大学一つだけで、世界各国の青年六千人をソ連の国費で、ソ連人と同じように徹底した教育をやっております。日本と二けた違うのですよ。口で東南アジアと言いながら、これは文部省の所管だと言って済まされるものじゃない、国がやるべきことです。外務省とか、文部省とかいわずに、十年、二十年の先に、その青年たちによってわれわれと手をつなぐ工作を今のうちにやらぬというと、人の養成には十年かかるのですから、もう少し本気でこの問題と取っ組んでいただきたい。 次は、釜山の抑留者が近く帰されるということは、うれしいニュースですが、刑期が終わらない者を残すというのは、どういうわけですか。
それは否定されますが、結果から見ると、刑を認めることが李ラインの主張を黙認したことになるのですけれども、なぜもう一歩強くやらないか。どうせ帰すなら、三十人、四十人一括して来い、どうしてそれをやらないのだ。
これはよほど注意なさらぬと、あとで後悔を残しますよ。こそくな手段で安きにつくというと、刑を認めたじゃないか、李ラインを認めたじゃないか、こう開き直ったときにどうしますか。
外交は口先ではないのですね、そういう実績が裏づけになるのですよ。だから私は言う。涙もないような話だが、三ヵ月おくれてもいいから一しょに帰せ、また早く来る者もそうでしょう、自分だけ帰るのだ、三十人残して来るその気持どうですか、考えてごらんなさい、帰りたいだろうが、三十人残る者のことを考えると、同じ日本人として、待ってもいいから一しょに抱いていこうという気持になるじゃありませんか。なぜそういうことを主張しないのですか。
次は、竹島問題について。これはずいぶん議論になりましたが、予算に関係ありませんが、締めくくりする意味で二、三お伺いしたい。竹島問題について今まで政府がお述べになったことを総合いたしますと、日本の領土であり、施政権を譲ったことはないが、この八年間韓国の不法占拠によって施政権の行使を妨げられているとお答えになっている、この見解に間違いございませんか。
それでは次。竹島の燐鉱石、これは最大の資源でございますが、約四十万トンと見られております。この調査に相当の資本を投じて、採掘権を許可された一人の民間人が、採掘を始めようとしたとたんに、韓国軍に占領されて、今日まで事業収益は全くない、税金だけを払わされているのです。この一民間人の犠牲によって、数年間税金を納めているという事実が、個人には気の毒であるが、この事実によって日本の施政権があるということを裏づけされている、こういうことです。国際裁判に将来訴えるときは、日本側の主張に対する何よりの立証事実である、この通り税金を取っておる、納めておるのだ……。こういう人には国としては感謝すべきだと思うのですが、どうですか。
このように、一人の民間人が国のため犠牲になっているとき、政府は、竹島の施政権を完全に取り戻すために、どういう努力を一体今までやってこられたか。
時間がないので、私の調査を御参考に申し上げる。李承晩が国際法を無視して、一方的に李ラインを宣言した直後、昭和二十七年一月二十八日でしょう、外務省が最初の口上書で、これは亜二号、第八号ですね、各国に抗議されておる。それから昭和三十四年九月二十三日まで、八年間四十一回、同じような口上書を韓国政府に伝えておる。効果がありましたか。
この八年間に四十一回の抗議を出しておるが、返事はございましたか。何回ありましたか。
八年以上も根気よく四十一回のラブ・レターを出した。相手からは一回もいろよい返事がない。これくらいのことが一体ありますか。常識で考えてないことはわかっているでしょう。国内の世論があるから、仕方なしに抗議をする。聞くということを考えずにやっている。これがいわゆる外務省の外交事務。責任のがれと言われても仕方がない。いいかげんに思い切ったらどうですか。ラプ・レター四十一回出して、八年間いろよい返事は一ぺんもない。最後にたんか切ってきた。いいかげんに見切りをつけて、その方法ではいけないということが、もう八年の経験から出なければならぬと思います。どうですか、藤山さん。
国連に加盟されたのはいつですか。
そのとき恩赦までやったのです。国内ではちょうちん行列までやって、そうして選挙違反をやったやつもみな救っておいた。そのくらいの大きな意義を持った国連加盟であり、年々十億の国連関係費を予算において分担しております。にもかかわらず、国連中心の外交といいながら、なぜこの機構を紛争解決に利用しようと、今までされなかったか。
私の言うのは、八年間なぜやらなかったかということです。国連加盟と同時に、国連に提訴する方法は幾らでもあった。それを今までなぜやってこなかったか。国連憲章第三十三条をだれか読んで下さい。どう書いてあるか。憲章の第三十三条、大臣にわかるように読んで下さい。
その通り、はっきり書いてあるのですね。あなたは今まで二国間の紛争と言われるが、国際紛争というのは二国間ですよ。それに巻きぞえを食って数国になる。三国で争うということはないのですね、最初はどうしても二国間、この二国間の紛争が数国間の紛争に発展するのだから、それを早目にとめることが国連三十三条の精神で、その手段方法には救済もあるだろうし、調停もあるだろうし、いろいろあるでしょう。だから私の言うのは八年間同じことを、くだらぬことをやらずに、国連加盟と同時になぜこれを利用しなかったか、そこに、それはあなたの責任じゃないのですけれども、今までの外交上怠慢と言われるか、万全を尽さないという点があるのじゃないかと思う、いかがですか。
答弁がいかぬから長くなったのです。それじゃ国連憲章の三十四条を読んで下さい、何て書いてあるか。
その通りです。調査することができるのですよ、あなたの方が頼めば。それをなぜ一体八年間頼まないのですか、国連に入って頼む必要がないと思っておられたのか、必要がないと思うならば、今後もそれは必要がないのだ、どうですか。
十億の金を国連に払いながら、一昨年加盟しておきながら、なぜその国連の機構というものを、国際世論に訴えるということを今までやらなかったかと聞いておる。それは過失なら過失とはっきり言ったらどうですか。早くやったらよかったということ、言えませんか。
今から八年間の交渉過程をお考えになって、もう少し早くやっておけばよかったように思うということをほんとうに、率直にお考えになるでしょう、あまりこだわらずに……。
怒りますよ、国民は。