時間がありませんから、次は楢橋運輸大臣。 あなたは所管事項で岸総理の方針を守っていると思われますか。
時間がありませんから、次は楢橋運輸大臣。 あなたは所管事項で岸総理の方針を守っていると思われますか。
では、第一管区海上保安本部で発行した公文書に「緊急入域のシオリ」というのがあります。あなたの部下です。これには、歯舞、色丹、国後、択捉を、日本領土として見ているのか、ソ連領域と書いてある。
ソ連領域と書いてあります。あなたは、ごらんになったことがありますか、これを。
見たことのない者がふざけたことを——あるとは何ですか、見たこともないのに。
現に持ってきました。これは公文書です。ごらんなさい。これには、はっきりソ連領域となっている。持っていきなさい。 これには、こういうことが書いてある。長いからお読みになるのは何でしょうが、歯舞、色丹を含めて、これらの島々の沿岸十二海里以内に日本の漁船が緊急避難するときには、無線で本庁に申請し、本庁は、URH局を通じソ連側の許可を受けるようにこの公文書でお示しになっている。ソ連の許可を受けて入る。これは、はっきりと行政的に、ソ連の主張を認めておることになる。
ソ連の領域と、はっきり書いてある。ソ連の領域と書いてある。言葉の上に書いてあるのですよ。だからおかしいと言うのです。
行政上の問題なら、領域と書く道理がないのです。ソ連の占領下に入っているとか、こう言うのがほんとうじゃありませんか。
私はつまらぬ片言隻句でやろうというのじゃない。これが将来の日ソ交渉に、相手側に与える資料になるのです。だから掘り下げて聞いている、国のために。三百代言的にやっているのじゃないのです、これは。もっとまじめに御答弁なさい。
そういう態度じゃ、私は残念であります。 今、国民の関心が北方に集中されている。日ソ交渉の焦点が領土問題になるのです。そのときに、あなたはのらりくらりと、見もせずに、なっているとか、そういう無責任なことを大臣、おっしゃるものじゃありませんよ。 この次は佐藤大蔵大臣。佐藤大蔵大臣は、質問の内容を予告しておきましたが、関税法と、その施行細則をお読みになったことがありますか。
おそらく忙しいから、そういうことはないでしょう。 では政府委員、関税法とその施行細則に、これらの島はどうなっているか。
私はずいぶん政府の法令、政令を見ましたが、ただいま答えた大蔵省のこの政令だけはやや良心的になっておる。「当分の間、外国とみなす。」そうして、そこの施政権が返った場合には取り消すという含みを持っておるが、その他の各省のやつはみんなだめなんです。だから、私は言うのですよ、やる方法があるじゃないか。このように含みを持たしておきなさい。 じゃ、その次には専門家の藤山外務大臣。あなたは外国人登録法、その施行規則、多分大臣ですからお読みになったことはないと思います。政府委員でお答え願いたい。どうなっておりますか。
政府委員。
ちょっと待って下さい。これには書いてあるのですよ。外国人登録法の第二条『この法律において「本邦」とは、本州、北海道、四国及び九州並びにこれに附属する島で法務省令で定めるものをいう。』。そこで、その法務省のやつの島を、あとで出入国管理令を聞きますが、あなた方はどうこれを認識しておられるかということを聞くのです。
それじゃ、専門家のあなたに承りますが、管理令とその施行規則がありますが、それにはどうなっておるのです、国後、択捉、歯舞、色丹は。
なっておらない。——日本の領土になっておらないとお答えになりましたね。
そういうふうに書いてありませんよ。
この出入国管理令の施行規則第一条にこれがはっきりなっておるのですね、第一条に。それを読んでみますというと、「第二条第一号に規定する附属する島とは、本州、北海道、四国及び九州に附属する島のうち、左に掲げる島以外の島をいう。」と、こうなっておる。これをよく読んでみるというと、国後、択捉、歯舞、色丹は含んでおりません、本邦の中に。だから私は言うのです。なぜ、そのときに、これは日本の領土であるが、施政権がないから暫定的に含まないものとすると、この施行規則に念を押しておかれんかと言うのです。
あなたはその当時おらなかったと逃げるが、私が今言っているのは、ここにいる全閣僚が総理の重大方針を体して自分の所管内に再検討を徹底しておるかということを聞いておる。前にやらなかったからおれの責任じゃない。私が聞いても、前任者の責任であるというふうに逃げることはできない。
現行管理令はサンフランシスコ講和会議の直後に重大な変更がなされておるのです。どこがどのように変わっておりますか、大臣。
現行の管理令は元の管理令に比べますと、サンフランシスコ講和会議の直後に大きな変更がなされておる。どの点がどう変更されたかということです。