常識では、地上軍は日本が有力ですから、米軍の地上軍が来ても、地上の指揮は日本がとる、防空と海上は米軍に指揮させるというのが、ほんとうじゃありませんか。
常識では、地上軍は日本が有力ですから、米軍の地上軍が来ても、地上の指揮は日本がとる、防空と海上は米軍に指揮させるというのが、ほんとうじゃありませんか。
在日米軍の行動は、安保条約だけで規制することはできますか、藤山外務大臣。
安保条約だけで在日米軍の行動は規制できないと思います。赤城さん、太平洋における米軍の戦略体制はどうなっておりますか。
アメリカの太平洋総司令部はハワイにあって、その総司令官フェルト海軍大将、その権限はインド洋から太平洋全域にわたる米軍の戦略行動を統一しておると考える。いかがでありますか。
そこで問題が出てくる。アメリカの太平洋における戦略体制から見ると、在日米軍は、ハワイの総司令官から指揮されておる。従いまして、米華、米韓、米比、日米、この四つの安保条約によって行動するので、在日米軍は絶対に日米安保条約によってのみ行動は規制できないと思う、戦略上から。藤山さんいかがですか。
それは非常な間違いであります。在日米軍を指揮する総指揮官が在日米軍指揮官じゃなくて、ハワイから、全般の視野から指揮をしている。その戦略の一環としての、在日米軍は戦略単位です。あなたにときどき野党が極東の限界を示せというが、なかなか示されぬので、私は政府の言われることを地図に書いてきましたが、大体この赤線になるのです。そうして青線は戦略体制を指示しております。これちょっとごらんに入れますから、これがいいか悪いかお答え願いたい。
その地図を答えて下さい。赤線でいいかどうか、極東の範囲は。(「勝手に二人だけでやつちゃ困るな」と呼ぶ者あり)いや、あとで見せる。
それどうですか、藤山さん。赤でようございますか。
その図にありますが、グアム島は含みますか、含みませんか。
そうじゃないのです。このグアム島というのはアメリカの極東における最大軍事拠点なんです。扇のかなめなんです。これを含むか含まぬかということは簡単に言えない問題なんです。鳥島とか小笠原とかと違いますから。扇のかなめが極東のグアム島なんです。これが条約の極東の中に含むのか含まないのか。はっきり答えて下さい。
ちょっとおかしいですよ。これは経済条約ではないのですよ。軍事条約なんです。軍事のかなめ、極東における防衛の中心がグアムなんです。それをはずすかはずさないかということは重要な問題なんです。もう一ぺん答えて下さい。
それじゃ言えないとしておきましょう。しかし、あなたが言わなくてもグアム島は明らかに米華、米比、日米条約の適用地域であります。太平洋地域とか、西太平洋、こうなっている。これはのがれられない。そこで、グアム島が攻撃を受けた場合に、ハワイの米軍司令官は太平洋全域の米軍を統一指揮します。グアム島に攻撃を受けたときに、それが極東に含まれるか含まれないか、そんなことはどうでもいい。そうすると、日本における米軍はその他の地域にいる米軍と同じ戦略的な意味で行動しなければならない。それが極東の区域でないからといって、グアム島攻撃に対して在日米軍の太平洋司令官からの指揮を日本がノーと言えますか。
そういうのじゃない。私の言うのは日米、米華、米韓、米比条約、それにSEATO、この五つの条約は個々に別々になっておりますが、五本の指みたいなものです。この五つの条約を一つのたなごころに占めて、その中心になっているのがハワイの米太平洋総司令官。そうすると、四本の指がやられて一本の在日米軍だけが動かずにいることはできない。日本の意思によってどうにもならない。日本の政府が在日米軍の指揮権を持たない限り、インド洋から太平洋にかけて戦略米軍の一環として動かされる。その間においてどんなに拒否権があってもできるものじゃない。NEATO条約はでき上がっている、すでに。この事実を赤城さんどうお考えになっておりますか。
赤城さんは、在日米軍を指揮する権限はない、この通りです。ハワイの扇のかなめから動かされたときには、在日米軍だけが知らぬ顔をして、ほかはやられてもじっとしておることはできない、日本は拒否権はない、要するに、この四つの条約は米軍の太平洋における戦略体制の骨組みを外交的にカバーしただけである。日米安保条約だけで在日米軍の行動を縛れるものじゃありません。いわんや日本の、指揮権を持たない日本がとやかく言うのは、これは引かれ者の小唄でありまして、こういう場合に米軍の行動を拒否できるとか、制肘できるということは、あまりにも軍事を無視した、これは国民をごまかす議論と私は思うのであります。藤山さん、いかがでありますか。
事前協議で拒否できるといいますけれども、アイゼンハワー・岸共同声明、これが唯一の根拠でありますか。
あの共同声明には、日本政府の意図に反して行動しない、こうなっておる。日本国民とは書いてない。国民がどのように反対しても、日本政府はあの条約に判こを押しております。それで条約に判こを押した責任上拒否できない。しかもこれは、米韓、米華、米比条約と関連しておる在日米軍でございますから、日本の政府が在日米軍の指揮権を持たない限り、その出動を自分の希望によって拒否できない。そこに判こを押したので、アイゼンハワーと判こを押した岸さんは拒否できない。だからその意図に反してやらない、こういう声明になっておると私は考えるが、いかがでございますか。
大臣は残念ながらどのように御信用になっても、アメリカの戦略を考えて、たとえばハワイにミサイル攻撃を受けた、で日本の上空を通過しておる。これは極東の範囲でもなければ、何でもない、そのときは全面戦争に入ります。そうしてそのときの指揮はアメリカのフエルト大将が握って、在日米軍の全部に作戦命令を出しますから、日本政府がいかに希望しなくても、アメリカの戦略に引きずられてしまう。これは事実です。どのように解釈しても戦いは冷厳です。ですからアメリカと一体となって結ぼうというのなら、この事実を国民に率直に訴えなければ、自分の都合の悪いことだけ隠しておいて、それでごまかそうといいましても、この安保条約の審議はできない。運命共同体の決意があるかどうか。
公換公文のところに装備、配置の変更並びに日本から行なわれる戦闘作戦行動のための基地、この場合に協議になっておるが、赤城さん戦闘作戦行動というのは、戦闘行動より作戦行動、こう解釈していいか。
そんな字句がありますか。
戦闘作戦とどう違いますか。二つくっつけた。