我が国経済の当面する課題と経済運営の基本的な考え方について、私の所信を申し述べたいと存じます。 昭和六十年は、第二次世界大戦後四十年目に当たり、二十一世紀まで余すところ十五年という、いわば節目に当たる年であります。我が国経済は、その規模において、昭和六十年度には三百兆円台に達することになりますが、これは、十年前に比べて約二倍であります。我々は、戦後という歴史の時間的な広がりの中でも、世界という空間的広がりの中でも、改めてみずからの位置するところに思いをいたすとともに、未来を直視し、我が国が直面するもろもろの課題に対し、これまでにも増して真剣に対応を急がなければならないときに立ち至っております。 第一次石油危機に始まったここ十
